ディック東郷がNEVER無差別級6人タッグベルトを巻く可能性

ディック東郷がNEVER無差別級6人タッグベルトを巻く可能性

6月14日(月)、いよいよ本日よりKIZUNA ROAD 2021が開幕します。既に発表されているのは6月23日までのKIZUNA ROAD 前半戦までです。この期間に注目すべきタイトルマッチが2つ組まれています。まずは6月22日後楽園ホール大会でのNEVER無差別級6人タッグ選手権試合に注目したいと思います。

いつも始まりは唐突に

近年の新日本プロレスでは、降って沸いたようなタイトルマッチがポンと組まれることはほとんどありません。リング上の戦い、マイクアピール、バックステージでのコメント、乱入などにより、何かしらの因縁を持った相手が次期チャレンジャーになるというパターンが非常に多いです。こうした因縁は、シングル王座の場合だと比較的容易に湧いてきます。例えば、タッグマッチで直接ピンフォールを奪った、チャンピオンが逆指名したということで次期チャレンジャーが決まってくるわけです。その点、NEVER無差別級6人タッグ選手権は単純に人数が多い分、こうした個別の因縁というものが湧きづらいです。団体としてもマッチメークに困ることが多いように思います。一方で、そのような状況だからこそ、3人のチームで挑戦をアピールするとそれが実現しやすいとも言えます。

今回のタイトルマッチの発端は、DOMINION大阪城ホール大会第1試合、チャンピオンチーム3人を含むCHAOS&本隊連合軍vsBULLET CLUBの10人タッグマッチにありました。

この試合、BULLET CLUB組はおそらく試合前からベルト挑戦への計画を練っていたのでしょう。チャンピオンチーム3人を含む試合というのはそれほど頻繁に組まれることがありませんので、まさにこの試合がベルト強奪への絶好のアピールの機会だったわけです。

NEVER無差別級6人タッグの絶対王者組

現チャンピオンチームのYOSHI-HASHI&石井&後藤は、既にNEVER6人の連続防衛記録を作っています。GoD&ジェイ組の挑戦も退けた、まさに絶対王者です。このチャンピオンチームからベルトを引き剥がすのは誰になるのかが関心の的になっているのですが、このチャンピオンチームを総合力で上回るチームがなかなかいないのが現状です。ただ、今回は王座の移動がありうる、少なくともその可能性は前回のvs BUSHI&SANADA&内藤の時よりも大きいと思っています。

現チャンピオンチームは、どの2人の組み合わせであってもタッグチームとしての完成度は高いです。そして3人のタッグチームとしての完成度は最高潮に達しています。現在の新日本マットで、タッグチームとしてGoDやデンジャラステッカーズなど高度な完成度を誇るチームはあるものの、この2人を含む3人のタッグチームとなると、加わったもう1人がどうしてもおまけというか、お客さんのような位置付けになってしまいがちです(ただし、デンジャラステッカーズ&DOUKIはGoD&邪道との一連の抗争を通じてより完成度が高まったと思います)。そのため、仮に個々の能力、実力が上回っていたとしても、正攻法で戦うとチャンピオンチームに軍配が上がってしまうわけです(GoD&ジェイもタイトル奪取はなりませんでした)。



最強のチャレンジャーチーム?

今回の挑戦者チームであるディック東郷&高橋裕二郎&EVIL組は、一見するとこれまでの挑戦者チームで最弱です。これまでの挑戦者チームは、ヘビー、ジュニア、シングル、タッグを問わず、少なくと3人のうち2人は現役のチャンピオンか、あるいはタイトル挑戦を狙える選手が含まれていました。翻って今回のチームは、覇者で王者の三冠王だったEVIL選手は別として、高橋裕二郎選手は近年タイトル戦線には絡んできていませんし、ディック東郷選手はセコンドとしての登場がメインの超ベテラン選手です。単なる能力値の足し算だと、圧倒的にチャンピオンチームに分があるでしょう。

しかし、この3人にはダークネス殺法があります。リング上の選手が増えてもレフェリーは1人です。レフェリーの隙をつくことはより容易くなるでしょう。そして、この3人が正攻法で正面からぶつかっていくことは考えられません。こうしたダークネス殺法を駆使することで、チャンピオンチームから勝ち星を得る可能性は十分にあろうかと思います。むしろ、完成度が頂点に達してしまったチャンピオンチームからベルトを奪うにはこのようなダークネスなチームでなければ難しいのではないかと思います。

大ベテランのディック東郷選手は、かつて新日本のリングでIWGPジュニアタッグのベルトを巻いたことがあります(パートナーはTAKAみちのく)。チャンピオンになったのが2007年5月2日、陥落したのが2008年1月27日ですので、今回NEVER無差別級6人タッグ王座を奪取することになれば、新日本マットで実に13年ぶりにベルトを巻くことになります。

挑戦者チームがタイトルを奪取することになれば、後楽園ホールは静まり返ることになるでしょう。それでも、ベルトを巻いたSPOILERの姿を見てみたいと願う人も多いのではないでしょうか。

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