辻、上村のヤングライオン卒業は?

辻、上村のヤングライオン卒業は?

7月10日よりSUMMER STRUGGLE 2021が始まります。前シリーズのKIZUNA ROADより一つのテーマだったのが、ヤングライオンの卒業です。辻選手、上村選手が上位の選手とシングルマッチで対戦してきました。戦績は両者ともに全敗でしたが、多くの対戦相手からはその実力を認められるようなコメントをもらうことができました。

海外遠征に行くことはできるのか

KIZUNA ROAD 2021終了後、辻選手、上村選手の両者はもしかすると短期であっても海外遠征に行けるのではないかと思っていました。というのも、小島選手や永田選手がアメリカに短期で遠征に行っていますし、他団体の選手もAEWに短期で参戦するなど、絶対に海外遠征は不可能だという状況でもありません。アメリカのカリフォルニア州やヨーロッパ諸国など、ワクチン接種さえしていれば入国後に隔離をされることも無くなりました。ただ、おそらくネックなのは労働ビザでしょう。それでも、永田選手や小島選手も渡米して試合に出場していますので、不可能ではなかろうかと思います。ただ、辻選手が熱望しているメキシコの方が状況が厳しそうです。ただ、観客数はかなり制限しているものの、CMLLも有観客の大会が開けるようになってきたようです。

しかし、6月23日後楽園ホール大会でオーカーン選手が辻選手とのシングルマッチの後、バックステージで語った内容が印象的でした。

海外に行きたい? 行ったらいいじゃねえか、オイ! 順番待ちしてんのか? 行きたきゃ行けばいいじゃねえか。勝手に行って、逆輸入されたレスラーだっているんだぞ。それと、海外に何を夢見てんだ? 海外が素晴らしいって? 考え足りねえフェミニストか、貴様ら! 甘えてるんじゃ、てめえらの根性はよ。ここは世界一の団体で、世界一のレスラーと戦ってんだぞ? 何を海外に求めてんだよ。てめえらの頭の中には試合も移動も給料も全部全部用意してもらって、甘えてんだよ! それがムカつくんだよ。それが出てんだろ、試合に。この3年間、行けねえのはてめえらが甘えてっからだ。だから、改めてもう一回言ってやるよ。てめえらは絶対成功なんかしねえよ! 海外に逃げるだけだ。今日のこの屈辱を少し覚えてるだけで、ちょっとだけマシになるんじゃねえか? てめえらに悔しいって、本当の気持ちがあんならな

(新日本プロレス公式サイトより)

オーカーン選手は辻選手に対して海外に行きたければ行けばいいと突き放しているようにも見えますが、これは今は国内で実力をつけろという激励でしょう。確かに、単にプロレスのレベルからすると、下手に海外遠征をするよりも新日本のリングで戦っている方がより高い実力を持つ選手と肌を合わせることができます。そのサバイバルに勝ち残り、のし上がるのは至難の業です。辻選手ももちろんそういうことは理解した上でメキシコ遠征を熱望しているのでしょう。週刊プロレスのインタビューでは次のように語っています。

もっと広く、新日本とは違うスタイルのプロレスが世界にはあるわけで、それをいまの若いうちに吸収して、自分の個性を確立した上で、自分はこれでやっていくと決めた上で新日本で戦っていきたいと思っているので。

(『週刊プロレス』No.2130 7月21日号より)



コスチュームは変えるのか?

海外遠征に出て、数年後に凱旋帰国する。これがヤングライオン卒業の一つの様式です。海外遠征に出ずにヤングライオンを卒業したレスラーの代表格が棚橋選手です。棚橋選手は勝手にコスチュームを変えて卒業した感じになっていましたが、それでは辻選手、上村選手のコスチュームはどうなるでしょうか?この疑問についても週刊プロレスのインタビューで明らかにされていました。

上村「コスチュームは見た目は変わりますけど、違うのを身につけても強くはならないので。」

辻「変えるつもりはないですね。今コスチュームを変えても現状から逃げたみたいに思われるし、自分もそう思うので。」

(『週刊プロレス』No.2130 7月21日号より)

このインタビューから、二人が札幌大会からコスチュームを変えることはなさそうです。ただ、二人のニュアンスは少し異なっているように思います。辻選手は「今コスチュームを変えても・・・」と語っています。これは、ヤングライオンから一歩先へ踏み出すための手段としてコスチュームを変えるということはしない、ということだと思います。実力をつけて実績も残して、そして願わくばメキシコ遠征をした上でプロレスの幅を身につけた上で、その時の個性に合ったコスチュームを身につけることでしょう。しかし、上村選手は今後も同じコスチュームで行こうと考えているようにも思います。上記の発言に続いて、次のように語っています。

 上村「変えるとしたら他の部分ですね。(・・・)試合で見せてやろうかと思いますね。」

(『週刊プロレス』No.2130 7月21日号より)

黒のショートタイツ、黒のシューズのままのし上がっていくということでしょうか。アントニオ猪木さんや藤波辰爾選手、前田日明さん、藤原喜明選手など、昔のレスラーは黒のショートタイツをずっと履いていました。近年では柴田勝頼選手もそのスタイルです。上村選手には昭和の香りが漂っていますので、レスリングスタイルだけでなく見た目もコスチュームもその路線を貫き通すというのも一つの重要な個性になろうかと思います。個人的には是非その道を歩んでほしいと思っていますが、果たしてどうなるでしょうか。

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