【RPW】辻陽太がTHE LEGION入りで進むべき道は?

【RPW】辻陽太がTHE LEGION入りで進むべき道は?

11月21日に行われたRPWの大会は注目すべき試合が多くありました。その中でも特に注目されていたのは、辻選手とギデオン・グレイ選手のシングルマッチでした。この試合結果により辻選手、あるいはギデオン・グレイ選手率いるTHE LEGIONの運命が決まるからです。

辻陽太とTHE LEGION

辻選手がRPWに初登場したのは9月4日のスクリューフェイス・アフメッド選手とのシングルマッチでした。辻選手はこの試合に敗れますが、試合後にTHE LEGIONを率いるギデオン・グレイ氏から勧誘をされました。辻選手はこれを拒否しましたが、この日から辻選手とTHE LEGIONとの関係が始まったわけです。そして同じ9月4日の夜の部でカイル・フレッチャー選手とのシングルマッチに敗れた辻選手の前に再び現れたのがギデオン・グレイ氏でした。ここでも再度THE LEGION入りを打診されますが、辻選手はやはりこれを拒否しました。翌日の9月5日、辻選手はダン・モロニー選手とのシングルマッチに敗れます。そしてやはりそこに現れたのはギデオン・グレイ氏でした。この時は一転して強硬策を取ります。ギデオン・グレイ氏が辻選手の注意を引きつけているところを、THE LEGIONのマーク・ハスキンス選手が背後から辻選手を襲ってきたのです。このように、初登場から2日(3試合)の間で、すでにギデオン・グレイ氏からの執拗な勧誘に遭っていたのです。

そして9月19日にはTHE LEGIONのマーク・ハスキンス選手とのシングルマッチを行いました。この試合にギデオン・グレイ氏が介入してきますが、辻選手はギデオン・グレイ氏をスピアーで排除したのち、リバースゴリースペシャルボムでフォールを奪い、RPWでの初勝利を挙げます。この試合後にも、グレイ氏は「感動した。どうか、どうかTHE LEGIONにはいってほしい」と辻選手に懇願しますが、辻選手はやはりこれを拒否し、グレイ氏を排除しました。

次に辻選手がTHE LEGIONと絡んだのは、10月10日のことでした。この日はリッキー・ナイトJr.&辻陽太 vs クリス・リッジウェイ&ギデオン・グレイという試合が組まれていました。最後こそ辻選手がリッジウェイ選手を丸め込んでフォールを奪いましたが、試合中はほとんど辻vsグレイ、リッキー・ナイトJr. vs リッジウェイという構図でした。そしてこの日の試合後にも、グレイ氏が辻選手を勧誘しますが、辻選手は「何言ってるか分からない」ととぼけ、これを拒否しました。そこでグレイ氏はビッグ・ダモ選手を当てると言い放ち、去って行きます。

【RPW】辻陽太が元WWEのビッグ・ダモに挑む – プロレス生活

そして11月6日、辻選手はビッグ・ダモ選手とのシングルマッチに挑み、シューティングスタープレスで勝利を収めました。この試合でギデオン・グレイ氏が刺客として連れてきたビッグ・ダモ選手でしたが、試合後は辻選手と握手を交わし、そして辻選手を襲ったグレイ氏を排除します。ビッグ・ダモ選手はTHE LEGIONに与しないということがここで分かります。そしてビッグ・ダモ選手が去った後、リングに上がってきたのがTHE LEGIONのルシアン・フィリップス選手でした。

翌日の11月7日、辻選手はルシアン・フィリップス選手とのシングルマッチを行い、そして二夜連続のシューティングスタープレスで勝利を収めました。自らが放った刺客を続けざまに倒した辻選手のことをギデオン氏はますます気に入ります。どうしても辻選手にTHE LEGION入りしてもらいたいグレイ氏は再び懇願します。一方の辻選手は自信がついてきたのか、少し余裕を見せながら「もしお前が俺を倒したならばTHE LEGIONに入る。しかし俺がお前を倒したら、THE LEGIONは解散だ」と究極の条件を出してきたのです。これには戸惑いを隠せなかったグレイ氏ですが、辻選手が不敵な笑みをたたえつつグレイ氏と握手をし、この条件に強引に合意させました。

そして11月21日、ギデオン・グレイ選手とのシングルマッチに挑んだ辻選手ですが、これに敗れてしまいます。実力面では、ギデオン・グレイ氏はほとんどがマネージャーとしての登場であり、選手としてリングに上がることは稀です。新日本プロレスにおける邪道選手のような位置付けです。そのため、普通に考えれば辻選手がシングルマッチで敗れることはないのですが、最後はうまく丸め込まれてフォールを奪われてしまいます。

この試合の映像はまだ確認できていないのですが、おそらくこの試合結果をもって辻選手がTHE LEGION入りするということが決定したと思われます。現地ファンの写真では辻選手がうなだれている様子がよく分かります。しかし、辻選手の本心はどうあれ、この段階で前言撤回をすることはないでしょう。

THE LEGIONでの辻陽太

辻選手がTHE LEGION入りしたことで、RPWの勢力図も変わってきます。現在、THE LEGIONにはギデオン・グレイ氏以外に、ルシアン・フィリップス選手、スクリューフェイス・アフメッド選手、マーク・ハスキンス選手、クリス・リッジウェイ選手がいます。そしてスカイ・シュミットソン選手、ナイトシェイド選手という2人の女子選手もTHE LEGIONの所属のようです。全員が揃うことはほとんどないのですが、数だけでいうとRPWの中では一大勢力と言っていいでしょう。

THE LEGIONはグレート-O-カーン選手が所属していたユニットでもあります。ただし、その時はオーカーン選手とランページ・ブラウン選手のタッグ、そしてグレイ氏という構成でした。現在では人数も増えているため、この中でどのようなポジションを獲得するかという点にも注目です。直接対決ではルシアン・フィリップス選手とマーク・ハスキンス選手に勝利し、ギデオン・グレイ氏とスクリューフェイス・アフメッド選手に敗れています。とはいえ、THE LEGIONの総帥であるグレイ氏の三顧の礼で加入してきた辻選手ですので、おそらくはTHE LEGIONの中心選手としてのポジションを獲得するのではないかと思われます。

THE LEGIONはRPWの中ではヒールに位置付けられるユニットです。そのほかのヒールユニットとしてはユナイテッド・エンパイアがあります。しかしユナイテッド・エンパイアには元祖THE LEGIONのオーカーン選手が所属していることがまた関係を複雑にしています。THE LEGIONとエンパイアは接近するのか否かという点も注目なのですが、当面のところそれはなさそうです。というのも、オスプレイ選手が復帰して以降、対戦するのは主に海野選手やリッキー・ナイトJr.選手、マイケル・オク選手のようなベビーフェイスの選手ばかりでした。THE LEGION入りする前の辻選手はエンパイアと絡んだこともありましたが、他のTHE LEGIONの選手とエンパイアは全く絡みがありません。現在も抗争に発展しそうな火種もありませんので、しばらくは交わることがないように推測されます。

また、イギリスに遠征している辻選手と海野選手について、これまで新日本プロレスは公式にほとんど情報を出してきていません。ファンの目に触れやすい環境に置かれている上村選手、成田選手とは正反対です。海野選手はオスプレイ選手のブリティッシュヘビー級王座に挑戦をしましたが、これについても公式では何も触れられていません。このような状態ですので、ファンの目を逃れつつイギリスマットを席巻することも不可能ではありません。

そしてオスプレイ選手については現在でもアメリカとイギリスを頻繁に往復している状態ですが、1.5には来日します。それ以降はこれまで以上にイギリスを離れる機会が増えるでしょう。辻選手とTHE LEGIONはこの間隙を縫ってイギリスマットを支配してもらいたいものです。表向きは、辻選手がTHE LEGIONに加入したということになっていますが、辻選手がTHE LEGIONを乗っ取って、自分のユニットにしてしまうぐらいのつもりでやってもらいたいと思います。辻選手はグレイ氏の手先となるのではなく、この機会を逆に利用し、自らの価値を上げていってもらいたいところです。THE LEGION入りしたことでこれまで以上にチャンスをもらえるでしょうし、また、メンバーとのタッグでブリティッシュタッグ王座も狙うことができるでしょう。辻選手がTHE LEGION入りしたことは残念でもありますが、ここから飛躍していく辻選手の姿も追っていきたいものです。

人気ブログランキング参加中!クリックで応援していただけましたら嬉しいです。


プロレスランキング