上村優也がWCProデビュー!何が変わったか?
- 2021.09.11
- WCPro(West Coast Pro Wrestling) 海外プロレス団体
- WCPW, 上村優也

現地時間9月10日、上村選手がWCPW(West Coast Pro Wrestling)のマットにデビューしました。海外武者修行を開始してから、8月15日の新日本アメリカ大会RESURGENCE以来の登場となりました。
WCPWという団体と上村の対戦相手
上村選手が上がったWCPWは旗揚げから3年ほどの若い団体です。2020年はコロナの影響もあってか、ほとんど興行ができていませんでした。そのため、これまでに行った興行の回数は9月10日の大会でまだ12回目です。とはいえ、最近は徐々に安定してきており、1ヶ月に1回のペースで大会を開催しています。旗揚げ戦を除き、全ての大会をサンフランシスコで開催しています(旗揚げ戦はサンフランシスコに隣接するパシフィカという街で開催)。WCPWのリングに上がっている選手で新日本と関係の深いのは、まずロイス・アイザックス選手とジョレル・ネルソン選手が挙げられます。また、カール・フレドリックス選手とロッキー・ロメロ選手もこの団体に上がっており、8月の大会ではロイス・アイザックス&ジョレル・ネルソン vs カール・フレドリックス&ロッキー・ロメロという試合も組まれていました。10月には鈴木みのる選手も参戦する予定ということで、注目を集めています。また、新日本プロレスと縁のある選手では、この日もリングに上がっていたジューシー・フィナウ選手がいます。ジューシー・フィナウ選手はこれまで新日本マットに上がったことはありませんが、ニュージーランドのファレ道場出身の選手です。ファレ道場では新日本の中島佑斗選手とほぼ同期にあたります(中島選手の方が少し入門が早かったようです)。

そして上村選手の対戦相手となったのはヴィニー・マッサーロ選手です。デビュー20年以上の大ベテランで、110キロを超える巨漢の選手です。2018年に全日本プロレスに参戦したウルティモ・パンダの中の人です。おそらく来日はこの時の1回だけだと思われます。
しかし最近ではほとんど試合に出ておらず、2021年はWCPWで2試合をこなしているのみでした。コロナ禍でプロレス興行そのものが中止になったということもあるでしょうが、2020年の出場はAEW Dynamite!に1試合出場した記録が残っているのみです。ただ、WCPWでは7月、8月に続いて今回の9月の興行にも参戦しましたので、今後はこの団体のリングで定期的に試合をするのかもしれません。
上村vsマッサーロ
この日は8試合組まれていましたが、上村選手の試合は後半の5試合目でした。マッサーロ選手が先にリングに上がり、マッサーロ選手をコールした後にリングアナが”And his opponent…!”(「そして彼の対戦相手は〜〜〜!」)とコールすると、会場からは”Yuya Uemura! Yuya Uemura!”のチャントが起こりました。登場した上村選手は少し緊張気味でしたが、驚いたのはそのコスチュームでした。黒のショートタイツはそのままなのですが、足元には真っ白なリングシューズを履いていました。そしてヤングライオンの頃とは違い、ゆっくりとリングサイドまでやってくるとトップロープを高々と飛び越えてリングインしました。
試合が始まると、上村選手は野毛道場仕込みのテクニックでマッサーロ選手と対峙します。体格的にはマッサーロ選手が俄然有利なのですが、素早い動きとグラウンドのテクニックで上村選手が主導権を握る展開でした。しかし、パワーではマッサーロ選手に分があり、強力なチョップやタックル、投げ技で上村選手を攻め立てます。試合中のマッサーロ選手は上から目線で上村選手を見下ろします。胸を貸してやっているという意識なのでしょう。しかし、上村選手は何度もギリギリでフォールを返します。そして逆に日本のリングでも見せていたようなクラシカルなテクニックで攻め立てていきます。キーロックや脇固めで腕を攻撃し、最後はかんぬきスープレックスを狙いましたが、これは成功しませんでした。最後は、ロープに走ってからのクロスボディアタック、そしてコーナートップからフライングクロスボディアタックでフォールを狙いました。フォールに入るときに相手の腕を掴んだ状態で体固めに入りました。これは2カウントで返されたのですが、そのまま握っていた相手の腕を取っての逆十字固めでギブアップを奪いました。この一連の流れは今後の勝ちパターンの1つになっていく可能性もあるかと思います。非常に綺麗な形で勝利を収めることができました。
#WCPHate @Im_YuyaUemura vs @snoringelbow SLAPPED @WCProOfficial pic.twitter.com/gaDWJ2gflc
— Zack Monday (@zackmonday) September 11, 2021
WCPWの次の大会は10月8日です。この大会でのカードはまだダニエル・ガルシア vs 鈴木みのるの1試合しか発表されていませんが、ここに上村選手が再登場する可能性も高いだろうと思います。初登場ですでに歓声を浴びていましたし、ファイトスタイルも現地の観客に受け入れられているように見えました。今後も引き続きSTRONGを中心に出場することになるでしょうが、こうした他団体の空気を吸うことも今後の上村選手にとっては貴重な経験となるように思います。今後も引き続き注目していきたいと思います。
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