STRONG2周年記念!STRONGをざっくりと振り返る(その3-4:参戦選手4)
- 2022.08.23
- NJPW STRONG
- STRONG

STRONG配信開始2周年記念ということで、STRONGをざっくりと振り返っています。第三弾として、初期の頃(おおよそ最初の1年間)に登場した選手が現在どうしているのか、どのように変化しているのかを見ていきます。今回は選手の今昔第四弾です。その他の記事へのリンクも挙げておきます。
STRONGの歴史 トーナメント 参戦選手(1 2 3 5 6 7)
ヒクレオ
初登場:2020年9月5日(第5回配信)
G.o.Dの弟でもあるヒクレオ選手は、新日本でプロレスデビューした純粋培養の選手です。公式の発表はなかったように思いますが、2019年6月ごろからイギリスに武者修行に出ていました。そしてSTRONGの配信が開始すると、初期からレギュラーメンバーとして定着します。
初期のSTRONGはアメリカ在住の新日本のレスラーが多く登場していました。BULLET CLUBに限っても、KENTA選手やタマ・トンガ選手、タンガ・ロア選手、チェーズ・オーエンズ選手が第1回に、ジェイ・ホワイト選手が第3回に登場していますが、こうした選手達は国境の再オープンと共に徐々に来日するようになります。その後、エル・ファンタズモ選手や石森選手、そして新加入したクリス・ベイ選手がSTRONGに参戦していますが、初期からレギュラー参戦している唯一のBULLET CLUBメンバーがヒクレオ選手です。初期からのSTRONGの主役をカール・フレドリックス選手やクラーク・コナーズ選手らのLA道場勢だとする見方があると思いますが、間違いなくヒクレオ選手もSTRONGのもう一方の主役であるといえます。
ヒクレオ選手への期待の表れなのか、初登場時にはいきなりブロディ・キング選手とのシングルマッチが組まれており、そしてその試合に勝利しています。その後もBULLERT CLUBのメンバーとタッグマッチに出場しつつ、シングルでもフレッド・ロッサー選手に勝利したり、NEW JAPAN CUP 2021 USA準決勝では優勝したトム・ローラー選手を最大限に苦しめるなど、その能力を開花させつつありました。また、2021年5月22日(エピソード41)ではフレッド・ロッサー選手とのノーDQマッチ、2021年年9月19日(エピソード58)ではジュース・ロビンソン選手とのテーブルマッチ、そして2021年10月24日(エピソード63)ではジュース・ロビンソン選手とのテキサス・ブルロープマッチを行うなど、STRONGでのハードコアの部分も担う存在となっています。
また、兄のG.o.DがBULLET CLUBを追放されたことでその去就が注目されていました。その時期にジェイ・ホワイト選手に挑戦状を叩きつけたことで、2022年5月14日(エピソード90)にはUS of Jayオープンチャレンジマッチとして両者のシングルマッチが実現しました。この試合では最後までジェイ・ホワイト選手を追い詰めながらも、フィニッシュのチョークスラムを切り返され、ブレードランナーに沈んでしまいます。しかし、ここで見せた姿はまさにトップ選手としての動きでした。そして最後にはジェイ・ホワイト選手の呼びかけで、再びBULLET CLUBでの活動を選択しました。
現在ももちろんBULLET CLUBの一員としてSTRONGはもちろん、IMPACTのリングにも頻繁に登場しています。そのヒクレオ選手は9月から始まるシリーズ、バーニング・スピリットで久しぶりの来日をすることが発表されました。このシリーズには兄のG.o.Dが参戦していませんので兄弟対決は実現しないでしょうが、近い将来、どこかで兄弟がぶつかる日も来るだろうと思われます。
フレッド・ロッサー
初登場:2020年9月5日(第5回配信)
現在のSTRONG無差別級王者のフレッド・ロッサー選手も初期からSTRONGに参戦しています。2017年まではダレン・ヤングとしてWWEに参戦し、タッグ王者にも君臨していました。ロッサー選手は2020年9月5日(エピソード5)での初登場以来、アメリカ本隊のボスとして君臨しています。2021年6月からは正式に新日本プロレス所属レスラーとなりました。
ただ、当初はNEW JAPAN CUP 2021 USAでは初戦でヒクレオ選手に敗退するなど本隊エースとしては少し物足りない要素もありました。それでも、2021年11月14日(エピソード66)ではSTRONGで無敗を誇っていたトム・ローラー選手からタッグマッチながら直接フォールを奪います。ただ、その試合後にチーム・フィルシーのメンバーに袋叩きにされ、そして自慢のアフロヘアをハサミで刈られてしまいます。
2021年12月19日(エピソード71)でトム・ローラー選手のベルトに初挑戦するも王座奪取には至りませんでした。その後もベルト獲得を諦めず、2021年5月14日(エピソード90)ではトム・ローラー選手の要求でWest Coast Wrecking Crew(ロイス・アイザックス&ジョレル・ネルソン)との2 vs 1ハンディキャップマッチに挑みました。その試合に敗れたフレッド・ロッサー選手は、「髪を刈ったら考えてやる」という要求を受け、バリカンで髪を刈りました。しかしトム・ローラー選手からは「それでも挑戦させない」と突っぱねられてしまいます。そこでトム・ローラー選手は、次のタイトルマッチでフレッド・ロッサー選手が負けたらSTRONGから永久追放する、それを受け入れるならば2022年5月15日のフィラデルフィアでの興行で挑戦させてやるいう条件を提示しました。
その条件を受諾したフレッド・ロッサー選手はこの試合(配信は2022年6月26日:エピソード96)に勝利し、2年近くにわたって絶対王者として君臨してきたトム・ローラー選手からベルトを剥がすことに成功しました。
その後、STRONGでタイトルマッチを行なっていますが、現在に至るまでフレッド・ロッサー選手が2代目王者に君臨しています。まだ来日経験は無いようですが、棚橋選手が初期の頃からフレッド・ロッサー選手のことを気にしています。疲れない男とNo Days Off(休まない男)のタッグの実現を望んでいる節があります。場合によっては今年のWorld Tag Leagueでの棚橋選手のパートナーとして日本に登場するかもしれません。
JRクレイトス
初登場:2020年11月7日(第14回配信)
JRクレイトス選手は2020年2月に初来日し、全日本プロレスのリングに上がっています。2月末ごろまで試合に出ていましたので、新型コロナが広がらなかったならばそのまま全日本プロレスのレギュラー参戦選手になっていたかもしれません。
STRONGに初登場してからすぐにトム・ローラー選手らとチーム・フィルシーを結成しました。2021年はSTRONGと並行してNWAのリングでも活躍していました。GCWなどにも登場していますがそれらはあくまでも単発での参戦で、JRクレイトス選手の主戦場はSTRONGとNWAでした。
2022年に入ってからはNWAへの参戦がなくなり、ほぼSTRONGのリングにのみ上がり続けています。初期の頃から現在に至るまで、JRクレイトス選手は一貫してチーム・フィルシーの用心棒的な位置付けで活動しています。ヒールユニットのチーム・フィルシーですが、試合の中では凶器攻撃や急所攻撃など、いわゆるヒールムーブをほとんどやりません。JRクレイトス選手も130キロの巨体でノータッチトペを繰り出すなど、非常に見どころの多い選手です。しかし、JRクレイトス選手が登場するだけで観客はブーイングをします。これはNWA時代から(あるいはそれ以前からも?)同様です。アメリカの観客にとってのJRクレイトス選手はブーイングを送りたくなる対象なのかもしれません。
なかなかスポットライトを浴びることのない選手ではありますが、Wrestle Kingdomでのニュージャパンランボーに登場すればリング上をかき回す面白い存在になるのではないでしょうか。
テイラー・ラスト
初登場:2020年11月7日(第14回配信)
テイラー・ラスト選手はライアン・テイラーとして2009年に初来日し、KAIENTAI DOJOのマットに登場していたようです。しかし、来日はこの時のみのようです。
STRONGには比較的初期からラスト・テイラー(Rust Taylor)のリングネームで参戦していました。最初期は片足立ちでマッスルポーズをするパフォーマンスを見せていました。STRONGにおけるチーム・フィルシーのオリジナルメンバーの一人です。しかし、この年の登場は6試合のみで、2020年12月19日(エピソード20)がラスト・テイラーとしての最後の登場回となっています。
そして、2021年1月9日(エピソード22)の配信の冒頭にて、トム・ローラー選手が「NJPW STRONGの中でオマエが一番の弱点になっている。チーム・フィルシーの中に足を引っ張っているヤツがいる。それはラスト・テイラーだ。オマエは用済みだ。スポンサーもオマエのことをいらないと言っていた。フロリダにでもバケーションに行ってオマエのやりたいことでもやっていろ。」と、ラスト・テイラー選手の追放を宣言しました。これはラスト・テイラー選手がWWEと契約したことによるものでした。そうしてラスト・テイラー選手はタイラー・ラスト(Tyler Rust)として2021年からWWE NXTに参戦します。しかし、残念ながら短期でリリースされることになりました。
そしてSTRONGに再び戻ってきます。トム・ローラー選手がフレッド・ロッサー選手を相手にSTRONG無差別級王座を防衛した2021年12月19日(エピソード71)の試合後、突如としてリングに戻ってきます。一旦は追放したとはいえ、オリジナルメンバーの登場にリング上のチーム・フィルシーのメンバーは歓迎する様子を見せます。そして、トム・ローラー選手がマイクアピールをしようとしますが、テイラー・ラスト選手はそれを妨害。トム・ローラー選手を襲い、決別します。そして2022年2月27日(エピソード80)でSTRONG無差別級王座に挑戦するも敗れてしまいました。しかしながら、ラスト・テイラー時代とは比べ物にならないほどのスター感の漂う選手に変貌していたのが印象的です。2022年に入ってからはそれほど多くの試合をこなしているわけではないものの、STRONGとAEWが主戦場となっているようです。今後の活躍次第では、アレックス・ゼイン選手のような人気者になれる要素も持っていると思われます。
トム・ローラー
初登場:2020年11月14日(第15回配信)
G1 CLIMAX 32に参戦したトム・ローラー選手がSTRONGに初登場したのは2020年11月14日(エピソード15)でした。STRONG開始前のLION’S BREAK : COLLISION 2020にも登場していました。この時はUFCファイターとして紹介されていましたが、STRONG初登場時にはJRクレイトス選手とラスト・テイラー選手を引き連れ、チーム・フィルシーとしての参戦となりました。初期の頃は先に錘のついたトレーニング棒を手に入場し、リング中央でそれを振り回すパフォーマンスをしていました。
なお、チーム・フィルシーはSTRONGで初めて結成されたユニットではなく、当時のトム・ローラー選手が主戦場としていたMLWでも同名のユニットを結成していました。MLWのチーム・フィルシーにはSTRONG準レギュラーのフレッド・イェハイ選手や、2022年にNOAHに参戦したサイモン・ゴッチ選手らが所属していました。
トム・ローラー選手はNEW JAPAN CUP USA 2021を制し、STRONG無差別級王者となると、そこから1年以上にわたって長期政権を築きます。STRONGでは絶対的な強さを誇り、現在に至るまでピンフォールを奪われたのはフレッド・ロッサー選手に対してだけです。
G1参戦のため初来日すると、そのパフォーマンスやSNSでの発信により人気者となりました。しかしSTRONGではフレッド・ロッサー選手に理不尽な要求をしたり、刈り取った髪を食べるようなパフォーマンスをしたりと、猟奇的な一面も持ち合わせています。
今回のG1参戦で日本のファンにも認知されるようになりました。今後はトム・ローラー選手だけでなく、チーム・フィルシーのメンバーの来日が期待されます。
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英語のマイクアピールをしっかりと理解したい人にはこの本がオススメ
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