ギデオン卿から放たれた刺客として辻陽太がダン・モロニーとシングルマッチ(2023年2月24日)

ギデオン卿から放たれた刺客として辻陽太がダン・モロニーとシングルマッチ(2023年2月24日)

2023年2月24日にイギリス・ウェールズのカーディフで開催されたRPWの大会で、辻選手がダン・モロニー選手とシングルマッチを行いました。イギリスマットでは共にヒールレスラーとして活動している両者の試合はどのような展開になったのでしょうか。

ギデオン卿から放たれた刺客

モロニー選手は来日こそないものの、新日本のレスラーとの対戦は多くあります。2022年10月1日のRoyal Questにおいてはゲイブ選手とのシングルマッチを行なっています。その他にも鈴木選手、海野選手、ジェフ・コブ選手などとのシングル対戦経験があります。

ヒールレスラー同士のこの対戦の実現に至ったのは、2月19日のサウサンプトンで開催されたRPWの大会がきっかけです。この日、モロニー選手は前ブリティッシュクルーザー級王者のルーク・ジェイコブス選手と対戦して勝利を収めていました。そしてメインで行われたウィル・オスプレイvsレイトン・バザード戦でオスプレイ選手が勝利を収めた後、現れたのがモロニー選手でした。オスプレイ選手はオープンチャレンジを宣言しており(この日のレイトン・バザード選手もオープンチャレンジでした)、次は誰が来るんだ?と問いかけたところ、姿を見せたのがモロニー選手でした。

しかし、オスプレイ選手はすんなりとこれを受け入れませんでした。オスプレイ選手はモロニー選手から視線を逸らし、次(2月26日バーミンガム大会)はルーク・ジェイコブスがいいな、と言いました。ルーク・ジェイコブス選手はこの日の大会でモロニー選手に敗れた選手です。この言葉にモロニー選手は激昂して詰め寄りますが、オスプレイ選手は余裕の表情で続けます。すなわち、「2019年に自分とシングルで対戦(2019年4月19日にウェストミッドランドのウルヴァーハンプトンで開催されたFight Club Proでのシングルマッチ)して敗れた後、底辺から昇っていくと言っていたな。チャンスを与えよう。ギデオンが選抜した選手に全て勝利を収めたら3月26日のRevolution Rumbleでシングルマッチを受けよう。」というものでした。3月26日のRevolution Rumble 2023はヨークホールで開催されるビッグマッチです。それまでに5大会が予定されていますので、モロニー選手は最大で5連勝しなければオスプレイ選手とのシングルマッチにたどり着けないということです。

このような流れがあり、モロニー選手に対する1人目の刺客としてギデオン卿が選んだのが辻選手でした。

ダン・モロニー vs 辻陽太

最初に登場してきたのは辻選手。初めてのカーディフではあったが、大歓声で迎えられる。一方のモロニー選手も同じように大歓声を受けるが、わずかにブーイングも混ざる。ロックアップから腕の取り合い、エルボー合戦とオーソドックスな流れで試合が始まる。モロニー選手は体格的には辻選手に劣るが、パワーもある選手。辻選手をコーナーに詰めて強烈なチョップを見舞う。辻選手も対抗して得意の両足で踏みつける形のフェイスクラッシャー。そして背中へのサッカーボールキック。両者の強烈な打撃音に会場は大盛り上がり。

辻選手はスライディングキックで相手を場外に落とすと、今度は場外でチョップ合戦が始まる。辻選手は相手をリングに押し戻すと、スパインバスターを放つ。立ち上がってこれないモロニー選手の顔面を蹴って挑発をする。モロニー選手は両膝立ちになり、蹴ってこいと逆に挑発。胸板に放たれた1発目のキックには耐えたが、2発目の顔面蹴りでダウン。それでもモロニー選手は立ち上がって食い下がる。そしてモロニー選手はローリング式逆水平チョップ2連発からドラゴンスープレックス。両者の熱い攻防に会場からは2人へのチャントが沸き上がる。

そしてロープに振られた辻選手が華麗なルチャ殺法を見せる。さらに風車式バックブリーカー、ガットバスターからカバーするも、モロニー選手はカウント2で肩を上げる。すると辻選手はロープに走り、ローリングクラッチホールドを狙うが、これを堪えたモロニー選手がフットスタンプ。そして対角線から得意のスピアーを見舞う。辻選手はなんとかカウント2で肩を上げるも、かなりのダメージで起き上がることができない。モロニー選手が無理やり引き起こし、必殺技のドリラの体勢に。しかし辻選手はこれをうまく逃れる。

逆に辻選手は得意のリバースゴリースペシャルボムを狙うが、モロニー選手が上体を起こし、肩車の状態になる。モロニー選手はクルリと回転し、丸め込みを狙おうとしたが辻選手がそれを許さずにシットダウンパワーボムを放つ。さらにジャーマンスープレックスで投げるが、モロニー選手は間髪入れずに立ち上がる。そして遅れて立ちあがろうとした辻選手に強烈なスピアー。そして必殺のドリラという必勝パターンに持ち込む。これをまともに食らった辻選手は肩を上げることができず、3カウントを奪われてしまった。

試合後、マイクを持ったモロニー選手はオスプレイ選手をリングに呼び出そうとする。しかし、オスプレイ選手が登場することはなかった。モロニー選手は若手レスラーを蹴散らし、バックヤードへと姿を消していった。

 

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