【RPW】辻陽太がブリティッシュヘビー級王者と激突!そしてRPWマットとの別れ(2022年11月6日)

【RPW】辻陽太がブリティッシュヘビー級王者と激突!そしてRPWマットとの別れ(2022年11月6日)

辻選手は2021年9月4日にRPWに初登場して以来、およそ1年2ヶ月にわたりイギリスマットを沸かせてきました。この日、辻選手はブリティッシュヘビー級王者のリッキー・ナイトJr選手と対戦し、イギリスマットに別れを告げました。

辻陽太 vs リッキー・ナイトJr.

この日のメインイベントには辻選手が登場。ブリティッシュヘビー級王者のリッキー・ナイトJr.(RKJ)選手とのシングルマッチに挑んだ。

最初に登場した辻選手は硬い表情のまま登場。リングサイドのジョシュア・ジェームズ選手の正面に立ち、視線をやると少し笑みを見せる。そしてリングアナウンサーのフランチェクサさんの隣に歩み寄り、笑顔で拍手。長髪を整えながらRKJ選手を待つ。RKJ選手が登場し、リングサイドでファンサービスをしている姿を辻選手は余裕の表情で見つめる。

試合開始のゴングが鳴ると、辻選手はRKJ選手から逃げ回る様子を見せる。RKJ選手と組み合おうとせず、コーナーへと引き下がり、まあまあと相手を宥めるジェスチャー。両者がようやく組み合うと、辻選手はコーナーへと追い詰められて逆水平チョップを受ける。そしてグラウンドの攻防の後、場外戦に。すると辻選手はコンテンダーディヴィジョンのジェームズ選手を盾にしつつ、パイプ椅子で攻撃。

そして辻選手が有利な状態でリングインすると、相手をキャメルクラッチに捕らえて得意の扇子アピール。会場からはブーイングが飛ぶ。これに怒ったRKJ選手の反撃が始まるが、辻選手はコーナーでのフェイスバスター、スパインバスター、ニーアタックで両者ダウン。レフェリーのダウンカウントが始まるが、両者カウント9で立ち上がると意地のエルボー合戦。辻選手はTシャツを脱ぎ、RKJ選手のチョップを受ける。そして互いにジャーマンやラリアットを打ち合うも互角の展開。どちらも一歩も弾くことなく真っ向勝負。これには会場からも拍手が飛び交う。

この攻防を制したのは辻選手。RKJ選手が振りかぶったところにヘッドバット。たまらずRKJ選手は倒れ込む。辻選手は挑発的に後頭部を踏みつけるが、これがさらにRKJに火をつけた。無表情のまま起き上がってきたRKJ選手はエルボーの連打、そしてラリアット。さらにスワントーンボムを狙うが、これは剣山で迎撃。そして辻選手がスピアーを狙うが、これを受け止めたRKJ選手は側頭部にハイキック。そして得意のキシドライバーを狙うが、逆に辻選手のアラバマボムがヒット。

辻選手はトドメのスピアーを狙うも、これも受け止められ、逆にシットダウンパワーボムを食らう。さらに投げっぱなしパワーボム、そして得意のキシドライバーと連続で受けてしまう。打たれ強い辻選手もこの連続攻撃を受けてしまっては返すことができない。RKJ選手が辻選手から3カウントを奪い、勝利した。

試合後、勝ち名乗りを受けたRKJ選手だが、背後からネイサン・クルス選手が襲い掛かる。辻選手もカムバックし、2人がかりでRKJ選手を攻撃。そこにマッド・カート選手が救出に現れるが、形成不利と見てすぐに引き下がる。すると現在RKJ選手と対立中のザック・ナイト選手が登場。辻選手とクルス選手を排除する。そしてリングに残ったザック選手とRKJ選手は睨み合い一触即発の状態となるが、互いに手を出すことなくザック選手は引き下がっていった。

辻選手とRPW

この試合の数日後、辻選手は突然RPWへの別れのメッセージをツイートしました。

この写真で辻選手と並んでいるのはThe Legionのルシアン・フィリップス選手です。辻選手のイギリス遠征中のほとんどの期間を対立状態で過ごしていた両者ですが、最後にはfriendと言える仲になったのでしょう。

辻選手がRPWに初登場したのは2021年9月でした。10月にはすでにギデオン卿に目をつけられ、The Legionへとしつこく勧誘されました。そして11月のシングルマッチでギデオン卿に敗れたことで、不本意ながらThe Legion入りすることになりました。それからおよそ1年をThe Legionとして過ごしてきましたが、この間に辻選手がフィリップス選手とタッグを組んだのはわずか4回、トリオが2回だけでした。全体を通して辻選手のパートナーは海野選手という時期が続いていました。それでも、7月に海野選手を裏切ってからはフィリップス選手が真のパートナーになったと言えるでしょう。

こうして身も心もThe Legionとなった辻選手でしたが、ギデオン卿との蜜月の期間は非常に短いものでした。結局、辻選手が完全にヒールになってからギデオン卿のコールで登場したのはわずか数回でした。その後、辻選手とThe Legion選手を半ば放置する形でギデオン卿が来日し、新日本マットの人気者となったのは周知の通りです。

もともと辻選手はメキシコ遠征を熱望していました。しかしCMLLの受け入れ態勢が整っていなかったのか、あるいはメキシコの情勢が不安定だったのか、それがすぐには実現しませんでした。代わってイギリスでの武者修行となったわけです。今となっては、ギデオン卿はそうした迷いを持った、あるいは失望の気持ちを持ったままイギリスにやってきた辻選手にちょっかいを出すことで居場所を作り、そしてマネージャーとして支えてくれたのかも知れないと思えます。そして辻選手が独り立ちできるまで成長したのを見届け、自らは新日本のリングへ降り立ったのではないかと思います。

その後、辻選手はイギリスを去り、現在ではCMLLマットに上がっています。メキシコではイギリス時代のヒールとはまた違った側面を見せ始めています。今後、辻選手がメキシコでどのようなレスラーへと変貌を遂げるのか、そして凱旋帰国後にどのような形でギデオン卿や海野選手らと絡んでいくのか、想像するだけでもワクワクします。辻選手にとってはイギリスはメキシコへとたどり着くための1年間の回り道だったかも知れません。しかし、この1年間があったからこそ紡げたストーリーもたくさんあります。このストーリーが今後どのように展開していくのか非常に楽しみです。

 

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