辻陽太はRPWでTHE LEGIONの魔の手から逃れられるのか?
- 2021.09.16
- RPW(Revolution Pro Wrestling) 海外プロレス団体
- THE LEGION, 辻陽太

辻選手が海外遠征に出発して1ヶ月以上が経過しました。この間、辻選手はイギリスのRPW(Revolution Pro Wrestling)でデビューを果たし、これまでに4試合をこなしています。まだ勝利には恵まれていませんが、辻選手をめぐるストーリーが始まりつつあります。
THE LEGIONとは
現在の辻選手を語るのにTHE LEGIONを避けて通ることはできません。THE LEGIONというのはギデオン・グレイ氏が率いるRPWのヒールユニットです。ギデオン・グレイ氏はこのユニットのマネージャー的な存在なのですが、試合をすることもあります。BULLET CLUBにおける邪道選手のような位置付けと考えるといいでしょうか。
グレート-O-カーン選手がRPWで活躍していた時代に所属していたのもTHE LEGIONです。しかし当時のメンバーはギデオン・グレイ氏、グレート-O-カーン選手、ランページ・ブラウン選手、シャ・サミュエルズ選手でした。オーカーン選手は日本に凱旋帰国し、ランページ・ブラウン選手はNXT UKに移籍してしまいました。その後、ギデオン・グレイ氏が新メンバーを加えて再び大きな勢力となってきたのがTHE LEGIONです。なお、現在のメンバーは、ギデオン・グレイ氏、スクリューフェイス・アフメッド選手、ルシアン・フィリップス選手、マーク・ハスキンス選手、クリス・リッジウェイ選手、マーク・ハスキンス選手です。
試合の際にはスーツ姿のギデオン・グレイ氏が選手と共にリングインし、コールをするのがお決まりです。かつてザック・セイバーJr.選手とともにリングインしていたTAKAみちのく選手のような役割です。しかし、ギデオン・グレイ氏はまさにヒールのマネージャーという感じで、憎たらしい顔とだみ声でコールをするので、コールの際にはかなりの割合でブーイングが起こります。
辻の試合と会場の様子
辻選手は9月4日にRPWデビューを果たしました。9月4日は昼と夜の二部興行でしたので、デビュー日に2試合行ったことになります。デビュー戦の相手はTHE LEGIONのスクリューフェイス・アフメッド選手でした。2試合目となる夜の部は、海野選手とのタッグでヤングガンズ(ルーク・ジャコブス選手&イーサン・アレン選手)と対戦する予定でした。しかし海野選手のコロナ陽性判定を受けて、カイル・フレッチャー選手とのシングルマッチに変更されました。そして翌9月5日にはダン・モロニー選手とのシングルマッチでした。
スクリューフェイス・アフメッド選手との試合では、RPW初登場にもかかわらず辻選手への歓声が起こりました。辻選手に対するチャントはちょっとした話題になっており、ベースとなった曲の題名がイギリスのTwitterトレンドランキングにランクインしたそうです。
I see @Grapsandclaps‘ Yota Tsuji chant is taking over. pic.twitter.com/eV9K3axKao
— Simon (@simonodocopp) September 12, 2021
チャントはこんな感じです。
The Yota Tsuji chant! pic.twitter.com/07bY8xA3hw
— Shauna × 🌸👎👻✨ (@shaunathegrinch) September 4, 2021
対戦相手のスクリューフェイス・アフメッド選手は、7月から8月にかけて開催されたブリティッシュタッグリーグ戦で決勝にまで残った選手です。辻選手は互角以上に試合を運びましたが、最後はギデオン・グレイ氏がレフェリーの中尉を引いている間にセコンドのルシアン・フィリップス選手が介入し、辻選手が3カウントを奪われました。
試合後、ギデオン・グレイ氏がマイクを持ってリングインし、辻選手の戦いぶりを讃えました。その後、「THE LEGIONに入るか、イエスかノーか?」と問いかけます。会場からは「NO!」というコールが起きます。マイクを持った辻選手は会場を見渡し、たっぷりと間を取った後で一言、”Fxxk!”(クソが!)と言い残し、リングを去りました。
2試合目となった9月4日の夜の部では、辻選手への声援がさらに大きくなっていました。対戦相手のカイル・フレッチャー選手はタッグチームAusie Openのメンバーで、人気も実力のあるベビーフェイスの選手です。しかし辻選手への声援も負けておらず、両者への声援が「オージーオープン!」「ヨーターツージー!」と交錯するほどの人気でした。
この試合で辻選手は強力なヘッドバットやラリアットを放つなど踏ん張りましたが、勝利を奪うことができませんでした。そして試合後、再びギデオン・グレイ氏が辻選手のもとにやってきます。ここで再度THE LEGIONへの勧誘を行うのですが、辻選手は”I told you, fxxk!”(クソがと言っただろ!)と言い、またも加入を拒否しました。
翌日のデビュー3試合目では、THE LEGIONのメンバーではないもののヒール的な立ち位置にいるダン・モロニー選手とのシングルマッチでした。この試合ではジャイアントスイングを放つなど見せ場を作りましたが、最後はダン・モロニー選手の急所攻撃が決定打となって負けてしまいます。そして試合後、やはり現れたのがギデオン・グレイ氏でした。今度は日の丸の入った扇子を手に辻選手の気を引こうとします。そして「THE LEGIONに入るか?」と問いかけます。会場からは「ノー!」のコールが起こりますが、辻選手はギデオン・グレイ氏に近づくと日の丸扇子を受け取ります。そしてその扇子で自らを扇ぎ、笑顔を見せます。これがTHE LEGION入りの意思表示とみたギデオン・グレイ氏は辻選手の姿を見ながら笑顔で拍手します。そして辻選手は再びギデオン・グレイ氏に近づき、一言”Fxxk!”(クソが!)と言い放ち、扇子を放り投げました。これには会場から大歓声が起こります。ギデオン・グレイ氏は「わかったわかった。腹を割って話し合おう。」と言いますが、その時辻選手の背後からマーク・ハスキンス選手が襲いかかりました。大の字に倒れている辻選手に対し、ギデオン・グレイ氏は「我々の仲間になるというまでこうなるぞ!」と叫び、リングを去りました。
辻の今後の展開
デビュー三連戦の後、辻選手は9月12日にロビーX選手とシングルマッチを行っています。試合には負けたようですが、この試合についてそれ以外の詳細はまだ分かりません(映像の公開が遅いのです)。そして次の試合は9月19日、辻選手を背後から襲ったマーク・ハスキンス選手とのシングルマッチです。
Following Gideon Grey’s continued (failed) attempts to convince YOTA TSUJI to join the Legion, Tsuji will go one on one with Grey’s ‘hatchet man’ MARK HASKINS in what promises to be a gripping encounter
Be there live SUNDAY at York Hall Bethnal Green
🎟️https://t.co/CD45CNFbqq pic.twitter.com/0um5BwLMMP
— Revolution Pro (@RevProUK) September 13, 2021
THE LEGIONの選手とのシングルマッチですので、試合前後にTHE LEGIONに勧誘されることは確実でしょう。しかし、これまでの様子からは辻選手がTHE LEGIONに入ることはなさそうです。THE LEGIONに入るということはオーカーン選手と間接的につながることにもなります。辻選手は以前にオーカーン選手から甘い誘いの言葉を受けていました。棚橋選手とオーカーン選手のシングルマッチの際、辻選手は苦悩しながらも棚橋選手を裏切ることはありませんでした。そしてこの時の苦悩の根源は、ヤングライオンをなかなか卒業できないということでした。すでにその目標は達成した今、あえてヒールユニットに入る必要もありませんし、会場人気もあリますので、RPWではこのままベビーフェイスとして活動するのではないかと思います。一度は流れましたが、海野選手とのタッグでも活動していくのではないでしょうか。そして海野選手が凱旋帰国するタイミングで辻選手もイギリスを離れ、念願のメキシコ遠征となってほしいと考えています。
イギリスにいる間はTHE LEGIONに付き纏われることでしょう。今はまだ勧誘という形ですが、辻選手をTHE LEGIONに引き入れることが不可能だと悟った時は可愛さ余って憎さ百倍ではありませんが、THE LEGIONから敵として狙われることと思われます。辻選手がRPWにいる間は、常にTHE LEGIONと対峙している状態が続くのではないでしょうか。
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