オカダ・カズチカvs鷹木信吾に寄せる期待感

オカダ・カズチカvs鷹木信吾に寄せる期待感

6月7日のDOMINION大阪城ホール大会のメインイベントはオカダ・カズチカ選手と鷹木信吾選手によるIWGP世界ヘビー級王座決定戦です。オスプレイ選手が怪我のためベルトを返上したことにより、オスプレイ選手と鷹木選手のIWGP世界ヘビー級選手権が無くなってしまったことは残念ですが、それでもこの王座決定戦には期待しかありません。

三度目のシングルマッチ

オカダ選手と鷹木選手はこれまで2回シングルマッチを戦っています。2人の初対戦は2010年10月10日のG1 CLIMAX 30公式戦でした。この時は27分45秒、レフェリーストップによりオカダ選手の勝利となりました。オカダ選手はバックステージでこう語っています。

「皆さん、初対決の意味ってのは知ってますか? “また次があります”っていうことですよ。また次を、楽しみにしてもらえたらいいんじゃないかと。」

引用:東京スポーツ

www.tokyo-sports.co.jp

そして記憶に新しい2021年3月6日のNEW JAPAN CUP2021の1回戦、2人の2回目のシングルマッチは鷹木選手が勝利しました。この時は直前の2月27日のリング上でオカダ選手が堂々のIWGP奪還宣言をし、オカダ選手への期待が最高潮になっていた時期です。2020年1月5日のWRESLE KINGDOM 14東京ドーム大会でIWGPヘビーを失ってから1年以上の雌伏の時を経てようやく新日本プロレスのど真ん中へオカダ選手が戻ってくる、そうした期待感、雰囲気を正面から突破したのが鷹木選手でした。

オカダ・カズチカはレインメーカーを出せるのか?

これまでの2回のシングルマッチ、そしてタッグマッチを含めても、オカダ選手は鷹木選手に必殺のレインメーカーを決めていません(私の記憶が正しければ)。逆に考えると、鷹木選手はレインメーカーの威力を体感したことがありません。もちろん、その威力は鷹木選手も理解しているでしょう。だからこそ、鷹木選手はレインメーカーを回避する作戦を練ってくるはずです。実際に2回目のシングルマッチではレインメーカーを切り返してからのラストオブドラゴンで3カウントを奪っています。

鷹木選手のことですから、腕攻めをしてレインメーカーを出させない、あるいは威力を軽減させるという作戦を取らないだろうと想像します。むしろオカダ選手に対してレインメーカーを打たせるよう挑発し、その隙をついての切り返し技を狙ってくるのではないかと思います。本来、レインメーカーは隙の多い技です。一撃必殺の技をどう切り返すか、現代のプロレスの見どころの一つです。

しかしながら、オカダ選手も前回の対戦と同じ轍は踏まないようにきっちりと対策を練ってくるはずです。全く同じ返し技で2連敗はしないでしょう。いずれにせよ、この対戦はレインメーカーをめぐる攻防が勝敗を分けることは確実でしょう。



新チャンピオンが目指すその先にあるのは?

オカダ選手と鷹木選手の王座決定戦、どちらに転ぶか全く読めません。ここでは、3代目となるIWGP世界ヘビー級王者が何を目指していくのかを想像してみます。

・ベルトの分割はあるか?

もともと2冠構想には否定的だったのがオカダ選手でした。2021年2月27日のCASTLE ATTACK大阪城ホール大会のリング上で、オカダ選手はこう語りました。

「俺はみんなの気持ちわかってるよ。二冠戦、つまんねえなって。俺がここ大阪で投票しようと言ってしまってから、つまらない戦いが始まってしまって、じゃあ誰の責任?俺の責任でしょう。」

引用:NJPW World official

www.youtube.com

とはいえ、ここで分割してしまうとまた2冠論争に戻ってしまいます。オカダ選手は2冠論争で繰り広げられた賛否両論の「否」の部分もしっかりと背負ったままで、IWGP世界ヘビーの価値を高めることを選択するだろうと思います。

鷹木選手が勝利した場合、2冠論争はもはや遠い昔のことになってしまうようにも思います。私の知る限り、鷹木選手が2冠論争、統一構想について何かを語ったことはないように思います。鷹木選手が新王者になった場合、IWGP世界ヘビーの価値を上げ、定着させていく役割を担うのではないかと想像しています。

・IWGP構想再来か?

IWGPは本来はただのベルトではなく、当時のNWAに対抗すべく設けられた王座でした。NWA全盛の時代と現在とではプロレスのあり方も随分と変わりました。IWGP構想当時、世界の反応は冷ややかだったかもしれませんが、現在の新日本プロレスの世界戦略は着実に進みつつあります(2021年1月9日からインドでも新日本プロレスの放送が始まったようですね)。AEWのジョン・モクスリー選手がIWGP US王座を保持し、オスプレイ選手がIWGPブリティッシュヘビーの構想を語るなど、その可能性はゼロではありません。IWGP世界ヘビー級王者が世界各地で防衛戦を行う、あるいはIWGPのローカル王者(USやブリティッシュ、NEVERも?)が日本にやってきてIWGP世界ヘビーに挑戦する・・・私の妄想でしかありませんが、ワクワクが止まりません。

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