オージー・オープンとユナイテッド・エンパイアはいつ同盟を結んだのか?

オージー・オープンとユナイテッド・エンパイアはいつ同盟を結んだのか?

イギリスから驚きのニュースが入ってきました。すでにTwitterでもかなり話題になっていますが、ユナイテッド・エンパイアに新しいメンバーが加入しました。9月19日のRPWの大会High Stakesにて正式に新メンバーになったのはオージーオープンの2人でした。

オージー・オープンとは?

この日の大会のメインイベントはウィル・オスプレイ vs リッキー・ナイトJr.のブリティッシュヘビー級王座統一戦でした。この前の試合、セミファイナルに組まれていたのがオージー・オープン(カイル・フレッチャー&マーク・デイビス)vs マイケル・オク&コナー・ミルズのPWAタッグ&ブリティッシュタッグのダブルタイトルマッチでした。PWAタッグ王者のオージー・オープンの2人はこれに勝利し、新たにブリティッシュヘビー級王座を獲得したわけです。

オージー・オープンの2人は共にオーストラリア出身です。2019年8月に新日本プロレスがイギリスで興行を行った際、当時のIWGPタッグチャンピオンだったGoDがオージー・オープンの2人を相手に防衛戦を行なっていますので、新日本プロレスワールドでご覧になった方も多いかも知れません。主にイギリスとオーストラリアで活動しているタッグチームです。オーストラリアではロビー・イーグルス選手とタッグを組んだこともあるようです。

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同盟締結の時期は?

オージー・オープンの2人が加入したことで、ブリティッシュヘビー級王者のオスプレイ選手、ブリティッシュタッグ王者のオージー・オープンと、RPWマットの最強軍団が誕生したと言えるでしょう。しかし問題はいつ同盟を結んだかということです。実は、オージー・オープンのカイル・フレッチャー選手がユナイテッド・エンパイアとの関係を仄めかしたことがありました。

このツイートは2020年11月15日です。WORLD TAG LEAGUE 2020公式戦の初戦で、ジェフ・コブ選手がグレート-O-カーン選手のパートナーXとして登場した日です。ただ、この段階ですでに同盟が結ばれていたということはないでしょう。この時期はまだ海外からの新規の来日が非常に困難な時期でした。敢えてそのような段階で同盟を結ぶことは考えにくいです。交渉をしていた可能性はゼロではありませんが。

そして、オージー・オープンの正式加入を受け、オーカーン選手はTwitterで次のような発言をしています。

「ずっと前から同盟は結ばれていた」という言葉をどこまで信じて良いか分かりません。ただ、オーカーン選手がデタラメを言うことは無いと思います。おそらくかなり前から同盟者に足る存在なのかを調査していたということなのでしょう。

また、オスプレイ選手も過去に興味深いツイートをしていました。

これは9月26日のAUTUMN ATTACKでのパートナーXを仄めかすツイートとして話題になりました。この前日のツイートから、オスプレイ選手のパートナーXは元WWEのバディ・マシューズ選手ではないかという話題で持ちきりになったのですが、それを受けてのこのツイートでした。つまり、「俺にはオーストラリア人レスラーの友人はたくさんいる。その中の何人かは怪物だ。」ということです。これはバディ・マシューズ選手がオーストラリア人、それにロビー・イーグルス選手もオーストラリア人ということから、その辺りを絡めたツイートだと考えられていました。しかし、ここでオスプレイ選手が念頭に置いていたのはまさにこのオージー・オープンの2人だったのかも知れません。いや、その可能性は高いでしょう。

ただ、ここで1つ疑問が湧いてきます。ちょうど1週間前の9月12日に行われたRoad To High Stakes大会でオスプレイ選手はヤングガンズ(イーサン・アレン&ルーク・ジャコブス)とタッグを組み、リッキー・ナイトJr.&サンシャイン・マシーン(チャック・マンボ&TKクーパー)と対戦しています。その試合にあたり、オスプレイ選手は次のようなツイートをしていました。

すなわち、「このYoung Gunsの奴らが本物だといいな。こいつらが十分に印象を残すことができたら俺やUEの仲間になるチャンスがあるぜ。」ということです。

そして9月19日のメインでオスプレイ選手がリッキー・ナイトJr.選手に勝利し統一王者になりました。さらにリッキー・ナイトJr.選手に追い討ちをかけている時に現れたのが海野選手でした。そこにヤングガンズとオージー・オープンの4人もリングインしてきました。1週間前の試合のこともあったのでオスプレイ&ヤングガンズと海野翔太&オージー・オープンという構図と見られたわけなのですが、ここで突然オージー・オープンの2人がオスプレイ側に付いてヤングガンズと海野選手を排除しました。

ヤングガンズは泳がされた?

オージー・オープンのユナイテッド・エンパイア加入に度肝を抜かれたのはヤングガンズの2人も同じでしょう。おそらくこの直前まで自分たちがオスプレイ選手と行動を共にできると信じていたのですから。しかし、9月12日の試合を見てみると、なるほどこれは同盟者に足る存在ではないと思われるシーンがあります。

タイトルマッチの前哨戦として組まれたオスプレイ&ヤングガンズ(イーサン・アレン&ルーク・ジャコブス)vs リッキー・ナイトJr.&サンシャイン・マシーン(チャック・マンボ&TKクーパー)は、結果だけ見るとオスプレイ選手が正面からのヒドゥン・ブレイドでリッキー・ナイトJr.選手からフォールを奪ったという試合です。試合中、T.E.A.M.(Two Extremely Athletic Men:ケネス・ハーフペニー&ショーン・ジャクソン)の2人が介入し、TKクーパー選手を会場の外へ連行してしまいます(これはT.E.A.M.の2人がオスプレイ選手をサポートすることで仲間に入れてほしいというアピールなのか?)。そしてパートナーのチャック・マンボ選手はそれに気付き、場外まで追いかけてしまいます。リング上にはリッキー・ナイトJr.選手だけが残され、1対3となりました。これを好機として、3人でリッキー・ナイトJr.選手を袋叩きにします。そしてヤングガンズの2人がリッキー・ナイトJr.選手にダブルインパクトを喰らわせ、試合権利のあるルーク・ジャコブス選手がカバーに入りますた。しかしほぼ意識のないリッキー・ナイトJr.選手が弱々しく肩を上げます。ここで、オスプレイ選手がタッチを求めている姿に気づいたイーサン・アレン選手がルーク・ジャコブス選手に対し、「おい、ボスがタッチを求めているぞ!」のようなジェスチャーをし、ルーク・ジャコブス選手も即座にタッチをしました。そして上記のフィニッシュに至ったわけです。このシーンからはヤングガンズの小物臭が隠しきれません。そしてオスプレイ選手がリッキー・ナイトJr.選手に追い討ちをかけます。最初はその脇から倒れているリッキー・ナイトJr.選手に何やら罵声を浴びせていたヤングガンズの2人ですが、最後は完全に棒立ちになってしまいます。まるでオスプレイ選手の姿を見て「ちょっとやりすぎじゃ・・・?」と動揺しているようにも見えました。

ここにオージー・オープンの2人が登場し、ヤングガンズの2人を排除しました。このシーンを見た時は、オージー・オープンの2人がオスプレイ選手と抗争を展開していくものと思いました。しかし、改めて見返してみると、この時、両者はオスプレイ選手には手を出していません。この辺りから推測するに、そもそもオスプレイ選手はヤングガンズを同盟者にするつもりは鼻からなく、オージー・オープンの2人を引き入れるためのダシにしたのではないでしょうか。実力者のオージー・オープンに声をかけていたものの色良い返事がもらえず、それじゃあこいつらを引っ張ってくるぞ、ということでヤングガンズに秋波を送ったのかもしれません。ヤングガンズとオージー・オープンでは、実績も違いますし、リング内での佇まいから全く異なります。オスプレイ選手の同盟者には俺たちの方がふさわしいということをオージー・オープンの2人に悟らせることでユナイテッド・エンパイア入りの背中を押したと推測しています。

さて、次週はユナイテッド・エンパイア入りしたオージー・オープンと海野翔太&辻陽太のタッグマッチが組まれています。

辻選手はTHE LEGIONに勧誘をされているところです。それぞれのユニットの思惑が入り乱れたこの試合はどのように展開されるのか、非常に注目です。

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