【RPW】10 Year Anniversary Show Night 1(2022年8月20日)

【RPW】10 Year Anniversary Show Night 1(2022年8月20日)

2022年8月20日、21日の2日間にかけてイギリスのRPWが10周年記念大会を開催しました。2012年8月26日にロンドン近郊の小さな町で旗揚げした団体がこの10年でイギリスを代表する団体の1つに成長しました。今回は1日目の大会のレビューです。

参戦選手

主な参戦選手についてはこちらの記事にまとめています。

RPW参戦選手の紹介

第1試合 コナー・ミルズ vs トニー・デッペン

○コナー・ミルズ vs ●トニー・デッペン

10周年記念大会のオープニングマッチに登場したのはミルズ選手。ブリティッシュタッグリーグにエントリーしていたものの、ここ最近は5月のブリティッシュクルーザー級王座への挑戦、7月のAEWオールアトランティック王座への挑戦とシングル戦線でも存在感を発揮するようになった。

デッペン選手は相手を小馬鹿にするようなムーブでブーイングを受けることもあるが、確かなテクニックを有している。試合序盤から中盤にかけてミルズ選手とさまざまな技の掛け合いを披露する。試合の大半をデッペン選手が主導権を握るが、なかなかフィニッシュすることができない。最後はチキンウイングフェースロックを耐えたミルズ選手がバーニングカッターを見舞い、3カウントを奪った。

第2試合 シャンタル・ジョーダン vs マヤ・マシューズ

○シャンタル・ジョーダン vs ●マヤ・マシューズ

デビュー4年目で19歳のジョーダン選手と、デビュー半年で17歳のマシューズ選手とのシングルマッチ。勝者は翌日の大会でカンジ選手の持つサウスサイド女子王座への挑戦権を獲得する。マシューズ選手は5月にはキラ・キメラ選手も勝利しており、徐々に実力を発揮している。

マシューズ選手はブリティッシュ女子王者のアレックス・ウインザー選手を伴って登場。ウインザー選手はそのままセコンドにつく。

ジョーダン選手は要所で強烈なキックを放つも、決定的な一撃をマシューズ選手は回避し続ける。そしてスタナーを決めたマシューズ選手がトップロープに上り、フィニッシュへと持っていこうとする。しかしジョーダン選手が立ち上がり、マシューズ選手を肩車の態勢に。これはマシューズ選手に前方回転エビ固めに切り返されてしまうも、その直後にパッケージトームストーンが決まる。ジョーダン選手はそのままフォールの態勢になり、3カウントを奪った。この結果をもって、翌日の8月21日にカンジ選手とのサウスサイド女子選手権試合が決定した。

第3試合 ルーク・ジェイコブス vs フランシスコ・アキラ(ブリティッシュクルーザー級選手権試合)

○ルーク・ジェイコブス(c) vs ●フランシスコ・アキラ

2022年7月23日に絶対王者のマイケル・オク選手からベルトを奪うことに成功したジェイコブス選手にとっての初防衛戦。王座獲得直後に姿を見せてきたアキラ選手との挑戦を受けた。

最近はずっとNorth West Strongのユニットのコスチュームを着用していたジェイコブス選手だが、この日はイーサン・アレン選手とのタッグチームThe Young Gunsのコスチュームで登場。コールを受けている間、両者がリング中央で睨み合う。アキラ選手が小柄という面もあるが、ジェイコブス選手の方が二回りほど大きい。クルーザー級の選手というところにいささか疑問が残るが、かつて最高で116キロもありながらジュニアヘビー級戦線にいたヒロ斉藤選手ほどではない。

当然、両者の体格の差は試合運びにも影響してくる。アキラ選手は全体重を乗せたドロップキックや場外鉄柵外へのプランチャなど、ウエートのハンディキャップをなんとか克服しようとする。

アキラ選手も奮闘するが、片膝立ちのジェイコブス選手の側頭部を狙って放ったキックを捕らえられ、ドラゴンスクリュー、そしてアンクルホールドを連続で受けてしまう。このダメージが大きかったのか、この後に連続攻撃で放ったジャーマンスープレックスホールドも崩されてしまう。ジェイコブス選手はレッグラリアット二連発、ライガーボム、スタイルズクラッシュと連続で技を出していくも決められない。しかし最後は胴締めスリーパーホールドでアキラ選手が失神。レフェリーストップで王座防衛に成功した。

第4試合 海野翔太 vs 辻陽太(ストラップマッチ)

この試合はすでに別記事でアップしていますので、そちらをご参照ください。

 

第5試合 Aussie Open vs Destination Everywhere(STRONG無差別級タッグ選手権試合)

Aussie Open(マーク・デイビス&○カイル・フレッチャー)vs Destination Everywhere(●マイケル・オク&コナー・ミルズ)

STRONG無差別級タッグの初代王者となったAussie Openがイギリスで初防衛戦。第1試合でシングルマッチを戦ったDestination Everywhereのミルズ選手はこの日2試合目の登場。ミルズ選手は試合前からAussie Openの2人に突っかける。試合はオク選手が先発を買って出ようとするが、ミルズ選手が押し退けて先発に。ここ最近は少しギクシャクしているDestination Everywhereの2人だが、この日ものっけから不穏な空気が立ち込める。

やはり2試合目というのが影響をしているのか、ミルズ選手は相手チームの先発のデイビス選手に一方的にやられてしまう。話にならんと言わんばかりにデイビス選手がミルズ選手を相手コーナー側に放り投げる。しかしミルズ選手はタッチを拒否し、オク選手も無理やりタッチして出てこようとはせずに引き下がる。しかしその後もミルズ選手は捕まり続ける。場外でダウンしたまま立ち上がれず、危うくリングアウト負けになる直前にオク選手がフォローする形でリングへ戻る。そしてようやくタッチに成功する。

オク選手はデイビス選手を排除すると、フロッグスプラッシュアタック、そして得意のハーフボストンクラブ。これはロープブレイクに逃げられるも、技を受けたフレッチャー選手は左膝にダメージが残る。しかしフレッチャー選手もレッグラリアート、垂直落下式ブレーンバスターで反撃。さらに合体のネックブリーカーからコリオリスを狙うが、ヘッドシザーズで回避される。

試合は徐々に4人が入り乱れる荒れた展開となる。コーナーに上ったデイビス選手をミルズ選手が迎撃しようとするが、それを捕らえて逆に雪崩式のドリルアホールパイルドライバー。ミルズ選手はなんとかカウント2で肩を上げるも虫の息状態。タッチをしようと手を伸ばすが、フレッチャー選手がオク選手を襲い、場外でダウンさせる。リング上ではミルズ選手が1人で奮闘するが、その勢いも続かない。Aussie Openのフィニッシャー、コリオリスに捕らえられかけるが、これはオク選手が阻止。そしてなんとかオク選手にタッチ。試合権利を得たオク選手はフロッグスプラッシュアタックを狙うが、ダブルハイキックで迎撃される。そしてそのままコリオリスに捕らえられ、あっさりと3カウントを許してしまった。

第6試合 ウィル・オスプレイ vs マイク・ベイリー

○ウィル・オスプレイ vs ●マイク・ベイリー

この日のメインイベントはブリティッシュヘビー級王者のオスプレイ選手とブリティッシュJカップ2021覇者のベイリー選手のシングルマッチ。この試合はノンタイトルマッチで行われた。

試合開始のゴングが鳴ると、まずベイリー選手が握手を求める。オスプレイ選手は警戒しつつも握手を受け入れる。テコンドーにベースのあるベイリー選手が鋭いキックを放っていくが、オスプレイ選手もそれに対抗して重いキックを放っていく。会場からは大”Speedball”コール。Speedballはベイリー選手のニックネーム。オスプレイ選手はこの状況に動揺する。

試合序盤から鋭いキックで苦しめられたオスプレイ選手は、ロープを使った攻撃や足4の字固めでベイリー選手の足を狙う。キックを封じられるとベイリー選手としては打つ手がなくなってしまうが、それでも痛む足でベイリー選手はキックを打ち込む。しかし得意のムーンサルトダブルニードロップはオスプレイ選手の両膝で迎撃されてしまう。ベイリー選手はそれにもめげずにエプロンで再びムーンサルトダブルニードロップを狙うが、これも回避されて両膝をエプロンに打ち付ける。オスプレイ選手はすかさずエプロンでのオスカッター、さらにリング内でもオスカッターを見舞う。とどめのヒドゥンブレイドはしかしながら避けられ、逆に背中にシューティングスターダブルニードロップを受けてしまう。

オスプレイ選手はその後もベイリー選手のキックを受け続け、さらに得意の二回転回し蹴りからのシューティングスターダブルニードロップのコンビネーションも食らうが全て耐えてみせる。しかし最後はヒドゥンブレイド、そしてストームブレイカーがヒットし、オスプレイ選手が勝利した。

試合後にマイクを握ったオスプレイ選手はRKJ選手を挑発。するとスーツ姿のRKJ選手が登場。リング中央で睨み合うが、背後から忍び寄ってきたのはAussie Openの2人とアキラ選手。そしてまずデイビス選手がSTRONG無差別級タッグで殴打。続いてフレッチャー選手も自身のベルトで殴打。さらにアキラ選手がIWGPジュニアタッグのベルトで一撃を見舞う。オスプレイ選手はIWGP USのベルトを手にするも、ブリティッシュヘビーのベルトに持ち替えて4発目を打ち込む。額から出血してダウンしたRKJ選手を尻目に4人は5本のベルトを手に引き上げていった。

4人が舞台上でポーズを取っていると、うずくまったままマイクを手に取ったRKJ選手が4人を挑発。すると4人はリングに戻り、Aussie Openがコリオリス、アキラ選手がダブルニーアタック、そしてオスプレイ選手がヒドゥンブレイドを順番に見舞い、完全にRKJ選手をノックアウトさせた。

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