【RPW】High Stakes 2022(2022年1月29日)

【RPW】High Stakes 2022(2022年1月29日)

2022年1月29日にイギリスのレボリューションプロレスリング(RPW)の興行High Stakes 2022が開催されました。その映像を見ながら全試合をレビューしたいと思います。既にレビューした1.9の大会の後に1.16ポーツマス大会があったのですが、これは未配信となっています。

第0試合 ギデオン・グレイ オープンチャレンジ

リングアナウンサーのフランチェスカ・オリバーさんがHigh Stakes 2022の開会のコールをしていると、THE LEGIONのギデオン・グレイ氏が突然現れ、オープンチャレンジマッチを行いました。そこにサプライズで登場したのがアレックス・コグリン選手でした。詳細は既に記事にしていますので、そちらをご参照ください。

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第1試合 海野翔太 vs 辻陽太

正式な第1試合として行われたのが海野選手と辻選手とのシングルマッチでした。こちらも既に記事にしていますので、そちらをご参照ください。

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第2試合 ダン・モロニー vs カラム・ニューマン

ダン・モロニー選手:無所属のヒールレスラー。直近の20211227日の試合ではTHE LEGION3人とタッグを組んでベビーフェイスチームと4vs4イリミネーションマッチで戦ったが、モロニー選手は途中で試合を放棄する格好でリングアウトとなり、脱落している。1.9ではリー・ハンター選手、1.16ではジョシュア・ジェームズ選手を相手にそれぞれ勝利している。

カラム・ニューマン選手:JJガイル選手とタッグを組むことが多い。2021年2月7日にJJガイル選手とのタッグで勝利以降、勝ち星に恵まれていなかった。1.9の試合で11ヶ月ぶりにJJガイル選手とのタッグで、そして1.16ではコナー・ミルズ選手にシングルマッチで勝利しており、2022年は飛躍の年となっている。

○ダン・モロニー vs ●カラム・ニューマン

2022年に入って負けなしの両者の対戦。

ゴングと共にニューマン選手がソバットでモロニー選手を場外に落とすと、トペコンヒーロ、ムーンサルトアタックと飛び技を連発させる。場外乱闘が続くが、会場の花道を下がっていこうとするモロニー選手に対し、ニューマン選手は舞台上から大ジャンプで飛び掛かり、会場が湧く。ニューマン選手はリング内に戻ってもワト選手のような下から出るスワンダイブ式エルボースマッシュを繰り出すなど、ハイフライヤーらしい攻撃を見せる。

しかし得意のシューティングスタープレスは全て回避される。1回目のチャレンジの際にはニューマン選手はそのまま着地するも、モロニー選手のスピアーをモロに喰らってしまう。そして2回目のチャレンジでは完全に自爆に終わる。直後にモロニー選手のリバースタイガードライバー、そしてフィニッシャーのドリラが決まり、モロニー選手がこの一戦を制した。

この動画は今回の動画とは関係ありませんが、ドリラが炸裂している動画です。

第3試合 アレックス・ウインザー(c) vs チャーリー・エバンス(ブリティッシュ女子選手権試合)

アレックス・ウインザー選手:イギリス出身のレスラー。RPWのリングには2016年ごろから上がっている。2021年11月7日にジゼル・ショー選手を破って初めてブリティッシュ女子王座を獲得した。来日経験はないと思われる。2020年に31歳の若さで他界した、元ブリティッシュクルーザー級王者のライアン・スマイル選手と結婚していた。

チャーリー:エバンス選手:オーストラリア出身のレスラー。2017年ごろからRPWにも参戦している。2019年にはセンダイガールズにも参戦を果たしている。

○アレックス・ウインザー vs ●チャーリー・エバンス

試合序盤は「バイオレンス・アーティスト」の異名を持つエバンス選手が荒々しい攻撃を繰り広げる。

ウインザー選手をコーナーにぶつけ、顔面ウオッシュを見舞っていく。しかし王者のウインザー選手もコーナーアタックを三倍にして返す。エバンス選手はコグリン選手ばりに相手をスープレックスで投げ捨てたり、ロープを利用したネックブリーカーや喧嘩キックなどといった荒々しい攻撃を見せる一方、ウインザー選手は弓矢固めやスイングDDTなどを見舞っていく。最後はポップアップパワーボムから変形パイルドライバーでウインザー選手が勝利した。

試合後はウインザー選手がエバンス選手の健闘を讃えたが、勝ち名乗りを受けるウインザー選手の背後からデビー・カイテル選手が襲い掛かる。そしてマイクを持ってアピールしているところにハイアン選手が入ってきてカイテル選手を排除した。

第4試合 リッキー・ナイト・ジュニア vs ルーク・ジェイコブス

リッキー・ナイト・ジュニア(RKJ)選手:RPWを代表する選手で、エース的存在。オスプレイ選手とのブリティッシュヘビー級選手権試合に敗れてベルトを失う。実父のロイ・ナイト選手とのタッグでブリティッシュタッグ王座を獲得したが、1.9の試合でSUNSHINE MACHINEに敗れてベルトを失った。

ルーク・ジェイコブス選手:イーサン・アレン選手とThe Young Gunsというタッグチームで活躍している。オスプレイ選手がAUSSIE OPENをユナイテッドエンパイアに引き込む際に、エンパイア入りを匂わせ泳がされたのがこのThe Young Guns2人。12.27ではフランシスコ・アキラ選手に、1.9ではキッド・ライコス選手に、1.16ではブレンダン・ホワイト選手に勝利している。

○リッキー・ナイト・ジュニア vs ●ルーク・ジェイコブス

ルーク・ジェイコブス選手はいつになく気合十分で登場。RKJ選手がリングに上がると、リング中央で睨み合い。

試合序盤からRKJ選手が優勢。ジェイコブス選手がロープに走ってタックルを仕掛けるも、RKJ選手は直立不動。ジェイコブス選手の方がダメージを受ける。ジェイコブス選手は一方的にやられる展開だが、試合中盤にようやくブレーンバスターで反撃。しかしほとんど技を出せないまま、すぐにRKJ選手のペースへ。ジェイコブス選手はRKJ選手を場外に出し、飛び技で突破口を開こうとするが、逆にエプロンで捕まって断崖式DDTを喰らう。ジェイコブス選手の最大の見せ場は、場外の鉄柵へのバックドロップ、鉄柱攻撃、そしてエプロンへのチョークスラムを連発したシーン。そしてリング内に戻り、強烈なトラースキックからラリアットを見舞ったところで大歓声が上がる。しかしこの時は両者ダウン状態となり、ジェイコブス選手はカバーに行くことができない。

試合終盤、ツームストンパイルドライバーやバックドロップでRKJ選手を追い込んでいく。RKJ選手のメイドインジャパンを切り返して4の字固めに持ち込むが、なかなか決め切ることができない。ラリアットからムーンサルトドロップを狙うが、これはRKJ選手に回避されて自爆。直後、RKJ選手のメイドインジャパンが炸裂。そしてレインメーカーから必殺のキシドライバーが決まり、ジェイコブス選手から3カウントを奪った。

第5試合 ゲイブリエル・キッド vs フラシスコ・アキラ

フランシスコ・アキラ選手:イタリア出身で2019年から21年にかけて全日本プロレスに参戦し、世界ジュニア王者にもなった。12.27ではルーク・ジェイコブズ選手に敗れたが、1.9ではコナー・ミルズ選手に勝利している。エル・デスペラード選手がIWGPジュニアの防衛戦をやりたい相手として名前を上げた選手の1人。

○ゲイブリエル・キッド vs ●フランシスコ・アキラ

ゲイブ選手が2019年9月1日にRPWでヒクレオ選手と戦って以来、久しぶりの凱旋試合。対戦相手はイタリア出身で全日本プロレスで世界ジュニア王座も獲得したフランシスコ・アキラ選手。ゲイブ選手は新日本プロレスのジャージを羽織って堂々の登場。会場からは大歓声が沸き起こる。硬い表情のままリングサイドを一周してからのリングイン。そしてアキラ選手と睨み合う。

ゴングが鳴るとゲイブ選手は一直線にアキラ選手に向かい、左右の張り手から強烈なバックドロップで会場がどよめく。アキラ選手もラ・ケブラーダや場外でのドロップキックでゲイブ選手の勢いを止めようとする。そのまま花道での攻防となるが、ゲイブ選手の強烈な張り手からエクスプロイダーでアキラ選手に大ダメージ。そしてリング内で打撃の攻防の後、ゲイブ選手がアキラ選手を場外へと突き落とす。そしてリング中央で柴田選手ばりの胡座ポーズ。しかしこの時点で両者ともかなりの大ダメージを受けている。

しかし両者は意地を張り合う。ゲイブ選手の逆水平チョップとアキラ選手のエルボーの果てしない打ち合いが始まる。アキラ選手の右胸は真っ赤に腫れ上がり、ゲイブ選手の足元はふらつく。お互いが壊れるんじゃないかと心配になるほどに延々と打ち合っていく。

アキラ選手がゲイブ選手の腕を取ってバックに回ると、高速のハーフネルソンスープレックス。そしてゲイブ選手もお返しと言わんばかりに投げっぱなしジャーマン。アキラ選手も素早く立ち上がるとゲイブ選手の背中にドロップキック、そして串刺しダブルニーアタックから多イガースープレックスホールド。会場からはアキラコール。しかし、ロープに走っての攻防でゲイブ選手の強烈な左のラリアットが入る。垂直落下式ブレーンバスター、そして旋回式ツームストンパイルドライバーからカバーの体勢に入り、見事に3カウントを奪った。ゲイブ選手は復帰戦を白星で飾ることに成功した。

試合後は倒れ込むアキラ選手の元に歩み寄り、肩を抱いて健闘を讃える。そして両者が肩を組んで立ち上がり、歓声に応えた。

第6試合 SUNSHINE MACHINE(c) vs AUSSIE OPEN(ブリティッシュタッグ選手権試合)

Sunshine Machine:チャック・マンボ選手とTKクーパー選手のタッグチーム。人気も実力も抜群のチーム。1.9で王者チームのRKJ&ザック・ナイト(ロイ・ナイト選手の代理出場)に勝利し、タッグ王者となった。なお、2021年12月5日にはAUSSIE OPENと対戦し、勝利している。

AUSSIE OPEN(カイル・フレッチャー選手&マーク・デイビス選手):その名の通りオーストラリア出身のタッグチーム。ユナイテッドエンパイアのメンバーで、RPWのリングではオスプレイ選手とのトリオで試合を行うことも多い。12月にいったんイギリスを離れてオーストラリアに戻ったが、現地でPWA(Pro Wrestling Australia)のタッグベルトを失い、またイギリスに戻ってきた。

SUNSHINE MACHINE(○チャック・マンボ&TKクーパー)vs AUSSIE OPE(●カイル・フレッチャー&マーク・デイビス)

1.9で新チャンピオンとなったSUNSHINE MACHINEに元チャンピオンのAUSSIE OPENが挑戦する展開。両チームは2021年12月5日にも対戦しており、この時はSUNSHINE MACHINEが勝利している。

後から入場してきたSUNSHINE MACHINEがAUSSIE OPENを急襲し、いきなり場外戦となる。そして舞台上でマンボ選手がTKクーパー選手の肩の上に乗ると、花道のAUSSIE OPENに向けてダイビング。

フレッチャー選手をリング内に入れ、二人がかりで攻撃しているところにようやく試合開始のゴング。両チームともタッグで実績を残しているチームということもあり、見応えのあるタッグマッチの攻防が繰り広げられる。試合中盤からはTKクーパー選手が捕まる展開に。かなりの時間ローンバトルを強いられるが、何度か目のチャレンジでようやくマンボ選手にチェンジ。マンボ選手は軽い身のこなしでAUSSIE OPENを翻弄し、ペースを掴もうとする。しかしその勢いも長くは続かず、徐々に捕まり始める。

AUSSIE OPENは合体のパワーボムを見舞うも、これはカウント2でマンボ選手が跳ね返す。デイビス選手がコーナーに向けてパワーボムでマンボ選手を放り投げると、ファイヤーマンズキャリーの体勢に。しかしこれをバッククラッカーで切り返すと、なんとかTKクーパー選手に交代する。

ここから目まぐるしく攻守が入れ替わる。SUNSHINE MACHINEがデイビス選手を場外へ放り出すと、フレッチャー選手にマンボ選手のダブルニーアタック、そしてフライングボディアタックが炸裂する。そしてフレッチャー選手が場外エスケープをすると、マンボ選手の宇宙人プランチャ、TKクーパー選手のコンヒーロが命中。フレッチャー選手をリング内に戻し、TKクーパー選手が450スプラッシュからカバー。しかしこれはデイビス選手のカットが間に合う。

4人がリング内で入り乱れての展開となる。合体攻撃をしようとTKクーパー選手がコーナーに上るが、マンボ選手に抱えられていたフレッチャー選手が体勢を入れ替え、TKクーパー選手のいるコーナーに向けて槍投げ。そしてフィニッシュのフィジットスピナーを狙うが、マンボ選手はフレッチャー選手にカナディアンデストロイヤーを見舞ってこれを回避。しかしこの後、マンボ選手はAUSSIE OPENの猛攻を受ける。ここでAUSSIE OPENはベルトを取り出し、これで攻撃をしようとするもSUNSHINE MACHINEはスーパーキックで回避する。そして逆にベルトを手にすると、レフェリーは目にゴミが入ったか目の辺りを抑えながら背を向ける。ここでSUNSHINE MACHINEのベルト攻撃かと思いきや、AUSSIE OPENの2人にベルトを放り投げると、それを受け取ったタイミングでスーパーキックとヘッドバットが炸裂する。再びフィジットスピナーの体勢に。そしてデイビス選手を捕らえ、合体攻撃からシューティングスタープレス。しかしデイビス選手がレフェリーを場外へ引き摺り出す。

TKクーパー選手は怒って場外のデイビス選手に襲い掛かるが逆襲に遭う。その攻防にレフェリーが気を取られている隙に、リング内ではフレッチャー選手がマンボ選手にローブロー。そして改めてフィジットスピナーの体勢に。これは見事に炸裂。万事休すかと思いきや、TKクーパー選手がなんとかカット。

AUSSIE OPENは再びマンボ選手を捕らえ、コーナー上に乗せて雪崩式のフィジットスピナーを狙う。しかしこれはマンボ選手の必死の抵抗とTKクーパー選手の援護射撃で攻守が代わる。TKクーパー選手がデイビス選手をアルゼンチンバックブリーカーで担ぎ上げると、マンボ選手はデイビス選手の腹の上からフレッチャー選手に飛びかかり、カナディアンデストロイヤーを見舞う。

そしてバーニングハンマーのような体勢でフレッチャー選手を逆向きにひっくり返し、マンボ選手がしたからそのボディーに両膝を突き立てるという合体技が決まり、3カウントを奪った。

第7試合 ウィル・オスプレイ(c) vs マイケル・オク(ブリティッシュヘビー級選手権試合)

マイケル・オク選手:ブリティッシュクルーザー級王者で、元ブリティッシュタッグ王者(パートナーはコナー・ミルズ選手)。ク20211212日には辻選手とシングルマッチを行い、勝利している。1.9ではTHE LEGIONのルシアン・フィリップス選手に、1.16ではダニー・ジョーンズ選手にそれぞれ勝利している。ブリティッシュJカップ2019覇者。

この試合はあまりにも熱戦だったため、別の独立した記事にしました。

【RPW】オスプレイのブリティッシュヘビー級王座にクルーザー級王者が挑む

 

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