【RPW】辻陽太、イギリスでルチャ・リブレに触れる

【RPW】辻陽太、イギリスでルチャ・リブレに触れる

イギリスのレボリューションプロレスリング(RPW)の3.6ロンドン大会の映像が公開されました。この日、海外武者修行中の辻選手はミステリオッソ選手とのシングルマッチに挑みました。

STRONGでのミステリオッソ

STRONGをチェックされている方にとっては、ミステリオッソ選手はすでにお馴染みの選手でしょう。STRONGでは初期の頃からレギュラー参戦している数少ない選手で、唯一のルチャドールです。改めて調べてみると、ミステリオッソ選手が初めてSTRONGに登場したのは2020年8月15日配信のエピソード2でした。初期のSTRONGはLA道場生とアメリカ在住の新日本レギュラー選手の試合が軸でしたが、それに加えて現地のインディー団体を主戦場としているフリーの選手らがしのぎを削っていました。柴田選手の表現を借りると、「コリジョン感」あふれる試合も多く見られていました。

STRONGには多くのレスラーが登場しましたが、マスクマンはほとんどいません。最近でこそチームフィルシーのブラック・タイガー選手が登場していますが、それでもまだ3-4試合のみです。過去にはレイ・ホルス選手が3試合ほど登場しています。今後はマスカラ・ドラダ選手も登場してくるようですが、それでもSTRONGで25回以上試合をこなしているミステリオッソ選手は別格です。

しかしながら、ミステリオッソ選手はめざましい活躍をしているわけではありません。逆に、同じくなかなか結果を残すことができないベイトマン選手、バレット・ブラウン選手と共にStray Dog Army(捨て犬軍団)を結成したぐらいです。現在ではダークマッチや前座の試合が主戦場となっていますが、それでもSTRONGに完全に定着したと言って良いでしょう。

このミステリオッソ選手はメキシコ系の血を引くアメリカ人です。父もミステリオッソというリングネームでしたので、ミステリオッソ・ジュニア、あるいはエル・イホ・デ・ミステリオッソと名乗ることもあるようです。父のミステリオッソ選手はメキシコのEMLLなどで活躍していましたので、プロレスの系譜的には息子のミステリオッソ選手もルチャ・リブレに源流があると言って良いでしょう。なお、ややこしいのですが、CMLLで活躍していたミステリオッソJr.選手は父ミステリオッソ選手の甥に当たり、ここでのミステリオッソ選手とは別人です。

そんなミステリオッソ選手ですが、実はメキシコではほとんど試合をしたことがありません。基本的にはアメリカ西海岸を拠点に活動しています。ある意味ではアメリカンプロレスとルチャ・リブレのハイブリッドスタイルとも言えます。そんなミステリオッソ選手が初めてのイギリス遠征でRPWにやってきました。RPWにはハイフライヤーの選手は多いものの、本格的なルチャドールはほとんどいません。ここでミステリオッソ選手とのシングルマッチを組まれた辻選手にとって、貴重なルチャ体験の場となったでしょうか。

辻vsミステリオッソの試合展開

最初に入場してきたのは辻選手。リングインするといつものようにコーナーに立ち、悠然と扇子で仰ぐ。次いで登場してきたのがミステリオッソ選手。辻選手と向かい合うと体格的にはほぼ互角。

試合序盤、両者が共にリープフロッグやアームホイップといったルチャの攻防を見せると、会場からは歓声が上がる。そして辻選手は疲れた表情を見せ、リングシューズに隠し持っていた扇子を取り出し、タイムタイムと相手を制しつつパタパタと扇子で仰ぎしばし休憩。普段の試合でも時々見かけるムーブだが、この日の辻選手はノリノリでやっている様子が見て取れる。そしてミステリオッソ選手もそれに対抗しようとしたのか、このタイミングで赤いオーバーマスクを取る。この攻防に会場からは笑いも起き、盛り上がる。

ここでミステリオッソが握手を求める。レフェリーと握手。そして辻選手はこれに応えようとするも、攻撃を受ける。辻選手がミステリオッソ選手をロープに振ると、ハンドスプリングから着地。辻選手はそれを見て、「違う違う、こうだ」とばかりにロープに走ってハンドスプリングを見せつけようとする。しかし、ちょうどロープに体を預けたタイミングでミステリオッソ選手のドロップキックが入る。辻選手は場外にエスケープするも、ミステリオッソ選手は辻選手を追い、ラ・ケブラーダを見舞う。

リングに戻るとミステリオッソ選手が辻選手をコーナーに詰め、ダブルニーアタック。そしてエプロンから得意のセントーン・アトミコ。辻選手もケブラドーラ・コンヒーロ、トップロープからのティヘラ、トペ・スイシーダとルチャの技を披露する。ミステリオッソ選手もセカンドロープからのムーンサルト、そしてさらにトップロープからのムーンサルトプレスを披露するも、これは辻選手の剣山に遭う。

最後はトップロープに上ったミステリオッソ選手を辻選手が捕まえ、迫力満点のスパニッシュフライ。そして強烈なスピアーから3カウントを奪った。

試合終了後、辻選手はミステリオッソ選手の肩に手をやり、手にしていた扇子で仰いでやる。そして辻選手の方から手を出して握手し、検討をたたえた。辻選手はさらにコーナーに上り、満面の笑顔で観客にアピールをした。

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