海野 vs 辻の前哨戦、4vs4イリミネーションマッチ詳報

海野 vs 辻の前哨戦、4vs4イリミネーションマッチ詳報

1.29の大会で海野vs辻のシングルマッチが行われます。両者はこれまでにタッグを組むことはあったのですが、対戦したことはありません。シングルマッチ前の唯一の対戦カードである12.27の試合映像が公開されましたので、映像を見ながらレビューをしたいと思います。

X=海野

この日の対戦カードは、ギデオン・グレイ&辻陽太&ルシアン・フィリップス&ダン・モロニー vs ロビーX&リー・ハンター&コナー・ミルズ&マイケル・オクでした。しかし、ブリティッシュクルーザー級王者で1.29にオスプレイ選手の持つブリティッシュヘビー級王座に挑戦するマイケル・オク選手の新型コロナ感染のために欠場することになりました。グレイ氏はこれを4vs3のハンディキャップマッチにしようと画策したようなのですが、サプライズで海野選手がメンバーに加わりました。実はこの日、海野選手はすでに第1試合でジョシュア・ジェームス選手とのシングルマッチを行っていました。その海野選手がメインのこの試合にも登場したということになります。海野選手は第1試合終了後、バックステージでTHE LEGIONの襲撃を受け、その場で1月29日に辻選手とシングルマッチを行うことを知らされていました。

また、辻選手らとタッグを組んだダン・モロニー選手はTHE LEGIONではありません。無所属のヒールレスラーといった存在です。そのため、入場時もTHE LEGIONの3人とは別に登場してきました。

試合詳報

最初に入場してきたのはTHE LEGION&ダン・モロニーチーム。辻選手はグレイ選手、フィリップス選手と共に入場したが、やはりちょっと距離を置いたような雰囲気。コーナーポスト最上段にどっかりと腰をかけ、扇子を仰ぎながら他の選手の見下ろす。次にロビーX&コナー・ミルズ&リー・ハンターが登場。マイケル・オク選手が不出場のため、やはり戦力的に見劣りする布陣である。はやる3人がリング中央でフィリップス選手、モロニー選手と睨み合う中、辻選手はコーナーに体を預けて悠然と構える。

ここでグレイ選手がマイクをとり、「バックステージから誰か1人連れてこい」のようなニュアンスの言葉を叫ぶ(グレイ氏がマイクを握ると会場からは罵声が飛び交い、マイクの声をかき消そうとするため、かなり聞き取りにくいのが正直なところ)。すると海野選手の登場曲が流れ、コスチューム姿で海野選手が登場すると、会場からは大歓声。

エプロンサイドに上がると、海野選手は「これで4vs4だな」というジェスチャー。そこにTHE LEGION&モロニー選手が襲い掛かり、試合開始。いきなりの乱戦となるが、海野選手は場外でグレイ選手とやり合う。この日のバックステージでグレイ氏にしてやられたことが頭にあったのだろう。一方、辻選手はロビーX選手とリング内外で揉み合う。しばらく場外での乱戦が続くが、徐々に選手がリング内に戻ってくる。8人がリング内に揃うと、海野チームがそれぞれ1人ずつ相手をコーナーに詰め、真壁選手ばりに拳を下ろしていく。しかし5発を打ち下ろしたところで、リー・ハンター選手以外の3人は場外に落とされる。ここでようやく1対1での試合が開始。

○ダン・モロニー vs ●リー・ハンター

最初に捕まったのはハンター選手。モロニー選手、そして代わったフィリップス選手からいいように攻撃を受ける。辻チームは早いタッチワークでハンター選手を攻めていく。 しかし辻選手は自軍コーナーから離れた位置に待機し、リングインしようとはしない。

ローンバトルが続くハンター選手だが、モロニー選手に対してスイングDDTなどでなんとか反撃を加えていく。しかしレフェリーがコーナーのフィリップス選手に気を取られている隙に、グレイ選手がハンター選手に杖で一撃。そのままモロニー選手がハンター選手を丸め込んで3カウント。ハンター選手は一度もタッチすることなく、最初の脱落者となる。

●辻陽太 vs ○コナー・ミルズ

3人になった海野チームは、コナー・ミルズ選手がリングイン。モロニー選手にキックを見舞うも、そのまま捕まって相手コーナーへ。ここでようやく辻選手がタッチを受けてリングイン。辻選手は軽量のモロニー選手を抱え上げると、強烈なボディスラム。そして自軍コーナーへ振ってボディアタック。ここでフィリップス選手にタッチ。辻選手がすんなりとエプロンに出ようとすると、フィリップス選手が辻選手の髪を引っ張ってリング内に連れ戻す。そしてフィリップス選手は辻選手を力任せにミルズ選手にぶつける。無理やり合体攻撃をさせた格好となる。

フィリップス選手はミルズ選手にバックブリーカーを見舞うと、グレイ選手に交代。レスラーとして試合をする機会が少ないグレイ選手だが、老獪なテクニックでミルズ選手の腕を絞り上げるとすぐにモロニー選手にタッチ。ミルズ選手はなんとかキックでモロニー選手をダウンさせると、両選手とも這いつくばりながらもコーナーに戻りチェンジ。今度は辻選手とロビーX選手がリングイン。

両者の素早い攻防が続く中、グレイ選手が乱入するも排除される。フィリップス選手も乱入してくるが、ロビーX選手は1人でフィリップス選手を排除しながら場外のグレイ選手にトペを見舞うなど、孤軍奮闘する。そして辻選手を抱え上げ、デスバレーボム。これは辻選手がカウント2で返す。ここでロビーX選手がミルズ選手にチェンジ。辻選手がハイキックでダウンさせたタイミングで、グレイ選手がやはり杖を持ってリングイン。レフェリーはやはりフィリップス選手に気を取られている。辻選手は静止しようとするも、グレイ選手はダウンしているミルズ選手に向けて杖を振り上げる。しかしそこに登場したのが海野選手。グレイ選手から杖を取り上げる。海野選手は「これでお前にいくぞ」とジェスチャーでアピールすると、グレイ選手はやめてくれと懇願。それでも海野選手が振りかぶって杖の柄の部分でグレイ選手に襲い掛かると、グレイ選手はひらりと身をかわす。すると海野選手の杖がグレイ選手の背後に控えていた辻選手の顔面にクリーンヒット。辻選手は悶絶、海野選手は頭を抱える。ここですかさずグレイ選手が海野選手を場外へと排除したが、蘇生してきたミルズ選手が辻選手に覆いかぶさり、3カウントを奪う。これで両軍3vs3となる。海野選手はリング中央で頭を抱えて困惑するも、ここで辻選手が脱落する。この日、両者が絡んだのはこのシーンだけであった。

●ルシアン・フィリップス vs ○コナー・ミルズ

リングに上がったのはフィリップス選手。ミルズ選手にサイドバスター。そしてパワーボムを狙う。しかそここでロビーX選手と海野選手がカットに入る。海野選手が背後からフィリップス選手にエルボー、そしてロビーX選手がスーパーキック。フィリップス選手が棒立ちになったところをミルズ選手がすかさず足を掬い、ジャックナイフに固める。これで見事に3カウントを奪い、海野チームが2vs3と有利な展開に持ち込んだ。

●ダン・モロニー vs ○ロビーX

リング下ではグレイ選手が信じられないという表情で頭を抱える。納得のいかないフィリップス選手は脱落後も大暴れ。ミルズ選手にナックル、海野選手にビッグブーツ、ロビーX選手にフェイスバスターを見舞う。そして起き上がってきたミルズ選手、海野選手にチョークスラムが炸裂。海野チームの3人はリング上でグロッキー状態に。フィリップス選手は場外に降りると、グレイ選手をリングに入れる。グレイ選手はロビーX選手をカバーするも、ロビーX選手には試合権利がないためにレフェリーはカウントを数えない。次に海野選手をカバーするも、やはりレフェリーはカウントを数えない。そこで(試合権利を有している)ミルズ選手をカバーすると、ようやくレフェリーがカウントの体勢に入る。しかしミルズ選手はカウント2で肩を上げる。グレイ選手はやけくそになり再びロビーX選手、海野選手をカバーするも、もちろんレフェリーはカウントを数えない。ここでグレイ選手はモロニー選手に交代。モロニー選手はミルズ選手にラリアット。そしてパワーボムを狙うもこれは回避され、チェンジしたロビーX選手のミサイルキックを浴びる。そしてコーナーへの串刺しのレッグラリアート。ロビーX選手はトドメのエクスクラメーション(ハンドスプリング式スタナー)を狙うも、これはモロニー選手にキャッチされる。しかし2回目のチャレンジでエクスクラメーションがキレイにヒット。これでフォール負けとなると思いきや、グレイ選手がモロニー選手の足を引っ張り、カウント2でフォールを回避させることに成功。グレイ選手は場外でモロニー選手を気遣う。しかし、モロニー選手にとってはこのフォローが屈辱的だったのか、グレイ選手の手を払い、バックステージへと向かう。最後は舞台上から手を振り、完全に会場外へと姿を消す。しかし場外カウントは続いており、このままモロニー選手はリングアウトとなって脱落となった。

●ギデオン・グレイ vs ○海野翔太

辻チームで残っているのはグレイ選手のみ。一方の海野チームは、海野選手、ロビーX選手、コナー・ミルズ選手の3人が残っている。この時点ですでに勝敗はほぼ決したようなもの。残されたグレイ選手が無理やりリング内に入れられると、いきなりロビーX選手のエクスクラメーションが炸裂。しかし海野チームは簡単に試合を終わらせない。チェンジした海野選手が新必殺技のランニング式ネックブリーカードロップ、そしてミルズ選手が450スプラッシュ。3人のフィニッシャーを全て食らったグレイ選手は完全にノックアウト状態。しかしまだカバーにはいかない。海野選手が観客を大いに煽り、グレイ選手が立ち上がるのを待つ。そしてようやく体を起こしたグレイ選手にデスライダー。ここで海野選手がグレイ選手をカバーし、3カウントが入る。海野チームが3人残しての完勝となった。

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