対角線に立った棚橋と辻、それぞれの思い

対角線に立った棚橋と辻、それぞれの思い

辻陽太試練の五番勝負が始まりました。初戦は辻選手をプロレス界に誘った恩人でもあり、3年間付き人を務めてきた師匠でもある棚橋選手です。棚橋選手と戦いたいという辻選手の目標が達成された瞬間でもあります。

対角線から見る棚橋弘至

辻選手は棚橋選手の付き人を務めているということもあり、リングサイドで棚橋選手の戦う姿を見るのが日常的な光景となっています。しかし、今日のリング上にはいつもと違う光景が広がっていました。初めて自らの対角線に棚橋選手が立っているのです。気合が入らないわけはありません。しかし、はやる気持ちを抑えるためか、コーナーポストに立ってアピールする棚橋選手に目をやることもなく、辻選手は静かに試合開始のゴングを待ちます。

試合開始早々、辻選手の気持ちが爆発します。棚橋選手が辻選手に対してクリーンブレイクをしたその直後、辻選手は無表情で棚橋選手の右頬に張り手を食らわし、そしてニヤリと笑ったのです。物おじせず攻めていくという気持ちが表れていました。

辻陽太の非情な攻撃

辻選手は、棚橋選手のウィークポイントである膝に攻撃を仕掛けます。膝への大ビンゴボディアタック、両膝へのニークラッシャー、そして初めて見せる膝関節技。この試合が決定してから、辻選手は棚橋選手対策として様々にシミュレーションをし、技の練習をしてきたのでしょう。いや、もしかするとかなり以前から技の開発と練習はしていたのかもしれません。いつか訪れるこの日のために。

また、辻選手のパワーを生かしたゴリースペシャルでさらに棚橋選手の膝にダメージが蓄積します。豪快なジャイアントスイングはこれまでで最高回転ではないかと思うほどよく回っていました。




相思相愛の師弟関係

試合後、辻選手を見つめる棚橋選手は涙ぐんでいるようにも見えました。この五番勝負を終えると、辻選手は棚橋選手のもとから旅立ってしまう可能性が高いです。そしてそれは宿命でもあります。ヤングライオンを卒業し、付き人生活も終了する日が必ずやってきます。棚橋選手は、辻選手とのこれまでの関係の終焉を悟っているのでしょう。

バックステージでは、お前がスターになるまで俺はトップにいるという言葉を残しました。これは棚橋選手から辻選手への激励であると同時に、自分自身にも言い聞かせているのかもしれません。その日が来るまで必ず新日本のど真ん中にい続けると。

辻選手も棚橋選手を超えることを宣言しています。あなたを超えてこそ本物のレスラーになると。辻選手の目標でもあり、夢でもある棚橋超えがいつ実現するのか。それは決して遠い未来のことではないのかもしれません。

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