辻陽太vsゲイブリエル・キッドがイギリスで実現!

辻陽太vsゲイブリエル・キッドがイギリスで実現!

1.30にイギリス中部のノッティンガムでのWrestle Carnivalの興行にて辻陽太 vs ゲイブリエル・キッドという興味深いカードが組まれました。この試合映像が公開されましたので、レビューをしたいと思います。

この試合時点での辻とゲイブの立ち位置

この試合が開催される前日、辻選手とゲイブ選手は共にロンドン・ヨークホールでとレボリューションプロレスリング(RPW)で試合を行なっていました。RPWにおける辻選手はTHE LEGIONというヒールユニットのメンバーでありながらまだヒールになりきれていない状態です。辻選手は1.29で海野選手とシングルマッチで戦い、敗れています。この試合でもセコンドから凶器のケインを手渡されていながら、海野選手に対してはそれを使うことをせず、クリーンな戦いを繰り広げました。詳細は次の記事をご一読ください。

【RPW】海野 vs 辻のシングルマッチ詳報。辻の今後は?

一方のゲイブ選手は、前日の1.29でフランシスコ・アキラ選手とのシングルマッチに勝利しています。この試合はゲイブ選手のRPW復帰戦でもありました。ゲイブ選手は2019年9月1日にRPWのリングでヒクレオ選手と戦い、敗れた試合を最後に新日本プロレスにやってきました。約2年5ヶ月ぶりの登場ということになります。

また、辻選手とゲイブ選手との戦いは2021年4月30日の熊本大会でのシングルマッチ依頼、7ヶ月ぶりの再戦となります。なお、この時はゲイブ選手がダブルアームスープレックスで辻選手から3カウントを奪っています。

辻陽太 vs ゲイブリエル・キッド詳報

この日の大会はRPWのものではないため、辻選手はTHE LEGIONのメンバーを伴わずに単独で登場。新日本プロレス代表として紹介される。威風堂々とリングインすると、リング中央で腕組みをしてゲイブ選手の登場を待つ。会場からは辻選手へのチャントが起こり、辻選手は嬉しそうな表情を見せる。

一方のゲイブ選手はここノッティンガム出身。ゲイブ選手が登場するとさらに大きな歓声が湧き上がる。会場に家族の姿を見つけたのか、女性の元に歩み寄り固いハグを交わしてからリングイン。両手を上げて歓声に応じているゲイブ選手に対し、辻選手はリング中央で微動たりともせずに背を向けたまま待ち構える。ゲイブ選手が辻選手の姿を確認すると、真正面へ歩み寄り激しい視察戦を展開。やる気満々のゲイブ選手に対し、辻選手は笑みを浮かべながら余裕の表情を見せる。

試合はヤングライオン時代を彷彿とさせるような攻防から始まる。両手を組み合っての力比べは辻選手に分があるが、ゲイブ選手も足を使って切り返す。そして辻選手はリング中央で胸を突き出し、チョップを打ってこいとアピール。ここからチョップ合戦が始まる。辻選手のチョップ音に会場からは歓声が上がる。互いに4発ずつ打ち合うと、今度はエルボー合戦に。互いに意地を張り合う。

するとゲイブ選手が不意に張り手を見舞っていく。これには辻選手の足もふらついたが、辻選手は顔面を掻きむしっていく。これにはゲイブ選手もたまらず場外へエスケープ。辻選手は場外のゲイブ選手を追って行き、観客席に向けて放り投げる。場外でもエルボー合戦となるが、辻選手はゲイブ選手の足を踏み、鉄柱にぶつけていく。

なんとかリングへと戻ってきたゲイブ選手に辻選手は扇子を片手にストンピング。ゲイブ選手も意地を見せてエルボーを放っていくが、辻選手の強烈なエルボーでダウン。そして辻選手はゲイブ選手を座らせた状態で足を固めながら肩の上にどかっと腰を下ろし、扇子を仰ぐパフォーマンス。相手の体勢こそ違えど、オーカーン選手の「便座」を彷彿とさせる。

そして辻選手は扇子の柄の部分をゲイブ選手の頭に突き立てていく。ゲイブ選手はなかなか起き上がることができないが、辻選手に強烈な張り手を見舞っていく。辻選手はダウンしたもののすぐに立ち上がり、ゲイブ選手にエルボー。ここで再びエルボー合戦からチョップ合戦に。お互いに倒れずに堪えるが、両者の胸は真っ赤に腫れ上がる。辻選手はロープを背にしながら胸を出していく。ゲイブ選手の2発目のチョップで辻選手がようやくダウン。それでもすぐに体を起こし、リング中央で両手を後ろで組んだ状態でさらに胸を突き出していく。

辻選手は数発までは耐えたが、たまらずダウン。しかしまたすぐに体を起こし、エルボー1発でゲイブ選手のダウンを奪う。ゲイブ選手は雄叫びを上げながら立ち上がり、またエルボー合戦に。それでもやはり辻選手に分があり、ゲイブ選手は再びダウン。

ゲイブ選手は体を起こし、胡座を描いた状態で腕組み。辻選手も両膝をついた状態でチョップ合戦。そして両者が立ち上がりこれまでで最も激しいエルボー合戦に。辻選手のビッグブーツが入るが、ゲイブ選手は張り手で応戦。2発連続で張り手の相討ちとなり、両者ダウン。

両者がなんとか立ち上がると、再びエルボー合戦。そしてロープに走ったゲイブ選手の顔面に辻選手のスーパーキックが命中。今度は辻選手がロープに走ったところにゲイブ選手のラリアットが入るも、辻選手は仁王立ち。逆にゲイブ選手がダウンする。そしてゲイブ選手が起き上がってきたところに辻選手のラリアットが炸裂。すかさず辻選手はカバーの体勢に入るも、ゲイブ選手はカウント1で跳ね返す。

ゲイブ選手は辻選手のキックを受けるも、倒れ込みながらのラリアットを見舞っていく。辻選手は意地で立ち上がり、左右のミドルキック。しかしゲイブ選手は倒れず、再びラリアットを見舞う。そして辻選手を抱え上げると、ツームストンパイルドライバー。辻選手は脳天から垂直に突き刺さる。辻選手はこれを返すことができず、ゲイブ選手がフォール勝ちを奪った。

観客はこの熱戦にスタンディングオベーションで応える。ゲイブ選手は込み上げてくるものがあったのか、目頭を押さえる。そしてゲイブ選手はマイクを握り、辻選手の健闘を讃え、さらに新日本プロレスのアピールを行う。最後に辻選手に握手を求めるが、辻選手はそれに応じず、ゲイブ選手に座るように要求。そして両者が座礼をすると観客席からは再び歓声が上がった。

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