次のジュニア2冠チャレンジャーは石森!

次のジュニア2冠チャレンジャーは石森!

DOMINON大阪城ホール大会第3試合でIWGPジュニアヘビー級選手権が行われました。試合結果はエル・デスペラード選手が王座を防衛しましたが、その直後にリング上に現れたのは石森選手、エル・ファンタズモ選手でした。

まずマイクを持ったファンタズモ選手はリング上で倒れているYOH選手、そしてYOH選手を介抱するためにリング上に上がってきていたSHO選手に対し、IWGPジュニアタッグ王座の次期チャレンジャーは俺たちであるとアピールしました。

そのファンタズモ選手からマイクを奪った石森選手はコーナーで座り込んでいるデスペラード選手の元に歩み寄り、IWGPジュニアヘビー級王座への挑戦をアピールしました。

YOHの覚悟

デスペラード選手とYOH選手の間で争われたこのタイトルマッチでは、YOH選手の覚悟が一つのテーマになりました。

試合後にデスペラード選手はリング上でYOH選手を讃える言葉をかけていました。YOH選手の覚悟が多少なりとも伝わったのでしょう。確かにこの一戦でのYOH選手は無駄なアピールをほとんどせず、デスペラード選手を叩き潰すことに徹していたように見えました。自分の痛む膝を犠牲にしてまでもデスペラード選手の足を攻める姿には、YOH選手の静かな闘争心が見えました。

しかし、YOH選手の覚悟とはそれだけだったのでしょうか。いや、まだその先を見据えた覚悟だったようにも思います。デスペラード選手や石森選手、ヒロム選手などはリング上のマイクアピールだけでなく、バックステージコメント、そしてSNSを駆使しながら巧みに相手を攻め立てます。そうすることで、ファンの共感も得ることができます。翻ってYOH選手、そして SHO選手はこうした言葉でのアピールが苦手です。その代わり、YOH選手はリング上の華麗な動きで、SHO選手は鍛え抜かれた肉体で自らをアピールします。一方でそうしたアピールはファンにうまく伝わらないこともあります。デスペラード選手はそうしたYOH選手の苦手な部分を刺激し、しきりに「伝わってこない」と口撃していました。

暫定チャンピオン

ベルトを防衛したデスペラード選手は、自らのことを「暫定チャンピオン」だとしています。ヒロム選手に勝利してベルトを奪ったわけではなく、ヒロム選手が怪我のために返上したベルトを巻いているに過ぎないからです。しかし、ヒロム選手欠場中のデスペラード選手の活躍を見るに、デスペラード選手が「暫定チャンピオン」だと思っているファンはほとんどいないはずです。むしろ、ヒロム選手不在の新日ジュニア戦線において、ヒロム選手の穴を補って余りあるほどの活躍をしてきました。しかし、デスペラード選手は自らのことを「暫定チャンピオン」と称することで、ヒロムとやるまでは負けられない、ヒロムのためにも負けられないと自らを追い込んでいるのかもしれません。

解説席のヒロム選手から、試合後にデスペラード選手が自分の名前を出してくれるか期待するコメントがありました。もちろん、デスペラード選手の気持ちとしては次はヒロム選手だったでしょう。しかしながら、石森選手からのアピールに対し、デスペラード選手も解説席のヒロム選手もそれに異論を挟むことはしませんでした。石森選手はYOH選手に順番を抜かされたという旨のことを語っていましたが、それはデスペラード選手、ヒロム選手からしても同じ気持ちだったのかもしれません。石森選手が次の挑戦者に相応しいと。そして、デスペラード選手は石森選手を相手にベルトを防衛した後、ヒロム選手を次期チャレンジャーとして指名するに違いありません。



石森ジュニア2冠はあるか?

現時点では、IWGPジュニア王座、ジュニアタッグ王座ともに次期挑戦者が誰になるか発表はありません。ただ、リング上でアピールがあったというだけのことです。しかしながら、それに対してその場で誰も異論を挟まなかったことから、おそらくシングルには石森選手、タッグには石森選手とファンタズモ選手が挑戦することになるでしょう。まだDOMINION後のビッグマッチの予定は発表されていませんが、IWGPタッグ、シングルの順でタイトルマッチが組まれることになるかと思います。

石森選手は常に万全のコンディションでリングに上がり続けています。動きにスピードとキレがあり、技に説得力があり、リング内外でのアピール力も優れていると、なかなか穴を見つけるのが難しい選手です。それはファンタズモ選手も同様です。この2人のタッグの完成度はかなり高いと言っていいでしょう。

そして私の予想ですが、石森選手の2冠は十分に可能性があると思っています。しかし、タッグベルトは取ってほしくないというのが私の気持ちです。タッグ王者になることで、ファンタズモ選手のヘビー級転向の足枷となってしまう可能性も高いからです。私としてはジュニアで華麗?に飛び回るファンタズモ選手も魅力的ですが、オスプレイ選手のようにウエイトを増やしてヘビー級戦線に殴り込んでほしいという気持ちが強いです。カナダで大木を蹴って鍛えたというスーパーキックは十分にヘビーの選手に対してもフィニッシュホールドとなりうる威力があります。

果たしてジュニア王座の行方はどうなるのか、一夜明け会見で何かが発表されるのか、楽しみは尽きません。

他の人気プロレスブログはここをチェック!クリックで応援していただけましたら嬉しいです。


プロレスランキング