【RPW】辻はギデオン・グレイの介入をどう受け取ったか?(2022年5月31日)

【RPW】辻はギデオン・グレイの介入をどう受け取ったか?(2022年5月31日)

イギリスのレボリューションプロレスリングではブリティッシュタッグリーグが開催されています。辻選手は海野選手とのタッグでエントリーしていますが、この日は辻&海野の公式戦はありません。この日の辻選手はジュード・ロンドン選手とのシングルマッチでした。

この日の試合の位置付け

対戦相手のロンドン選手とは5月29日の公式戦で対戦し、敗れた相手です。

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5月29日の試合ではほぼ勝利を手中にしていたものの、最後の切り返しで海野選手がフォールを奪われ、敗れてしまいました。辻選手にとってこの試合は追撃戦と言っても良いでしょう。

辻陽太 vs ジュード・ロンドン

体格では辻選手が上回っており、パワーの差は歴然。そのため、辻選手は終始試合をコントロール。クリーンブレイクの際に笑顔でロンドン選手の頭をポンポンとする余裕を見せる。ロンドン選手がチョップを連発しても辻選手は倒れない。逆に辻選手のダブルチョップでロンドン選手が悶絶。まるでヤングライオンvsベテラン選手のような試合運び。

ロンドン選手はソバットからコーナーに詰めていくが、辻選手のフロントキック、そして両足で頭を掴んでのフェイスクラッシャーを受けてしまう。また、フライングクロスボディアタックも辻選手に受け止められ、十分なダメージを与えることができない。それでも、膝にキックを一発見舞い、タックルでようやくダウンを奪う。そしてロープに走ってのフライングクロスチョップ3連発からのスリングブレイド、その場飛びムーンサルトプレス、スタナー、フェイスクラッシャーで攻め立てる。

そしてロンドン選手の卍固めがガッチリと極まる。しかし辻選手は強引に持ち上げてバックブリーカー。それでもロンドン選手は背中へのフットスタンプからさらなる攻撃を狙うが、辻選手は座った状態から伸び上がってのラリアット。

ここから辻選手は試合を決めようとする。しかし、得意のリバースゴリースペシャルボムの体勢に入れず、逆にリバースフランケンシュタイナーやムーンサルトアタックを受けてしまう。この辺りで実況席にいたTHE LEGION総帥のグレイ氏がリングサイドにやって来て辻選手を応援する。そしてロンドン選手がロープに走ってハンドスプリングをした際にその手を掬う。そこに辻選手の強烈なスピアーが入り、そのまま3カウントを奪った。

辻は介入に気づいていた?

グレイ氏が介入し、ロンドン選手の手を掬った際、辻選手はちょうど両者に背を向けた状態で立ちあがろうとしていました。そしてそのまま反対側のロープに正面からもたれかかる形で息を整えています。不意に手を取られたロンドン選手はその場にうずくまった状態でした。そしてロンドン選手が立ち上がってくるタイミングで辻選手のスピアーが決まり、辻選手が勝利を掴み取りました。

ただ、勝利が決まった瞬間、辻選手の表情は曇っていました。そして喜びを爆発させたグレイ氏が辻選手の手を掲げようとするも、辻選手は不機嫌そうにその手を払い除けました。その後もかなり険しい表情を見せながらリングを降ります。ひょっとすると、グレイ氏が辻選手の勝利を讃えた際、「俺がやった!」ということを囁いたのかもしれません。それ以前に、ロープに走ったロンドン選手が不自然に倒れていたため、この時点で辻選手はグレイ氏からの何らかの介入があったことを悟った可能性もあります。

これまで、グレイ氏やTHE LEGIONのメンバーが差し入れようとする凶器をことごとく拒否してきた辻選手ですが、この日は介入があっての勝利という点に納得がいっていなかったのかもしれません。辻選手は退場時、舞台に登る階段に腰をかけ、何とも言えない表情を見せていました。そして最後にファンの声援に手をあげて応え、退場していきました。

この日の辻選手はかなり迷っていたのかもしれません。ブリティッシュタッグリーグの初戦を落とし、そしてこの日も体の小さな相手に苦戦したという事実から、自分にとって何が必要なのか、何が欠けているのかを考えていたのでしょうか。それがこの後に辻選手がとった行動に繋がっていったのかは不明ですが、何とも勝利者らしくない表情が印象に残った試合でした。

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