ヤングライオン五番勝負初戦の意味と見どころ

6月14日から始まる映画『ゴジラvsコング』Presents KIZUNA ROAD 2021では、辻選手と上村選手のシングル五番勝負が組まれています。どれも興味深いカードで、個人的にはタイトルマッチと同じぐらい注目しています。
上村と鈴木、辻と棚橋
まずは初戦となる6月14日後楽園ホール大会では、第1試合で上村優也vs鈴木みのる、第2試合で辻陽太vs棚橋弘至が組まれています。
上村選手にとっての鈴木選手は、2020年2月20日の試合で奇襲をしてからの因縁があります。このシーンは上村選手の負けん気の強さ、気持ちの強さが発揮され、非常に印象に残っています。ファンも、そして選手も、この試合から上村選手を見る目が変わったのではないでしょうか。
場内大爆発! なんと“若武者”上村優也が、あの鈴木みのるを狙って奇襲攻撃!
“壮絶”な返り討ちに合って、見事に玉砕…!!
だが、試合後は「もっと力をつけるためにも、俺を、『SUPER Jr.』に出せコノヤロー!」
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— 新日本プロレスリング株式会社 (@njpw1972) February 20, 2020
そして辻選手にとっての棚橋選手は、プロレス界へ導いてくれた恩人であり、師匠ともいうべき存在です。付き人として棚橋選手の試合を見続けている辻選手が、リングサイドから見る棚橋選手がリング上の対角線に立った時、辻選手はどういった心境になるのでしょうか。いちファンだった頃から現在に繋がる物語は、この試合を機にどう展開していくのか、注目です。
ついにきた。#njpw #njkizuna pic.twitter.com/0inzVuETFV
— 辻陽太 (@tsuji_njpw) June 9, 2021
ヤングライオン五番勝負の中で、この初戦に最も注目しているのは私だけではないでしょう。
初戦が持つ意味
新日本プロレスがこのカードを初戦に組んだのはどういう意味があるのでしょうか。まず団体の姿勢としては、出し惜しみをしないということでしょう。辻選手、上村選手とどの上位選手とのシングルマッチを見たいかとなったときに、多くのファンは棚橋選手、鈴木選手と回答することでしょう。それほど、ファンの注目度も高く、待ち望まれたカードと言えるのではないでしょうか。
そして、当の辻選手、上村選手にとっても、これまでの長いヤングライオン生活に一区切りつけるのはもってこいの対戦相手です。師匠である棚橋選手、狙いつづけてきた鈴木選手の対角線に立つことで、ヤングライオン生活の締めくくりの瞬間を実感できるのではないでしょうか。
初戦の注目ポイント
辻選手はプロレスファンの大学生だった頃に棚橋選手と偶然出会い、写真を撮ってもらった際にかけられた言葉が後の入門のきっかけとなっています。私の記憶では、デビュー後はシングルはおろか、タッグ等でも棚橋選手とリング上で向かい合ったことはなかったと思います。インタビューでは棚橋選手とずっと戦いたかった旨を語っています。ついにそれが実現するわけでは。
辻選手は棚橋選手へのこれまでの感謝の気持ちを全てリング上でぶつけてくるでしょう。ただ、まともにぶつかって勝てる相手ではありません。辻選手は棚橋選手を超えるために、棚橋選手のウィークポイントである膝への攻撃を遠慮なくできるのかどうかが一つのポイントです。徹底的な膝攻めからの逆エビ固めで棚橋選手を苦しめ、タップアウトを奪うようなシーンが見られるかどうか注目です。
上村選手は正面から鈴木選手に向かっていくでしょう。卓越した技術を有している鈴木選手は一筋縄で行く相手ではありません。上村選手が鈴木選手に勝利する確率は非常に低いと思いますが、可能性があるとすれば一瞬の丸め込みでしょう。ただ、最初から上村選手が丸め込み狙いの試合運びを見せると、ほぼゼロに近い勝利の確率がさらに下がってしまいます。正面からガンガンぶつかり合った末に電光石火の丸め込みというのが、唯一考えられる上村選手の勝利パターンではないでしょうか。
冷静な状態での鈴木選手から勝利を奪うことは不可能でしょう。上村選手が勝利を奪うために、鈴木選手を怒らせることができるかが一つのポイントではないでしょうか。2倍返し、3倍返しされることは確実ですが、どんどんと顔面にエルボーをぶちこんでもらいたいものです。上村選手が敗北したとしても、試合後のバックステージで鈴木選手が「上村ぁ・・・おもしれぇ。もっと殴らせろ。」とでもコメントをすることがあれば、上村選手としては勝利にも等しい敗北になるのではないでしょうか。
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