【GCW】クリス・ディッキンソンが復帰戦で鈴木みのると激突!

【GCW】クリス・ディッキンソンが復帰戦で鈴木みのると激突!

現地時間3月31日、テキサス州のダラスでGCW Josh Barnett’s Bloodsport 8が開催されました。全11試合が組まれましたが、そのメインを飾ったのがクリス・ディッキンソンvs鈴木みのるでした。

大会概要とクリス・ディッキンソン

別記事でも触れていますが、この大会はGCWの興行形態の1つ、Josh Barnett’s Bloodsportというものです。ノーロープで行われ、ギブアップ、ノックアウト、レフェリーストップのみで決着します。フォールやロープブレイクはありません。

そしてクリス・ディッキンソン選手はSTRONGのレギュラー参戦選手です。国内の新日本マットには上がったことがありませんが、2020年に国内の他団体のリングには上がっているようです。STRONGには当初はチーム・フィルシーの新メンバーとして登場しました。そしてSTRONG無差別級王者のトム・ローラー選手への挑戦を表明したことで、結果的にチーム・フィルシーを追放されました。その後はブロディ・キング選手とタッグチーム、バイオレンス・アンリミテッドで活躍していました。しかし、2021年11月13日、カリフォルニア州サンノゼで開催されたSTRONG興行、Battle in the Valleyでの試合で、コーナーからのマッドスプラッシュの着地に失敗し、足を脱臼するという大怪我を負ってしまいました。

Battle in the Valleyの試合結果 – 新日本プロレス公式サイト

ディッキンソン選手は日本のプロレスマニアです。ここ一番で使用する紫のショートタイツは高田延彦選手へのリスペクトだそうです。鈴木選手に対してもリスペクトしていることが各所のインタビューからも伝わってきます。

ディッキンソン選手と鈴木選手はこれまでに2回対戦しています。初対戦は2021年10月16日にペンシルバニア州フィラデルフィアでのSTRONG興行NEW JAPAN SHOWDOWNでした。

NEW JAPAN SHOWDOWN 2021の試合結果 – 新日本プロレス公式サイト

そして再戦はGCWで行われました。やはり今回と同じJosh Barnett’s Bloodsportの大会でした。

鈴木みのるとクリス・ディッキンソンがMMAルールで対決!

ディッキンソン選手はどちらの試合にも敗れています。ディッキンソン選手にとって鈴木選手は憧れの選手である一方で、必ず乗り越えなければならない壁でもありました。

試合内容と結果

この大会のオープニングで、参加する全選手がリングに上がって紹介される場面があった。そこでも激しい睨み合い、挑発合戦が行われた。

試合ではまず鈴木選手が先に登場。「風になれ」の大合唱に迎えられてのリングイン。後から登場したのはディッキンソン選手。これが正真正銘の復帰戦。会場からは大スズキコール。試合開始と共にいきなり鈴木選手のバックを取り、グラウンドの展開に持ち込む。しかし鈴木選手のガードが硬く、ディッキンソン選手は思うように攻撃をすることができない。むしろレッグロックを仕掛けた際にスリーパーで切り返され、苦しい展開に。ウエイトで上回るディッキンソン選手がうまく体重を利用して攻めていこうとするも、鈴木選手が巧みに切り返す。リングサイドでの攻防が続くが、鈴木選手がいったん場外へエスケープ。

鈴木選手がリングに戻ってからも同じような展開が続く。ディッキンソン選手が攻め、鈴木選手がそれを捌いていく。まるでディッキンソン選手の動きやコンディションを確かめているような展開。ディッキンソン選手がヒールホールドにとらえるも、切り返してマウントポジションに。ここでの掌底はディッキンソン選手がうまく避け、逆にマウントポジションを取る。そして強烈なチョップを放って距離を取るも、鈴木選手は何事もなかったかのように体を起こす。

両者がスタンディングポジションを取ると、エルボーとチョップの打ち合い。鈴木選手の強烈なエルボーでディッキンソン選手が膝から崩れる。しかし鈴木選手はディッキンソン選手に檄を入れ、打ってくるように挑発。そして鈴木選手のチョップの連打で再びディッキンソン選手がダウン。鈴木選手が「立ってこい!」と挑発し、再びチョップ合戦。ここでディッキンソン選手が鈴木選手のボディーにソバット。これが強烈にヒットし、鈴木選手が悶絶。今度はディッキンソン選手が「立ってこい!」と挑発。三たびチョップ合戦が始まると、一瞬の隙をついてディッキンソン選手が延髄切り。そして高速ブレーンバスターでダウンした鈴木選手の頭にエルボーの連打。ここでレフェリーが試合を止める。

念願の鈴木みのる超えを果たしたディッキンソン選手は飛び上がって大喜び。しかし納得のいかない鈴木選手は椅子を振り回しながら退場していった。一方のディッキンソン選手はマイクを持ち、「俺は戻ってきたぜ!」と叫んだ。

ディッキンソン選手の今後の展望

ディッキンソン選手はもともと2020年4月に予定されていた新日本プロレスのアメリカ興行で初登場する予定でした。しかしご存知のように新型コロナの感染拡大によってこの大会そのものが中止されました。もしこれが開催されていれば、ディッキンソン選手は鈴木選手や鷹木選手と戦う予定だったそうです。ディッキンソン選手のファイトスタイルは鷹木選手とすごく調和しているように思います。もしここで鷹木選手との試合が実現していれば日本のファンの目にも止まったでしょうし、来日してシリーズ参戦となったかもしれません。

しかしこうしてSTRONGにレギュラー参戦するようになり、憧れのレスラーの1人でもあった永田選手と戦うこともできました。そして鈴木選手とは3回のシングルマッチ(内2回はGCW Bloodsport)が組まれ、鈴木超えを果たすことができました。そしてこの試合の翌日(現地時間4月1日)のSTRONG興行Lone StarにおいてはPPVのメインで石井選手とのシングルマッチを行なっています。もちろん復帰戦ということも関係したのでしょうが、PPVのメインを任せるということは新日本としてもディッキンソン選手を評価しているのでしょう。この大会はジェイ・ホワイトvsマイク・ベイリー、鈴木みのるvsキラー・クロスと注目試合が目白押しでしたが、それらを差し置いてのメインという点には注目です。

日本への渡航制限がかなり緩和されてきましたので、もしかすると今年中にディッキンソン選手の来日が実現するかもしれません。ブロディ・キング選手とのタッグでIWGPタッグ戦線に入ってくると面白い存在になりそうです。また、EVIL選手のNEVERに挑戦するというのもまた面白いです。G1参戦となるとハードルが上がるかもしれませんが、可能性はゼロではないでしょう。

なお、現地時間4月6日にロサンゼルスで開催されるSTRONG興行MUTINYでは成田選手とシングルマッチを行います。4月16日にシカゴで開催されるビッグマッチ、WINDY CITY RIOTにも10人タッグマッチでの登場が決定しているなど、当面は怪我での離脱前のようにSTRONGに定期参戦という形になると思います。今後、さらに注目していきたい選手の1人です。

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