辻陽太、ブリティッシュスタイルに挑む

辻陽太、ブリティッシュスタイルに挑む

辻陽太試練の五番勝負4戦目の相手はザックセイバーJr.選手でした。6月22日後楽園ホール大会で向かい合った二人ですが、体格では明らかに辻選手が上回っています。

ベルト挑戦のチャンス

6月20日のリリーアリーナMITO大会でのバックステージで、タイチ選手、ザック選手から辻選手、上村選手の名前が出されていました。曰く、この日のシングルマッチでどちらかが勝ったら次にIWGPタッグに挑戦させてやると。

この発言の背景には、もちろん辻選手と上村選手を高く評価しているという部分はあるでしょう。しかし、ヤングライオンの二人の名前を出すことで、挑戦が決まっている内藤選手、SANADA選手を挑発しているという面が大きいかと思います。

しかしながら、リング上では辻選手がザック選手のベルトを指さしてアピールをします。およそヤングライオンらしくない行動ですが、その姿からは辻選手からの強い気持ちが感じられました。いい試合をするのではない、勝ってIWGPタッグ挑戦権をもぎ取るのだと。



辻が見せたテクニシャンの片鱗

辻選手は見た目によらず、メキシコ志向が強いことはよく知られています。この試合でもルチャの動きやテクニックを随所で見せつけました。しかしテクニックは残念ながらザック選手の足元にも及びません。辻選手はまるで子供のように扱われてしまいます。それでも果敢に挑む辻選手の動きがザック選手のそれを上回る瞬間が何度かありました。

辻選手はこのザック選手から学ぶことも多いはずです。確かにパワーでは辻選手の方が優っているが、パワーだけでなんとかなるような相手ではありません。 この日のザック選手は、まるで辻選手に指導をしているコーチのようにも見えました。ザック選手はリバースゴリースペシャルに捕らえられますが、肩車状態になってからのスタンディング首4の字固めに入ります。まさかの入り方での首4の字固めでしたが、これで勝負は決まってしまいます。「辻、攻撃してる時も油断するなよ」とでも言っているようにも見えました。ザック選手は試合後に辻選手を称え、ご機嫌でバックステージに向かいました。そして上村選手の時と同じく、辻選手を自分の道場に勧誘したのです。

ザック選手のブリティッシュスタイルは辻選手の目指すメキシコスタイルとは異なりますが、今回の試合で多くのことを学んだことでしょう。今後、辻選手がメキシコ遠征に出発できるかどうか不透明ですが、きっとこの日の経験が生きる日が来るはずです。そして辻選手がアレナ・メヒコのリングに立てる日は来るのでしょうか。

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