カール・フレドリックスのAPWでの戦い

カール・フレドリックスのAPWでの戦い

1つ前の記事でカール・フレドリックス選手がトム・ローラー選手の持つSTRONG無差別級王座に挑戦することを書きました。その中で、フレドリックス選手はLA道場入門前にAPW世界インターネット王座のチャンピオンになっていたことを書きましたが、それに関連する動画を見つけました。

ヨシタツとの初防衛戦

王者となったフレドリックス選手の初防衛戦は、新日本離脱直前のヨシタツ選手でした。この試合では、ヨシタツ選手が元WWEスーパースターで、新日本のレジェンドと紹介されています。会場ではヨシタツ選手への歓声が多く、フレドリックス選手が激しいブーイングを浴びるシーンも多くありました。確かにフレドリックス選手は試合終盤、ピンチを迎えたフレドリックス選手はレフェリーを盾に攻撃を避けようとし、その一連の動きからフィニッシュのGoToSleepに持っていくなど、ヒールムーブを見せていました。

JRクレイトスとの2度目の防衛戦

フレドリックス選手の2度目の防衛戦の相手は、チーム・フィルシーのメンバーとしてSTRONGでもお馴染みのJRクレイトス選手です。やはりこの試合でもフレドリックス選手はヒールです。外見からはクレイトス選手の方が圧倒的なヒール感があるのですが、クレイトス選手がフレドリックス選手に向けて中指を立てるとそれに大歓声が起きるなど、観客は完全にクレイトス選手を後押ししています。クレイトス選手の規格外のパワーに苦戦しますが、トップロープに飛び乗ってからのムーンサルトアタックなどの空中殺法、そして打撃技を有効に使ってなんとか対抗します。最後は意外な終わり方なのですが、辛くもフレドリックス選手が2度目の防衛に成功しました。

トミー・ドリーマーとの3度目の防衛戦

フレドリックス選手の3度目の防衛戦はの相手は元WWEのトミー・ドリーマー選手でした。この頃にはヒールが板についてきており、急所への攻撃も含むダーティーファイトも見せています。そして相変わらずの大ブーイングです。場外乱闘では、羽交い締めにされたフレドリックス選手の胸板に観客の女性がチョップを入れ、会場が大盛り上がりするシーンがありました。以前よりはヒールムーブが増えてきたとはいえ、あからさまは反則行為はそれほど多くしていません。それでもこれほどのブーイングがされる理由はよくわかりませんが、ナチュラルなヒールとして扱われていたのかもしれません。

 

最後の防衛戦、そして陥落

おそらく最後の防衛戦になるのが、バイソン・ブラドック選手とのタイトルマッチです。私はこの選手のことをほとんど知りませんので、どのような実績があるのか、人気の程はなど、全くわかりません。フレドリックス選手はこれまですべてGoToSleepで試合を決めていましたが、この試合は空中殺法からフォールを奪い、防衛に成功しました。

そして、約6ヶ月間ベルトを保持し続けましたが、ついに陥落する時が来ます。それが 2017年11月10日、ジャコブ・ファトゥを迎えての防衛戦です。この試合のフレドリックス選手は、髪型もモヒカンにしており、かなりいかついヒールという感じになっています。最後は3カウントを奪われ、タイトルを失っています。

2018年3月24日にLA道場が開設されていますので、この試合から程なくしてフレドリックス選手はAPWのリングを離れ、LA道場キャンプに参加したのでしょう。

APW時代のフレドリックス選手はさまざまな技を使うものの、かなり荒削りで、インディーの中心選手程度の枠から飛び出せずにいました。フレドリックス選手がその地位に満足し、止まり続けていたら、彼の成長もストップしてしまったことでしょう。

チャンピオン時代の試合運びとヤングライオン時代の試合運び、そして現在の試合運びを比べると、見違えるほどよくなっています。柴田コーチの指導が素晴らしいのか、それとも道場システムが素晴らしいのか、いや、おそらく両方でしょう。改めて道場システム、ヤングライオンシステムの大切さを学んだように思います。ヤングライオン時代は技を制限されるからこそ、試合運び、流れ、気持ちの出し方を磨くことができるのでしょう。

おまけのザック

APWのリングに上がっていた頃のザック選手の動画もありました。これはウィル・クエイヴァス選手とのタイトルマッチです。この試合に勝利してベルトを防衛したクエイヴァス選手は、次の防衛戦でフレドリックス選手に敗れたわけです。

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