オーカーンがブリティッシュヘビー級王座を初戴冠!今後の防衛ロードは?
- 2022.12.18
- RPW(Revolution Pro Wrestling)
- RPW, グレート-O-カーン, ブリティッシュヘビー級

2022年12月17日、イギリスのRPWで注目のタイトルマッチが行われました。当初はRKJ vs グレート-O-カーンでしたが、RKJ選手の欠場により急遽オーカーン選手の対戦相手がザック・ナイト選手に変更されました。
ザック・ナイトとは?
この日の試合は、RKJ選手の持つブリティッシュヘビー級王座にイギリス無敗のオーカーン選手が挑戦するという構図でした。これがUndisputed vs Undefeated(言うなれば「最強 vs 無敗」とでもなるでしょうか)という謳い文句で早くから期待されていたカードでした。しかしRKJ選手が手首を骨折して欠場したことにより、この日の対戦カードが変更されました。
ただし、単なるシングルマッチになるわけでも、王座決定戦になるわけでもありませんでした。この試合はやはりブリティッシュヘビー級選手権試合として、王者RKJの代替選手であるザック・ナイト vs 挑戦者グレート-O-カーンとして行われることになりました。
しかし、このザック・ナイト選手とはどういう選手でしょうか。このザック・ナイト選手は新日本マットに一度だけ登場したことがありました。2022年10月1日のRoyal Quest IIにて、やはり急遽欠場することになってしまったジョナ選手の代替選手として登場しています。また、RKJ選手とは血縁関係にあります。RKJ選手の実父であるロイ・ナイト選手の異母兄弟という関係で、2022年1月にはやはりロイ・ナイト選手の代替選手として、ブリティッシュタッグ王座の防衛戦を行ったことがありました。
なお、ナイトファミリーをモデルにした映画も公開されています。
リッキーナイトJr選手の家族がモデルとなった映画「ファイティング・ファミリー」
ザック・ナイト vs オーカーン
最初に登場したのはオーカーン選手。いつもであればグレイ氏がマイクを奪ってコールをするが、この日はタイトルマッチであるためにコールは両者が揃ってから。グレイ氏はオーカーン選手の隣で共にポーズをとる。次に王者のリッキー・ナイトJr.(RKJ)選手がベルトを手にし、試合を行うザック・ナイト選手と共に登場。そしてリングに上がると、「任せたぞ」というような表情でザック・ナイト選手にベルトを手渡す。
Great-O-Khan @Great_O_Khan #njpw #njpwworld #UNITEDEMPIRE pic.twitter.com/SbvrKftwBC
— NBM (@NBM0802) December 16, 2022
@RevProUK @WSBFun – Uprising 2022. @RKJ450 #ZacKnight @LordGideonGrey #GreatOKhan Best dressed entrance of the night. Not sure I like the outcome from this match… 🤔 #BritishHeavyweightTitle pic.twitter.com/n3Wq69uixH
— Phil Stopford BFE (@PhilStopford) December 17, 2022
試合はクラシックなバックの取り合い、足の取り合いから開始。ザック・ナイト選手は地味だが常によいコンディションで安定したレスリングをする。このグラウンドの攻防にも互角の対応を見せる。するとオーカーン選手は戦法を変え、ラフファイトを見せる。場外ではセコンドについているRKJ選手の目の前でザック・ナイト選手の左手首を攻撃。これは左手首を骨折したことによりタイトルマッチを欠場に追い込まれたRKJ選手に対する挑発。リングに戻ってもこれ見よがしに左手首を攻撃する。試合は完全にオーカーン選手のペースとなる。しかし会場からは大ブーイング。そしてモンゴリアンチョップ、玉座からいつものように相手に靴を舐めさせようとする。しかしこの挑発的な行為がザック・ナイト選手を奮い立たせたのか、ザック・ナイト選手がボディーブロー、ドロップキックなどの打撃で反撃。しかしそれも長く続かず、オーカーン選手の一本背負いが決まる。
そしてリング中央でエルボー合戦となる。ザック・ナイト選手の地獄突きで一瞬ひるむも、すかさずランニングネックブリーカードロップで相手を倒すと再び手首を攻撃。ザック・ナイト選手の動きが止まるが、それでも燕返しで反撃。場外にエスケープしたオーカーン選手にRKJ選手がちょっかいを出す。オーカーン選手がRKJ選手に気を取られている隙を見計らい、ザック・ナイト選手がトペスイシーダ。さらにコーナー最上段からのケブラーダを披露。そしてすかさずオーカーン選手 をリングに戻す。リング中央でフラフラになっているオーカーン選手に強烈なスピアーがヒット。勝負あったかと思われたが、レフェリーはRKJ選手とギデオン卿の小競り合いに巻き込まれてまだ場外におり、カウントが取られない。オーカーン選手に手を出して介入してきたRKJ選手が悪いと判断したのか、セコンドの選手らがRKJ選手をリングから引き離し、バックステージへ押し戻す。
その間にリング上ではオーカーン選手のペースに。再び手首を極め、さらにレフェリーのブラインドをついて噛みつき攻撃。ザック・ナイト選手は悲鳴をあげるも、意地でもタップアウトしない。するとバックステージに戻されたRKJ選手が再びリングサイドに戻ってくる。そして場外から手を伸ばし、ザック・ナイト選手の腕を引っ張り、ロープへと近づける。このあからさまな反則行為に会場は騒然とする。絶対的ベビーフェイスのRKJ選手にブーイングも沸き起こる。それでも、会場の大半はRKJ選手の行為を支持。
オーカーン選手は納得いかないものの、エリミネーターで試合を決めにかかる。ザック・ナイト選手はこれを回避すると、得意のスピアー。そしてトップロープからの攻撃を狙うがこれは王統流二段蹴りで迎撃。2回目のエリミネーターも回避されるが、最後はリストクラッチ式エリミネーターで相手を沈めた。この瞬間、RKJ選手の王座陥落とオーカーン選手の初戴冠が決まった。
ここでギデオン卿がマイクを握り、オーカーン選手の勝利を宣言すると、会場からは大ブーイング。そしてギデオン卿がRKJ選手に対し、お前からオーカーン選手にベルトを渡せと要求。RKJ選手はそれを受け入れた様子でリングに上がるが、ギデオン卿とオーカーン選手を襲撃。するとThe Legionのルシアン・フィリップス選手がオーカーン選手の加勢にやってくる。さらにザック・ナイト選手も竹刀を手にリングに上がると、オーカーン選手らはリング下に退避。そしてリング上で呆然と佇むRKJ選手を尻目にベルトを抱えて悠々と引き下がっていった。
Great-O-Khan has defeated Zak Knight (on behalf of RKJ) to become the new RevPro British Heavyweight Champion!! @Great_O_Khan pic.twitter.com/66tMHE9Sxr
— Ciarán (@CiaranRH93) December 17, 2022
今後の展開は?
オーカーン様がブリティッシュヘビー級王者となったことで、今後の展開が注目されます。1.4東京ドーム大会ではすでに全カードが発表になっていますが、その中にオーカーン選手の名前はありません。RPWは12月30日にも大会が予定されていますが、ここでタイトルマッチが組まれて王座陥落にならない限りは王者として1.4を迎えます。これまでのRPWの動きを見ていると、2大会連続でタイトルマッチはあまり組まれたことがありませんので、よほどのことがない限りはブリティッシュヘビー級王者として1.4を迎えるでしょう。過去にも東京ドーム大会でブリティッシュヘビー級選手権試合が組まれたこともありましたので、追加カードとしてオーカーン様のタイトルマッチが発表される可能性もゼロではありません。
オーカーン様はRPWで無敗でした。そのため、今回は最強王者vs無敗レスラーということでも注目されていたわけですが、RKJ選手の怪我により直接対決が実現せずに終わってしまいました。ある意味ではこれまで作り上げてきたオーカーン無敗伝説を中途半端な形で終わらせることはないでしょう。つまり、オーカーン様がベルトを失うとすれば日本国内でのタイトルマッチでしょう。RPWのリングでオーカーン様が敗北するとすれば、怪我から回復して復帰した後のRKJ選手ぐらいしか考えられません。RKJ選手は1月に他団体で試合が予定されていますが、実際に復帰できるかどうかはまだ未知数です。
そのような理由もあり、日本国内でオーカーン様の防衛戦が行われる可能性も高いのではないでしょうか。もし1.4でのタイトルマッチが追加されるとすると、考えられるのか以下のようなカードです。
グレート-O-カーン vs 石井智宏
グレート-O-カーン vs エル・ファンタズモ
石井選手はこのベルトを巻いたこともありますし、ファンタズモ選手はRPWを主戦場にしていました。戦いの場をヘビー級に移したファンタズモ選手にとって、このベルトは喉から手が出るほど欲しいものかもしれません。
とにかくオーカーン様がベルトを戴冠したことで、今後の可能性が広がりました。どのようなカードになっても興味深いものとなるでしょう。まずは日本で王者としての姿を披露してくれることを楽しみに待ちたいと思います。
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