【RPW】Live in Southampton 15(2022年12月12日)

【RPW】Live in Southampton 15(2022年12月12日)

イギリスのレボリューションプロレスリング(RPW)のLive in Southampton 15の映像がようやく公開されました。1ヶ月遅れになりますが、この試合映像をもとに試合結果と内容をまとめました。

第1試合 コナー・ミルズ vs ダン・モロニー

 


●コナー・ミルズ vs ○ダン・モロニー

第1試合にはコナー・ミルズ選手とダン・モロニー選手が登場。

コナー・ミルズ選手:直近の12月5日のメインでオスプレイ選手と戦って敗れた。マイケル・オク選手とのタッグチームDestination Everywhereではブリティッシュタッグ王座も獲得した。長身でスマートなイケメン選手。

ダン・モロニー選手:12月5日の試合でミルズ選手のタッグパートナーであるマイケル・オク選手に敗れた。モロニー選手はなぜか嫌われ者ポジションで、登場するだけでブーイングを浴びる。

ウエイトとしては両者ともジュニアヘビー級となるだろうが、モロニー選手はどちらかというとパワーファイター。試合序盤はロックアップからのオーソドックスな攻防で展開したが徐々にモロニー選手がチョップなどの打撃技でペースを握る。サッカーボールキックの連打を受け、ミルズ選手はかなり苦しそうな表情を見せる。モロニー選手は打撃技だけではなく、全般的に高いテクニックを持っている。高速ブレーンバスターからのフェイスロックでミルズ選手に反撃の隙を与えない。

しかしエルボーの打ち合いでミルズ選手が優勢になると、ムーンサルトアタック、ランニングニーアタック、ラリアットで一気に反撃。ミドルキック、胸板へのチョップを連発し、畳み掛けようとしたが、モロニー選手の強烈な張り手1発でミルズ選手が崩れ落ちる。ここでモロニー選手がキン肉バスター、スピアーでフォールを狙うもミルズ選手がかろうじてカウント2で返す。モロニー選手がレインメーカーでとどめを刺そうとするも、ミルズ選手がうまく体を入れ替えてミルズバスター、そしてトップロープからの450スプラッシュ。両者フラフラの状態で揉み合い、最後はゴンゾボムでモロニー選手が3カウントを奪った。

第2試合 ルーク・ジェイコブス vs ロビーX

●ルーク・ジェイコブス vs ○ロビーX

第2試合にはルーク・ジェイコブス選手とロビーX選手が登場した。この試合は3本勝負。

ルーク・ジェイコブス選手:イーサン・アレン選手とThe Young Gunsというタッグチームで活躍している。オスプレイ選手がAUSSIE OPENをユナイテッドエンパイアに引き込む際に、エンパイア入りを匂わせ泳がされたのがこのThe Young Gunsの2人。

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ロビーX選手:12月5日の試合でリー・ハンター選手に勝利。体格は小柄だが動きが軽やかで人気のある選手。

ロビーX選手は体もしっかり引き締まり、いつものように軽やかな動きで相手を翻弄する。一方のジェイコブス選手は体を絞りきれていない。しかしウェイトを武器にタックルや打撃を中心に試合を組み立てていく。ロビーX選手もうまく相手の力を逃したり、空中殺法を織り交ぜたりとうまい戦い方をする。そして全体重を乗せたアームブリーカーでジェイコブス選手が悶絶。ロビーX選手はエプロンからのショルダーアタック、そして必殺技であるハンドスプリング式スタナーを狙うも、ここで体ごとキャッチされてしまう。ジェイコブス選手はそのままグラウンドに持ち込み、腕ひしぎ逆十字固め。これがガッチリと決まり、ロビーX選手はたまらずタップアウト。ジェイコブス選手が1本を先取する。

すぐに2本目が開始したが、肘を痛めたロビーX選手の動きが鈍くなる。ジェイコブス選手はロビーX選手の左肘を集中的に攻撃する。ロビー選手はなんとか右腕だけで反撃を開始。ドロップキックでジェイコブス選手を場外へ落とす。場外ではジェイコブス選手がロビーX選手を会場の壁にぶつけようとするも、ロビーX選手が壁蹴り式ムーンサルトアタックを決め、会場を沸かせる。そしてリング内に戻り、ロビーX選手がミサイルキック、そしてハンドスプリング式スタナーを狙うも、肘のダメージでハンドスプリングが崩れる。このチャンスにジェイコブス選手が強烈な腋固め。これはかろうじてロープエスケープ。ロビーX選手がコーナーに詰めてのキック、そしてデスバレーボム、その場跳びムーンサルトを出していくも3カウントを奪うことができない。逆にジェイコブス選手が投げっぱなしジャーマン、ラリアットと畳み掛けようとするも、ロビーX選手はその攻勢から逃れ、再度ハンドスプリング式スタナーを敢行。今度はしっかりとヒットし、見事に3カウントを奪った。これで1対1のイーブンに持ち込む。

3本目に入ろうとしたその時、第1試合でコナー・ミルズ選手に勝利したダン・モロニー選手が乱入し、ダウンしているジェイコブス選手をリング下へ引き摺り下ろす。12月5日の試合後、モロニー選手はロビーX選手に背後から襲われていた。その恨みを晴らそうとリング上のロビーX選手にスピアー、そしてゴンゾボムを決める。ここでリング上に戻ってきたジェイコブス選手にもゴンゾボムを敢行。会場から大ブーイングの中、試合はノーコンテストの裁定に。

第3試合 マライア・メイ vs シャンタル・ジョーダン


○マライア・メイ vs ●シャンタル・ジョーダン

第3試合は女子レスラーの試合。T.E.A.Mのショーン・ジャクソン選手がおもむろにリングに上がり、リングアナウンサーからマイクを奪ってメイ選手のコールを行う。

ショーン・ジャクソン選手:ケニー・ハーフペニー選手と共にT.E.A.M(The Extreamely Athletic Men)というタッグチームを結成している。2021年7月31日の大会で、当時はまだヤングライオンのようなセコンド業務をしていた2人が突如として女子レスラーのゾーイ・ルーカス選手とマライア・メイ選手側についた。それ以降、T.E.A.Mとしてタッグチームで活動しながらもメイ選手の手下のような働きをしている。

マライア・メイ選手:デビューしてか3年ほどの若い選手。美形で「プリンセス」と呼ばれているが、会場からはブーイングを浴びるのが常。ブリティッシュ女子王座への挑戦経験はあるが、未戴冠。

シャンタル・ジョーダン選手:まだ18歳だが、イギリスの多くの団体の王座を獲得した経験がある。ブリティッシュ女子王座は未戴冠。

メイ選手には大ブーイングが浴びせられるが、対戦相手のジョーダン選手には歓声。試合序盤は打撃中心で展開。ジョーダン選手がコーナーに詰められると、レフェリーの目を盗んでジャクソン選手が介入し、会場からブーイングが上がる。ジョーダン選手がメイ選手を倒し、ロープに走ったところをジャクソン選手が足を引っ張ろうとする。これはレフェリーの目に入ってしまい、退場を命じられてしまう。ここから本格的に技の攻防が見られるようになる。メイ選手はラリアット、背後からのダブルニーアタック。そして投げっぱなしジャーマンを見舞うも、ジョーダン選手も即座に同じ技で対抗。しかしジョーダン選手は串刺しニーアタックでメイ選手をダウンさせ、トップロープに上ったところをヘッドシザーズで投げられてしまう。二段蹴り、ミサイルキックでジョーダン選手に大ダメージを与えると、ダブルアームの大勢に。しかしこれはジョーダン選手がサムソンクラッチで反撃。そしてメイ選手にランニングダブルニーアタックを見舞い、続け様にセカンドロープからのダブルニーアタック。しかしこれは2カウントで返される。

ジョーダン選手は膝立ち状態のメイ選手にミドルキック三連発、そして後頭部に一発。ロープに詰めて追い討ちを狙うが、メイ選手がうまく回避。そしてパワーボムであわや3カウントというシーンを作る。ジョーダン選手はキックで反撃すると、ノーザンライトボム。そして上段の回し蹴りを狙うがかわされ、レフェリーに向けて投げつけられる。レフェリーとの衝突は堪えたものの、その間にメイ選手はスプレーを取り出し、ジョーダン選手の顔に噴射。そして得意のペディグリーを見舞い、メイ選手が3カウントを奪って勝利した。

名選手は上機嫌でポーズを決めるも、会場からはブーイング。凶器として使用したスプレーを手に、会場を後にした。

第4試合 辻陽太 vs マイケル・オク

●辻陽太 vs ○マイケル・オク

マイケル・オク選手:ブリティッシュクルーザー級王者で、元ブリティッシュタッグ王者(パートナーはコナー・ミルズ選手)。クルーザー級の王者でありながら、1月29日にはオスプレイ選手の保持するブリティッシュヘビー級王座への挑戦が決まっている。

リングアナウンサーのフランチェスカ・オリバーさんが独特の調子で選手コールを始めると、スルスルとリング内に入ってくる人物が。The LEGIONの参謀ギデオン・グレイ氏がいつものようにマイクを奪い、代わって辻選手のコールを始める。ルシアン・フィリップス選手に先導されながら辻選手がリングに向かう。辻選手はグレイ氏やフィリップス選手と目を合わそうとせず、レフェリーに対してフィリップス選手を下ろすように要求。マイケル・オク選手が入場してくるも、フィリップス選手はリングから降りようとしない。オク選手はリング中央で観客に向かってアピールしている。フィリップス選手は辻選手に対し、オク選手を背後から襲えと指示を出すも、辻選手は首を振ってそれを拒否。フィリップス選手が諦めてリングから降りるも、まだ両者の口論は続く。

結局、フィリップス選手を無視する形で試合が開始。辻選手はクリーンに握手を求める。オク選手は訝しげな表情を見せるも、辻選手が「俺はあいつと違う」とジェスチャーで主張。会場からは”Shake his Hand!”のコールが起こる。そして両者は握手を交わす。これにフィリップス選手は激怒するも、会場からは”One more time!”のコールが。そして辻選手とオク選手がともにフィリップス選手の方に目をやりながら二度目の握手。クリーンに試合が始まる。

ロックアップからの力比べは辻選手に軍配。オク選手を2回に渡り投げ倒す。ロープに走ってからのヘッドシザーズを掛け合うが、ともに側転で回避。それではとオク選手がコーナーに上りヘッドシザーズ。これには辻選手もダウンを奪われる。ドロップキックを食らって場外へエスケープした辻選手に対し、オク選手がラ・ケブラーダを狙うが、辻選手がオク選手の足を掴んで攻撃を防ぐ。辻選手はオク選手をボディプレスで硬い床に叩きつけると、テーブルに一撃。リング内に戻ってからも辻選手がストンピングやエルボー、アームブリーカーを出していく。辻選手はさらにグラウンドでのアームロックでオク選手の左腕を痛めつける。

辻選手はオク選手をコーナーに乗せ、雪崩式の攻撃を狙うが、オク選手が辻選手を蹴り落とす。そして打点の高いミサイルキックを放つ。オク選手は痛めた左腕を庇いつつDDT、そしてムーンサルトアタックを狙う。辻選手は膝を立ててこれを回避したかに見えたが、オク選手は辻選手の足をキャッチ。得意のハーフボストンクラブを狙う。下からのキックで難を逃れるも、スーパーキックを受けて再びダウン。ここぞとばかりにオク選手はフライングボディアタックを狙うも回避され、風車式バックブリーカーを喰らってしまう。それでも辻選手はアームブリーカー、ブレーンバスターで反撃。

オク選手をコーナーに乗せ、雪崩式の攻撃を狙うが、オク選手が辻選手を蹴り落とし、フライングボディアタック。しかし辻選手が体を入れ替え、アームロックの体勢に。オク選手は悶絶するが、なんとかロープに逃れる。両者立ち上がりエルボー合戦になる。オク選手が一瞬の隙をついて側頭部へハイキック、そして辻選手の肩の上に飛び乗り、前方回転エビ固めを狙う。しかし辻選手がオク選手を振り落とすと、オク選手の両太ももを両腕で抱え(スープレックスデラルナの前半の体勢)、そこから後ろへ投げるかと見せかけて辻選手の正面でオク選手を半回転。オク選手は肩口からリングに突き刺さる。見たことのない技だったが、これでも決まらず。

辻選手はオク選手をトップロープに乗せ、強烈なスパニッシュフライ。まるでジュニアの選手のような身軽さを見せる。そしてパワーを活かしてリバースゴリースペシャル。ここからボムに行くかと思われたが、オク選手が両手を振り解き、むくむくと起き上がってきて肩車状態になる。その体勢からリバースフランケンシュタイナー。そしてムーンサルトドロップ、フライングボディアタックで一気に攻め立てる。そしてトドメにフィニッシュホールドのハーフボストンクラブの体勢に入るが、辻選手がうまく転がり、逆にオク選手にボストンクラブ。これで決まらないと見るや脇固めに移行。しかしオク選手はなんとかエスケープ。

辻選手はオク選手の左腕にボディアタック、そしてトップロープからシューティングスタープレスを狙う。しかしここでエプロンサイドにフィリップス選手が上り、辻選手にもっと痛めつけるように指示を出す。辻選手はそれに応じずにフィリップス選手に一撃。しかしその間にオク選手が体を起こす。辻選手はそれでも飛ぶが、体勢を崩して着地に失敗。右足を痛める。

オク選手は歪んだ辻選手の表情を見逃さず、すかさずフィニッシュホールドのハーフボストンクラブの体勢に。辻選手はたまらずタップアウトし、オク選手が技を解くも、レフェリーはリング下のフィリップス選手に気を取られている。そこでオク選手は場外のフィリップス選手にムーンサルトアタックを見舞って排除。リング内に戻る。

リング内で待ち構えていた辻選手はオク選手にラリアット、そしてハイキック、ブロックバスターで畳み掛ける。最後に助走をつけてスピアー。見事に決まったと思えたが、オク選手は倒れ込みながらも辻選手をスモールパッケージホールドに捕らえ、見事に3カウントをう。

試合後、リングに戻ってきたフィリップス選手が辻選手に難癖をつけ、リング上で小突きあう。THE LEGIONのゴタゴタを尻目に、オク選手はベルトを肩に悠々と引き上げた。

第5試合 ケネス・ハーフペニー vs RKJ

●ケネス・ハーフペニー vs ○RKJ(リッキー・ナイト・ジュニア)

ケネス・ハーフペニー選手:ショーン・ジャクソン選手と共にT.E.A.M(The Extreamely Athletic Men)というタッグチームを結成している。

RKJ選手:レボリューションプロレスリングのエース。2021年11月21日に実父のロイ・ナイト選手とタッグを組み、AUSSIE OPENの持つブリティッシュタッグ王座に挑戦し、見事に王座を奪取。仮にオスプレイ選手が1月29日にマイケル・オク選手からブリティッシュヘビー級王座を防衛した場合、RKJ選手が次期挑戦者になる可能性が高い。

試合開始前、RKJ選手が脱いだジャケットをハーフペニー選手にポンと手渡し、若手のセコンド扱いをする。試合が開始し、ロックアップの体勢になるも、両者の間にははっきりとした力の差がある。RKJ選手は余裕の表情でハーフペニー選手に攻撃を加える。ハーフペニー選手がチョップを繰り出すも、RKJ選手は涼しい顔。逆にハーフペニー選手が腕を押さえてうずくまる。今度は逆にハーフペニー選手が「打ってこい!」と胸を出してくる。RKJ選手はそれに応じ、強烈なチョップ一閃。ハーフペニー選手はそのまま後ろに倒れてしまう。ここでセコンドについていたジャクソン選手がエプロンサイドに上がると、RKJ選手はすかさず排除。しかしその隙をついてハーフペニー選手が低空ドロップキック。ここからハーフペニー選手はRKJ選手の右膝に的を絞る。前後から右膝にキックを当てられ、RKJ選手は苦悶の表情。しかしラリアットで形勢を立て直すと、ハーフペニー選手を抱えあげてコーナーマットに放り投げる。さらに串刺し式ドロップキック、DDTと技を繰り出していく。

それでもRKJ選手の右膝のダメージは深く、1発の蹴りでダウンしてしまう。ハーフペニー選手は不利な状況に陥るとすかさず右膝に蹴りを入れ、体勢の立て直しを図る。しかし攻撃がワンパターンで、膝への攻撃を読まれるようになってくる。そしてRKJ選手が投げっぱなしジャーマン、ライガーボムと大技を出していく。ハーフペニー選手もエクスプロイダー、スライディングラリアットで対抗するも、やはり攻撃がワンパターンで手の内を読まれてしまう。

RKJ選手がハーフペニー選手をコーナーに乗せたところで、ジャクソン選手が乱入。しかしRKJ選手はジャクソン選手を肩の上に持ち上げ、さらにコーナー上にいたハーフペニー選手も重ねて持ち上げる。そのまま2人まとめてブロックバスター。これでジャクソン選手を排除しておき、ハーフペニー選手にキシドライバー。このままカバーしたらおそらく3カウントを取れたが、RKJ選手はハーフペニー選手を引き起こし、顔面に蹴りを1発見舞い、3カウントを奪った。終わってみればRKJ選手の横綱相撲とも言える試合展開だった。

第6試合 海野翔太 vs リー・ハンター

○海野翔太 vs ●リー・ハンター

リー・ハンター選手:キャリアの大半をジム・ハンター選手との兄弟タッグで戦う。2019年にジム選手が足の靭帯断絶という大怪我をして以降、リー・ハンター選手はシングル戦線で活躍。兄弟タッグで来日経験もある。

海野選手はいつものようにたっぷりとファンサービスをしてからリングイン。この日もリングサイドの少年にTシャツをプレゼントし、記念写真に収まる。試合序盤はグラウンドの攻防で始まるが海野選手が圧倒。ロープに走ってのタックルでもハンター選手を吹っ飛ばす。しかし投げの攻防から海野選手は場外へエスケープ。リング内に戻るとハンター選手がエルボースマッシュで海野選手を追い込むが、海野選手はドロップキックで反撃。海野選手の1発1発の打撃が重く、ハンター選手にダメージが積み重なる。

バックドロップ、背後からのエルボーアタックでダメージを与えると、強烈なボディスラム、そして天山選手ばりの「ブレーンバスター!」の予告。しかしこれはうまくかわされ、ドロップキックを喰らってしまう。そしてランニングエルボー、レッグラリアート、フェイスクラッシャーを立て続けに受ける。フラフラ状態の海野選手に”Shooter! Shooter!”の歓声が上がる。これに奮起したか、海野選手がエルボーで体勢を立て直し、ハンター選手にエルボースマッシュ、串刺し式エルボーアタックを連発。そして得意のフィッシャーマンズスープレックス。3カウントを奪うことはできなかったが、うつ伏せ状態のハンター選手の右腕をハンター選手自身の首に回し、その腕を取ってのフェイスロック。変形のアナコンダバイスのような体勢になるが、ハンター選手はなんとかロープに逃れる。

ハンター選手が立ちあがろうとしたところでデスライダーを狙うが、これは阻止されて逆にレッグラリアットを喰らう。エルボーの打ち合いになるが、ハンター選手が時おり繰り出してくるクロスチョップが喉元に強烈に突き刺さる。そして海野選手は一瞬の隙をついてコードブレイカーを受けてしまうが、ショットガン式ドロップキック、そしてコーナーを利用してのスイング式DDT、ブラッディサンデーと大技を連発。ハンター選手はなんとかカウント2ではね返すし、海野選手に丸め込みを連発。そしてスーパーキックからムーンサルトアタック。海野選手はギリギリのところでキックアウトするも、大ダメージが残る。

ここぞとばかりにハンター選手はGoToSleep、さらにはランニングニーアタック。海野選手はこれもカウント2で返すと、ハンター選手は攻め手を欠いてしまう。少し間が空いてハンター選手がリバースDDTを狙うも、海野選手はこれを回避して逆に飛びつきDDT、そして永田選手ばりのバックドロップホールド。これはカウント2で返されるが、ここでこの日2回目の変形アナコンダバイス。ハンター選手はロープエスケープしようとするも、海野選手がうまく転がってリング中央に戻る。ここでハンター選手はたまらずギブアップ。海野選手は前の試合で初披露の高速スイング式ネックブリーカーで勝利しているが、この日は別の新技でギブアップ勝ち。凱旋帰国に向け、オリジナルのフィニッシャーの研究開発に余念がない。

第7試合(メインイベント)JJガイル&カラム・ニューマン vs AUSSIE OPEN

JJガイル&●カラム・ニューマン vs AUSSIE OPEN(カイル・フレッチャー&◯マーク・デイビス)

JJガイル選手&カラム・ニューマン選手:タッグを組むことも多いが、両者ともに目立った活躍ができていない。JJガイル選手は2021年12月3日に、ニューマン選手は2021年8月15日に海野選手とシングルマッチでぶつかり、共に敗れている。ニューマン選手は2021年2月7日にJJガイル選手と組んでクリス・リッジウェイ選手&ギデオン・グレイ選手に勝利したのを最後に、白星に恵まれていない。

AUSSIE OPEN(カイル・フレッチャー選手&マーク・デイビス選手):前ブリティッシュタッグ王者チームで、現PWAタッグ王者チーム。その名の通りオーストラリア出身のタッグチーム。ユナイテッドエンパイアのメンバーで、RPWのリングではオスプレイ選手とのトリオで試合を行うことも多い。この日の試合を最後にイギリスを去り、オーストラリアに戻ることになっている。

試合はAUSSIE OPENの襲撃から開始。しかしニューマン選手がうまく相手をあしらい、AUSSIE OPENの2人は場外へエスケープ。しばらく場外でも見合いが続くが、ニューマン選手とフレッチャー選手がリングに戻ったところで試合開始のゴング。先発のフレッチャー選手を2人がかりで攻撃を重ねていく。ニューマン選手の素早い動きにフレッチャー選手は翻弄されるが、ロープに走ったニューマン選手の足をデイビス選手が掬うと、エプロンサイドにバックドロップでぶつける。動きが止まったニューマン選手、JJガイル選手をAUSSIE OPENが痛ぶる。「お前なんか目じゃない」と言わんばかりにフレッチャー選手がダウンしているニューマン選手を足蹴にすると、代わったデイビス選手が力任せにボディスラム。そして素早いタッグワークからフレッチャー選手のPK、デイビス選手のセントーン。デイビス選手がボストンクラブに固めると、JJガイル選手がカットに入る。JJガイル選手はデイビス選手のエルボー1発で場外へ放り出されるが、少しだけ回復したニューマン選手がデイビス選手をダウンさせ、フットスタンプ。ここでようやくJJガイル選手に交代。

ようやくリングインしたJJガイル選手はまずダイビングエルボーでフレッチャー選手をダウンさせると、ノータッチトペコンヒーロでデイビス選手を排除。返す刀でフレッチャー選手にムーンサルトアタックを見舞っていく。そしてスーパーキックでフレッチャー選手を怯ませると、ロープに走る。しかしここでデイビス選手がリングインし、合体攻撃でJJガイル選手がダウン。それでもJJガイル選手がフェイスバスターとスーパーキックでフレッチャー選手をダウンさせる。ここで両軍がそれぞれ交代。

勢いよく飛び込んできたニューマン選手だが、デイビス選手の強烈なフロントキックでダウン。立ち上がってエルボースマッシュを打っていくが、デイビス選手のチョップ1発でダウン。かなりのパワー差が見られる。そしてニューマン選手をロープに飛ばしてボディに強烈なエルボー。デイビス選手は起き上がり小法師式でチョップを出していく。そしてパワーボムを狙ったところを、ニューマン選手がカナディアンデストロイヤーに切り返す。ここで会場からはAUSSIE OPENを応援するコールが上がる。

ニューマン選手はコーナーのデイビス選手に串刺し式エルボーアタックを連発していくが、リングに入ってきたフレッチャー選手が顔面へのキックを見舞うと、再び合体攻撃。ニューマン選手が腰を痛打し、レフェリーがスタッフを呼び入れる。しかしニューマン選手はなんとか食らいつこうとするが、片膝状態から立ち上がることができない。最初は様子を見ていたAUSSIE OPENの2人だったが、ニューマン選手が向かってくることから容赦なく攻撃。ここで試合続行不可能と見て、レフェリーが試合を止める。結果はレフェリーストップの裁定でAUSSIE OPENの勝利。

AUSSIE OPENの2人は暴れ足りないのか、ダウンしているニューマン選手の首を絞め、向かってきたJJガイル選手に対してはフィニッシュホールドの合体技であるフィジットスピナーを見舞う。

AUSSIE OPENはパイプ椅子を持ち出すと、ニューマンニューマン選手を介抱している若手のセコンド2人に対してダブルのパイルドライバーを見舞う。そして場外にいたJJガイル選手をリング上に引き上げると、椅子2脚を逆さにしてセットし、その上にフィジットスピナーを狙う。しかしレフェリーが椅子を排除。AUSSIEOPENの2人はここで技を解くが、レフェリーに対してダブルのスーパーキック。ダウンしているレフェリーのベルトを奪うと、JJガイル選手や若手にベルトを鞭のように打ち下ろす。さらにレフェリーに対してフィジットスピナーの体勢になったところで、別のレフェリーが止めに入る。AUSSIE OPENは技を解くが、止めに入ったレフェリーにフィジットスピナー。会場からは大ブーイング。そして最後にフレッチャー選手がダウンしているレフェリーにもたれかかってポーズを取ると、ベルトを掲げながら会場を去っていった。

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