【OTT】Kings of Belfast (2021.12.19)
- 2021.12.25
- OTT(Over The Top) 海外プロレス団体
- OTT, 海野翔太

アイルランド島(アイルランド&北アイルランド)を拠点とするOTT(Over The Top Wrestling)が12月19日に北アイルランドのベルファストで興行を行いました。海野選手も登場したKings of Belfastの映像が配信されましたので、それをもとにレビューをしていきます。
第1試合 ボーンソー vs ジェイ(ワーカー・ネーム:ダニー・クロス)
○ボーンソー vs ●ジェイ(ワーカー・ネーム:ダニー・クロス)
第1試合はイギリスとアイルランドを中心に活動している、地元ベルファスト出身のボーンソー選手と、Bクール選手と共にOTTタッグチャンピオンのジェイ(ワーカー・ネーム:ダニー・クロス)選手のシングルマッチ。ジェイ選手は( )の中も含めてのリングネームだが、会場からは観客のコールは”Jay! Jay!”で、実況では「ダニー・クロス」と呼ばれることが多い。体格的にはボーンソー選手が有利だが、ジェイ選手はテクニックで対抗。しかし序盤から80%以上はボーンソー選手が攻める展開。打撃やニードロップ、バックブリーカーのパワー殺法で一方的に攻める。ジェイ選手がフライングクロスボディを狙っても受け止められ、ランニングフォアアームでもクローズラインでもダウンを奪いことはできない。トップコーナーからのミサイルキックでようやくダウンを奪う。そしてジェイ選手がヘッドシザーズを狙うもパワーボムで切り返され、強烈なハーフボストンクラブ。ここでBクール選手がエプロンに上がるもボーンソー選手が排除。最後はボーンソー選手がパイルドライバーから3カウントを奪った。
Final Event Of The Year
This SUNDAY #Belfast
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第2試合 LJクリアリー vs サミーD(No Limit Wrestling選手権試合)
●LJクリアリー vs ○サミーD(c)
第2試合に登場したLJクリアリー選手は11月6日にRPWに登場し、British J Cupでマイケル・オク選手と対戦した選手(オク選手の勝利)。サミーD選手はOTTを中心に活動している選手で、RPWには参戦経験なし。共にキャリアの大半をヨーロッパで過ごしており、来日経験はないと思われる。LJクリアリー選手は正統派でスピードのある動きで魅せ、サミーD選手は姑息な手段を使う小悪党的なファイトスタイル。ただどことなくコミカルな動きで笑いもおきる。しかし徐々に大技が飛び交うようになる。最後はLJクリアリー選手が強烈なニーアタックからカナディアンデストロイヤーを狙ったところを堪え、エビ固めにとらえたサミーD選手が3カウントを奪う。サミーD選手はレフェリーのブラインドを突き、ロープを掴んだ状態でフォール。これにはLJクリアリー選手も納得がいかないが、判定は覆ることなく、結局サミーD選手が王座防衛に成功した。
Today!! Final @OTT_wrestling show of the year! I’ve had some year in OTT and I owe it to myself to end it on top, today I’m gonna win the NLW title!
Tickets 🎫 https://t.co/wAbQoQynaT pic.twitter.com/gHoVPEzzj7
— LJ Cleary (@LJ_Cleary) December 19, 2021
第3試合 海野翔太 vs チャーリー・スターリング
○海野翔太 vs ●チャーリー・スターリング
この日の海野選手の対戦相手はイギリスとアイルランドで活動しているチャーリー・スターリング選手。2メートル近い長身の選手で、体重も110キロ近いと見られる。スターリング選手も人気があるようだが、海野選手がモクスリー選手のデスライダージャケットを手に登場するとさらに大きな歓声が。いつものように会場を一周し、子供を中心にグータッチのファンサービス。選手コールが終わると、スターリング選手がおもむろにリング下に。海野選手がリング下に投げ落としたデスライダージャケットに一直線に向かい、それを手にするとデスライダージャケットでお尻を拭いて挑発する。これには会場からも大ブーイング。しかし海野選手はそれに動じることはない。ピンクのデスライダートレーナーを手にリング下に向かうと、最前列のちびっ子にそのトレーナーをプレゼント。会場からは大歓声。
試合が始まると、序盤はオーソドックスな展開。しかしスターリング選手が時折見せるラフファイトに海野選手が翻弄される。スターリング選手がパワーで圧倒するかと思われたが、意外なことにパワーでは互角。アームロックやエルボーなど、細かなテクニックは圧倒的に海野選手が優勢。スターリング選手はラフファイトに活路を見出しつつも、海野選手に覆いかぶさるような形でのスリーパーホールドで体力を奪うという老獪さも見せる。また、三角飛びラ・ケブラーダを放つなど、身軽な面も見せてくる。しかし、度重なるラフファイトに怒った海野選手がエルボー合戦に持ち込む。最後は海野選手がデスライダー1発でスターリング選手から3カウントを奪った。終わってみれば海野選手の完勝。試合後、スターリング選手もは嫌そうな顔をしながらも海野選手の手を挙げ、健闘を讃えるシーンもあった。
Final event of the year ! #Belfast Dec 19th
All ages event
Tickets https://t.co/1hSGG50l7s #OTT pic.twitter.com/3WMRoTSLho— OTT WRESTLING (@OTT_wrestling) December 8, 2021
第4試合 マーク・ハスキンス vs フランシスコ・アキラ(OTT世界選手権試合)
○マーク・ハスキンス(c) vs ●フランシスコ・アキラ
第4試合ではタイトルマッチが行われた。RPWではTHE LEGIONのメンバーであるマーク・ハスキンス選手が持つOTT王座に、全日本プロレスで世界ジュニアヘビー級王座を獲得したこともあるフランシスコ・アキラ選手が挑戦した。試合は両者の目まぐるしい技の攻防が続く。アキラ選手は2年ぶりのOTT参戦ということもあり、エプロンサイドが少し狭いOTTのリングに慣れていない様子。エプロンサイドで足を滑らせてリング下に落ちかけるシーンも見られた。試合は絶妙なタイミングでセコンドのヴィッキー・ハスキンス(マーク・ハスキンス選手の妻で女子レスラー)が介入。その隙にハスキンスがベルトを凶器に攻撃。アキラ選手はなかなかペースを掴むことができない。試合終盤、エプロンへのフェイスクラッシャーからフライングニーアタックでハスキンス選手を追い詰めるも、最後はスパインバスターからのチキンウイングアームロックがガッチリと入り、アキラ選手がギブアップ。ハスキンス選手が王座防衛に成功した。
Final event of the year !
OTT Championship#Belfast Dec 19th
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Tickets https://t.co/1hSGG50l7s #OTT pic.twitter.com/5ibmFelQet— OTT WRESTLING (@OTT_wrestling) December 10, 2021
第5試合 エメルシン・ジェーン vs レイヴン・クリード(OTT女子選手権試合 クリスマスストリートファイト)
○エメルシン・ジェーン(c) vs ●レイヴン・クリード
このタイトルマッチはクリスマス・ストリートファイトとして開催された。チャンピオンのジェーン選手は2018年にセンダイガールズに参戦した経験もある選手。
サミー・ジェーン選手のお見送り😭
顔がパンパンにもほどがあるけど、
最後は、一緒にぎゅんしたよ!次は、イギリスで会おうね!って日本語で伝えました!#仙女#ぎゅん pic.twitter.com/AF6HpydKdh
— 橋本千紘 Chihiro Hashimoto (@chihiro_senjo) April 24, 2018
ジェーン選手は基本的にイギリスで、クリード選手はアイルランドで活動している。試合は入場してきたジェーン選手にクリード選手が不意打ちのトペを見舞ったところから開始。いきなり場外で試合が始まるが、ストリートファイトなので場外カウントは無し。しかし両者はすぐにリング内へ。共にパイプ椅子を使ったラフ攻撃を見せる。ただ殴るだけでなく、椅子を挟んでの串刺しドロップキックや座面へのフェイスバスターなど、両者とも巧みに椅子を用いる。ジェーン選手が鉄板を持ち出してクリード選手の頭を殴るも無反応。逆にクリード選手がその鉄板を奪い、ジェーン選手を殴打。有利に試合を進める。しかし地力に勝るジェーン選手が徐々にペースを取り戻す。パイプ椅子の上にスライディングジャーマンを見舞うと、クリード選手はグロッキー状態。ジェーン選手はクリード選手が持ち込んだサンタ帽を被り、クリード選手が持ち込んだクリスマスツリーの飾りをリング上にばら撒く。そして互いにその上を狙ってスープレックスを出し合う。最後はリング中央に集めたパイプ椅子などの凶器に向け、ジェーン選手がセカンドコーナーから雪崩式のデスバレーボム。クリード選手から3カウントを奪い、王座防衛に成功した。
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第6試合 アダム・マキシテッド vs ショーン・マキサー・ギネス
○アダム・マキシテッド vs ●ショーン・マキサー・ギネス
アダム・マキシテッド選手は地元の北アイルランド出身のレスラーで、イギリスを主戦場としている。最近ではイギリスのRPWに比較的よく登場している選手。対戦相手のション・マキサー・ギネス選手はショーン・ギネスとしてZERO1にレギュラー参戦していたアイルランド出身の選手です。地元ということもあってか、会場人気はマキシテッド選手が圧倒。パワーで勝るマキシテッド選手に対し、ギネス選手はテクニックで対抗。ロープを絡めての卍固めを出すなど、反則を交えながらも互角に試合を進める。また、ノータッチトペコンヒーロを繰り出すなど、身軽なところも見せる。ギネス選手がファイヤーバードスプラッシュから足4の字固めに移行し、マキシテッド選手を追い込む。しかし、マキシテッド選手はこれを脱すると、エプロンへのフェイスバスター、背後からのミサイルキックと立て続けに攻撃を仕掛け、最後はフィニッシャーのザ・フレックス・アカウント(シットダウン式バーニングハンマー)。完璧な形で3カウントを奪った。
第7試合 ビッグ・ダモ vs タッカー
○ビッグ・ダモ vs ●タッカー
この日のメインに登場したのは元WWEのビッグ・ダモ選手。11月6日にはRPWで辻選手とのシングルマッチに登場したが、この時は辻選手の勝利に終わっている。対戦相手はタッカー選手。両者とも地元北アイルランドのベルファスト出身。タッカー選手はイギリスやアイルランド、フランスなどでリングに上がっているが、来日経験はないと見られる。体格は193センチ300ポンド(136キロ)のビッグ・ダモ選手に対し、タッカー選手は90キロ程度とみられ、体格的に明らかに不利な状況。ロックアップに入った瞬間に跳ね飛ばされ、バックを取っても腕を1本掴まれて振り解かれてしまう状況。タッカー選手としては一点集中で攻撃を重ねたいところだが、逆にビッグ・ダモ選手がアームブリーカー、アームロックなどでタッカー選手の左腕を攻撃。いきなり腕に大ダメージを受ける。そして四方のコーナーに力任せにぶん投げられ、すでにタッカー選手は虫の息。それでもキックやエルボーなどで少しずつビッグ・ダモ選手にダメージを重ねていき、ようやくリングに倒すことに成功する。その後も、ビッグ・ダモ選手のパワーに苦しみつつもタッカー選手はハイキックやバッククラッカーなどで対抗していく。そしてトドメを刺そうとトップコーナーからセントーン・アトミコを狙うもこれをよけられてしまう。ここから逆にビッグ・ダモ選手がセントーン、パワーボム、そしてセカンドコーナーからのボディプレスと畳み掛け、3カウントを奪った。
Tomorrow!!!!
Delighted to get one more Belfast date in before the end of the year. Will be going nuts as I get in there with Tuck again! https://t.co/piftF1OTFJ
— Big Damo (@DamoMackle) December 18, 2021
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