NEVER6人タッグに向けられた愛
- 2021.06.02
- 新日本プロレス
- NEVER6人タッグ

1983年6月2日、38年前のこの日は蔵前国技館で第1回IWGP決勝リーグ優勝決定戦が開催されました。IGWP提唱者で優勝候補筆頭のアントニオ猪木選手が、新鋭のハルクホーガン選手のアックスボンバーを受けノックアウト負けを喫した試合です。
🔥第1回IWGP決勝リーグ優勝決定戦🔥
ホーガンのアックスボンバーが炸裂‼
思いもよらぬ衝撃の結末…1983年6月2日 蔵前国技館
アントニオ猪木🆚ハルク・ホーガン🔻今すぐ視聴🔻https://t.co/3HDQqcF9fY#njpw #njpwworld pic.twitter.com/YRgQd5HC4u
— njpwworld (@njpwworld) June 2, 2021
38年後の2021年6月2日、後楽園ホールでNEVER6人タッグ選手権試合が開催されました。当時のIWGPは真の強さの象徴であるならば、現在のNEVER6人タッグはプロレス愛の象徴なのかもしれません。
NEVER6人タッグの価値
試合は30分を超える激闘の末、YOSHI-HASHI選手がBUSHI選手をタップアウトさせ、チャンピオンチームが5度目の防衛に成功しました。途中、タイトル移動か!?と思わせるシーンが幾度となくありました。絶体絶命のピンチをなんとか切り抜けたCHAOSチームの総合力が光った試合でした。
これでNEVER6人タッグの防衛記録を樹立したわけですが、正直なところピンときません。というのも、歴代チャンピオンにはどんなチームがあったのか?と思い出すのがむずかしいほど、印象の薄いベルトでした。私が自信を持って答えられるのは、かろうじて直前のチャンピオンチームはEVIL選手、鷹木選手、BUSHI選手のLIJチームだったことぐらいです。それもNEVER6人タッグがというよりは、鷹木選手のNEVER2冠ということとセットで記憶に残っている程度です。
新日本プロレスのように所属選手が多くなると、おのずからタイトルに常に絡む選手とそうでない選手が出てきます。私の中では、NEVER6人タッグはその時どきでメインのタイトル戦線から外れた位置にある選手たちの間で争われるタイトルというイメージがあり、注目度は低かったことは否定できません。しかしながら、CHAOSチームがチャンピオンの座に君臨してからは、その価値はこれまでとは比較にならないほど爆上げされました。
YOSHI-HASHIのエモーショナルな戦い
現チャンピオンチームのYOSHI-HASHI選手がデビュー12年目にして初めて手にしたタイトルがこのNEVER6人タッグでした。YOSHI-HASHI選手のこのタイトルに対する愛は相当なものです。入場コスチュームの上からベルトを巻き、ベルトの存在をアピールする姿は非常に自信にあふれたものに見えます。それまで影の薄かったNEVER6人タッグに光をもたらし続けるのがYOSHI-HASHI選手です。
また、リング上にいる選手が多くなればなるほど、それぞれの選手の間で紡がれてきた物語が複雑に絡み合います。例えばNEVER6人タッグ史上ベストマッチとの呼び声も高い、2020年10月23日後楽園ホール大会での後藤&石井&YOSHI-HASHI VS タイチ&ザック&DOUKIの試合では、DOUKI選手を中心に、YOSHI-HASHI選手、タイチ選手、そして解説席のミラノさんの物語がここで1つにつながり、エモーショナルな名勝負になりました。今回のタイトルマッチも、YOSHI-HASHI選手、内藤選手、SANADA選手の新日入門テスト同期生の関係がありました。また、YOSHI-HASHI選手、内藤選手、BUSHI選手、そして解説席の鷹木選手のアニマル浜口道場同窓生という関係もありました。さらに6人がそれぞれ歩んできたプロレス人生があります。そうしたさまざまな要素が結集するのが6人タッグであるということを教えてくれたのがYOSHI-HASHI選手であり、NEVER6人タッグでした。
最高のチャンピオンチーム
現在の新日本のリングでは、タッグチームですら人材不足と言われています。いや、もちろん選手はいるのですが、GoDとデンジャラステッカーズの完成度が高くなり過ぎたので、他のタッグチームは(チームとして見ると)劣って見えるのです。そうした意味ではオーカーン選手とコブ選手のタッグは今後期待できそうです。
タッグですらそのような状況なのですから、ましてや6人タッグは人材不足です。ユニット同士の試合では6人タッグが頻繁に組まれますが、メンバーが流動的なことがほとんどです。1+1が2以上になるのがタッグであるとすると、1+1+1が5にも10にもなるのが6人タッグです。チームの完成度からすると現チャンピオンチームは歴代最高の位置まで高まっているのではないでしょうか。
31分越え“壮絶死闘”に場内熱狂!
最後はYOSHI-HASHIが渾身のバタフライロックでBUSHIを撃破!
NEVER6人タッグ王座“最多防衛記録”を更新!!
【6.2後楽園結果】
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— 新日本プロレスリング株式会社 (@njpw1972) June 2, 2021
次の挑戦者チームは?
さて、次の挑戦者チームはどうなるでしょうか?他のタイトルよりも予想が難しいのがこのNEVER6人タッグです。試合後、石井選手はバックステージで次のように語っていました。
見たろ?これでCHAOS、鈴木軍、BULETTE CLUB、ロス・インゴ。次はどこだ?本隊の腰抜けどもか? (新日本プロレス公式サイトより)
私の願望では、このような挑発を受けた本隊チームに名乗りをあげてほしいと思います。天山選手、小島選手、マスター・ワト選手のチームも面白そうですし、棚橋選手、真壁選手、本間選手のチームも味があって魅力的ですね。
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