【OTT】”Real” IWGP World Heavyweight Championship オスプレイvsスコッティ

【OTT】”Real” IWGP World Heavyweight Championship オスプレイvsスコッティ

IWGP世界ヘビー級ベルトのレプリカを手に、真・IWGP世界王者を名乗り勝手に防衛戦を続けているオスプレイ選手ですが、10月20日にはOTT(Over The Top Wrestling)のダブリン大会にて防衛戦を行いました。

スコッティ・デイビスとは

この日の対戦相手となったのはスコッティ・デイビス選手です。スコッティ・デイビス選手はこのような選手です。

見た目がすごくベテランぽいのですが、アイルランド出身で2000年12月生まれの20歳というから驚きです。とはいえ、デビューが2016年ですので、すでにキャリアは5年ほどといったところでしょうか。スコッティ選手はアイルランドのOTTをメインに活動している選手です。アイルランド以外ではイギリスやドイツ、フィンランド、デンマークあたりまでは遠征しているようですが、アメリカや日本には来たことがありません。2019年12月にはオスプレイ選手とともに日本に来ていたこともあるようですが、この時はオスプレイ選手に招待されたのでしょうか。目的はよくわかりません。

以前、OTTでの海野&辻&スコッティ vs オスプレイ&オージーオープンの試合をレビューしていました。

【OTT】辻&海野&スコッティ vs オスプレイ&オージーオープン詳報 – プロレス生活

ここでイタリアの国旗が入ったベルトを持っていると書きましたが、これはアイルランドの国旗でした。現在、アイルランド・ヘリテッジ王座とOTT無差別級王座を所有しています。OTTでは将来のエース候補の選手といっていいでしょう。

さて、スコッティ選手は来日経験こそありませんが、日本の選手とはアイルランドやドイツで試合を行なっています。新日本の選手に限定すると、2019年3月16日にはOTTのリングで獣神サンダーライガー選手に勝利しています。この時のスコッティ選手はまだ18歳です。デビューが早いとはいえ、現在のヤングライオンである藤田選手と同じ年齢でライガー選手に勝利しているというのはたいしたものです。

そして2019年11月30日にやはりOTTのリングで成田選手と対戦しています。これはOTT無差別級選手権試合として行われています。おそらく成田選手の初めてのタイトルマッチだったのではないでしょうか。この試合で成田選手を下したスコッティ選手は、OTT無差別級王座の2度目の防衛に成功しています。

そして2020年1月5日、海野選手とのシングルマッチも行なっています。この試合もスコッティ選手が勝利しています。

10月9日の試合後、オスプレイ選手はスコッティ選手にベルトを誇示して挑発しました。これまでのオスプレイ選手とスコッティ選手のリング上での繋がりとしては、この10月9日の試合を除くと2019年に一度タッグを組んだ程度です。ただ、ともに来日していたことからもわかるように個人的な繋がりはあったのでしょう。そして現在はアイルランドを代表する選手となったスコッティ選手を挑発したということで納得できます。

タイトルマッチ詳報

ウィル・オスプレイ vs スコッティ・デイビスの試合は、この日のセミファイナルで行われました。最初に入場してきたのはスコッティ選手。会場は手拍子と大歓声で出迎えます。”Scotty Davis!”のコールも起きます。やはりOTTのリングでは人気のあるレスラーです。次に入場してきたのはオスプレイ選手。こちらは会場総立ちでさらなる大歓声です。その両手には2本のブリティッシュヘビー級ベルト、そして腰には”REAL”IWGP世界ヘビー級ベルトが巻かれています。その両脇をオージーオープンの2人が固めます。スコッティ選手はベルトを巻いてきませんでしたが、この両者が手にしているシングルのベルトは合わせて5本。豪華なシングルマッチです。

会場からは”Scotty Davis!”と”Lets’Go Ospreay!”という歓声が交錯します。そしてオスプレイ選手がレフェリーにIWGP世界ヘビー級ベルトを掲げさせ、リングアナウンサーが少し戸惑いながら”the REAL IWGP WORLD HEAVYWEIGHT Championship!”と言うと会場からは大歓声。期待が高まります。

ゴングが鳴り、試合開始。しかし両者はそれぞれのコーナー付近に仁王立ちしたままです。1分近く睨み合ったでしょうか。徐々に会場からのコールが高まるとようやく組み合います。最初はグラウンドの展開になります。スコッティ選手がオスプレイ選手の首を取っていきますが、ロープブレイク。ここでスコッティ選手がオスプレイ選手の頬を貼ります。これで少しオスプレイ選手の表情が変わりました。ロープに走ってのタックルでスコッティ選手を倒すと、その背中に強烈なキック、そして立ち上がってきたスコッティ選手にエルボー、チョップ。それにスコッティ選手は巻き投げやフロントスープレックスで対抗。ダウンしたオスプレイ選手の背中に強烈なキックのお返しをします。グラップリングでも実績のあるスコッティ選手は得意のスープレックスを中心に試合を組み立てていきます。

一方、体格に勝るオスプレイ選手は、強烈な逆水平チョップを喉元に入れていきます。一発一発が大きなダメージとして蓄積されます。強烈なバックブリーカーからカバーするも、スコッティ選手がなんとか返します。ここからオスプレイ選手は相手の腰を集中的に攻撃していきます。オスプレイ選手にしては珍しいコブラツイストまで出していきます。スコッティ選手は相手の攻撃をかわしての顔面キック、ネックブリーカー、ダブルアームスープレックスと畳み掛けていきます。強烈な回し蹴りが顔面にヒットし、ドラゴンスープレックスホールドでフォールしますがカウントは2。ここでスコッティ選手がオスプレイ選手をロープに振ったところをハンドスプリング式レッグラリアットがヒット。両者ダウンします。先に立ち上がったオスプレイ選手はトップコーナーに上がりピッピーチェリオ。スコッティ選手は2カウントで返しますが、かなりダメージを食らっているようです。ここでオスプレイ選手はオスカッターを狙いますが、追走しての投げっぱなし式ジャーマン。そして場外へエスケープしたオスプレイ選手にノータッチトペコンヒーロ。さらに観客の椅子に向けてのスープレックスと、スコッティ選手のペースになっていきます。

椅子に腰を痛打したオスプレイ選手はなかなか立ち上がることはできません。スコッティ選手も這いつくばりながらリングに戻ります。カウントが進みますが、オスプレイ選手はカウント19でようやくリングイン。しかし待ち構えていたスコッティ選手がネックブリーカーに捕らえ、さらに大技を狙っていくも、オスプレイ選手のスパニッシュフライが決まります。オスプレイ選手はスコッティ選手の片手を取り、喉元にチョップを連発します。ダウンすると今度は顔面キック。スコッティ選手をいたぶります。なんとか立ち上がってきたスコッティ選手はエルボーで反撃するも、やはり打撃はオスプレイ選手の方が一枚上手です。それでもエルボーを連発すると、ようやくオスプレイ選手がダウン。むりやり立ち上がらせ、ロープに振ってドロップキックを狙うもスコッティ選手が自爆。そこにオスプレイ選手がその場飛びシューティングスタープレスを狙うも、スコッティ選手の剣山に突き刺さります。ここですかさずスコッティ選手がティヘラに行こうとするも、オスプレイ選手が踏ん張ります。オスプレイ選手がパワーボムを狙うも、スコッティ選手がオスプレイ選手の股の下をすり抜けてオスプレイ選手の頭をマットに突き刺します。前回り式のカナディアンデストロイヤーと言ってよいでしょうか。そのままエビ固めでフォールを狙うも2カウントで返されます。

しかしスコッティ選手はオスプレイ選手を三角締めに捕らえていきます。オスプレイ選手はパワーに任せて持ち上げますが、崩れ落ちてしまいます。ここでオスプレイ選手が脱力したように見えましたが、かろうじてロープブレイク。攻め手を欠いたスコッティ選手はオスプレイ選手にナックルを見舞っていきますが、これはレフェリーに制御されます。興奮しているスコッティ選手はレフェリーに詰め寄りますが、これがオスプレイ選手に隙を与えてしまいます。コーナーでのハイキックを喰らったスコッティ選手はダウン。そしてセカンドロープに引きずり上げられると、そこから叩き落とされ、そして後頭部へスワンダイブ式エルボー。シットダウン式パワーボムからシューティングスタープレスと大技が次々と決まります。そしてヒドゥンブレイドを狙うも、スコッティ選手はそれをかわします。相手の技をかわし合う展開となりますが、スコッティ選手が一瞬の隙をついてラ・ミスティカ式で変形のチキンウイングアームブリーカーに捕らえます。腕は完全に決まっていましたが、オスプレイ選手はうまく体を回転させてこれを逃れます。ここでオスプレイ選手のオスカッターが決まります。そしてダブルアームに捕らえてストームブレイカーに行くと思いきや、持ち方を変えてパッケージパイルドライバーを見舞っていきます。しかもまっすぐ落とすのではなく、一度パワーボムのような形で高く持ち上げてから落としていきました。これまでに見たことがない技ですが、ゴンゾボム式パッケージパイルドライバーとでも言えるでしょうか。非常に危険な技です。

これで3カウントかとおもいきや、なんとかスコッティ選手が起き上がります。しかしかなりダメージがあったのか、オスプレイ選手がスコッティ選手を後ろから捉え、首筋へエルボーを落としていくと、スコッティ選手は完全に目を閉じ失神してしまいます。ここでレフェリーが試合を止め、オスプレイ選手の勝利が決まりました。リング中央でピクリとも動かないスコッティ選手を尻目に、オスプレイ選手が勝ち名乗りを受けます。最後はオスプレイ選手がスコッティ選手の頭を軽く撫で、リングを後にしました。

真のIWGP世界ヘビー級王者とは

この試合後、オスプレイ選手はTwitterに以下のようなコメントを投稿しています。

OTTのリングでスコッティ・デイビスとの試合でREAL IWGP世界ヘビー級王座を防衛した。日本、アメリカ、アイルランド。こうやって「世界」ヘビー級を作り上げていくのだ。この点で、あの暫定ベルト(鷹木選手の持つベルト)は日本王座と呼ばれてもおかしくない。(翻訳:フロ)

確かに、鷹木選手は国内でしか防衛戦を行えていません。その点、海外を身軽に動いているオスプレイ選手はすでにアメリカでカール・フレドリックス選手から防衛し、今回はアイルランドでスコッティ・デイビス選手から防衛していますので、「世界」ヘビー級王座の名を体現していることは間違いありません。

これは、もちろん日本国内への入国制限がもたらした副産物ともいえますが、ある種のイデオロギー闘争とも言えるかもしれません。世界を股にかけて防衛していくことを目指すオスプレイ選手と、世界の強豪を日本で迎え撃つ鷹木選手という構図です。もちろん正式なチャンピオンは鷹木選手です。ただ、オスプレイ選手は偽ベルトを持って真の世界チャンピオン像を見せつけています。この両者は今後どのようなストーリーを展開していくのでしょうか。WRESTLE KINGDOMでの両者の対決は実現するのでしょうか。今後の展開から目を離せません。

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