入国規制強化でWRESTLE KINGDOMのカードはどうなる?
- 2021.11.29
- 新日本プロレス
- WRESTLE KINGDOM

2021年11月29日に発表された入国規制強化により、11月30日以降は1ヶ月を目処として外国人の入国が厳しく規制されることになりました。南アフリカ等で広がっているオミクロン株の状況によっては入国規制の期間が伸びたり、あるいは短縮されたりすることでしょう。オミクロン株の感染力が強くない、あるいは従来のワクチンの効果があるということが早期に判明すれば1ヶ月を待たずに規制が緩和されるという可能性もあります。しかしそれを期待するのは楽観的すぎるでしょう。おそらく新日本プロレスとしては外国人が入国できないということを前提に対策が練られていくのだろうと思います。
影響を受けるカード
現在、1.4、1.5で発表済みのカードは、1.4の鷹木vsオカダ、そして1.5のオスプレイvs1.4の勝者の2つです。とはいえ、2本のIWGP世界ヘビー級のベルトと四代目IWGPヘビー級のベルトをめぐる戦いは今回の東京ドーム大会の中心テーマでした。現状で影響を受けるカードは1試合のみとはいえ、東京ドーム2連戦の柱が揺らいでしまうことになります。新日本プロレスとしては新しいテーマづくりをしなければなりません。
オスプレイ選手以外で1.4、1.5への来日が期待されていた選手としてジェイ・ホワイト選手の名前も挙げることができるでしょう。NEVER無差別級のベルトを失ったものの、12.9のSTRONG興行NEMESISでクリストファー・ダニエルズ選手とのシングルマッチを控えています。本来ならばその後で満を辞して来日する予定だったものと思われますが、現状ではそれは不可能になりました。さらにアメリカ遠征中のジェフ・コブ選手、デビッド・フィンレー選手、ジュース・ロビンソン選手の来日も不可能です。これらの選手が参戦することでカードに厚みを持たせ、加えてサプライズ参戦の選手を合わせて豪華なカードを提供しようという目論見だったものと推測できます。
しかしこのような状況になってしまいましたので、現状で東京ドーム2連戦に参戦可能な外国人選手はすでに来日中の選手のみとなります。すなわち、ザック選手、ファレ選手、オーエンズ選手、タマ・トンガ選手、タンガ・ロア選手、ヘナーレ選手、ファンタズモ選手、ロビー・イーグルス選手です。
例年ですと、この時期に参戦している外国人選手は1.4東京ドーム大会まで出場し、その後はファンタスカマニアのシリーズになるために一旦帰国するというパターンが多かったように思います。おそらく上で挙げた外国人選手の多くは何らかの形で1.4、1.5に参戦することが当初から予定されていたことでしょう。また、所属の日本人選手も多くいますので、興行として試合を組むことは可能でしょう。ただ、ベルト3本問題に匹敵するような話題を作れるかどうかが重要になってきます。以下では、東京ドーム大会に向けての新たなテーマ、展開を考えてみたいと思います。
BULLET CLUB分裂問題再燃?
WRESTLE KINGDOMでジェイ・ホワイト選手の来日が見込まれていたこともあり、ここでBULLET CLUB分裂問題に何らかの動きがあるのではということが予想されていました。プロレス生活でもこのBULLET CLUBの内紛の種について話題にしてきました。
BULLET CLUB内のゴタゴタはどう展開する?- プロレス生活
この問題はジェイ選手が鍵を握っており、ジェイ選手が来日しないことにはゴタゴタレベルから発展はしないだろうと考えていました。しかし、誰かがBULLET CLUBを乗っ取り、ジェイ選手とHOUSE OF TORTUREを追放するという行動に出ることで、強引にこの問題に決着をつけることができるかもしれません。そして、BULLET CLUBの中に、何やら新たな展開を仄めかしている選手がいます。
エル・ファンタズモ「ハハ……じゃあ、俺もオスプレイみたいに殻を破った方がいいのか!? いまこそ俺の真価を見せるときかもしれないな。このリングで俺に出来ないことは何ひとつない。でも全部見せてしまったら、残りのジュニアが全員、俺の引き立て役になってしまうだろ。“才能のムダ遣い”だとよ! (※ゆっくり立ち上がりながら)たしかにこのクソみたいなジュニアにいたら、そりゃ俺の才能は活かされないな……」(新日本プロレス公式サイトより)
このバックステージコメントからは、ファンタズモ選手がヘビーに転向することを示唆しているのではないかと読み取ることができます。ファンタズモ選手がタマ・トンガ選手、バッドラック・ファレ選手の後ろ盾を得ながらBULLET CLUB新リーダーとなり、HOUSE OF TORTUREとジェイ選手の追放を宣言することで、まずは1.4でEVIL選手との決着戦を行うということにすれば一つの大きなテーマとなるでしょう。そして、ファンタズモvsEVILの勝者が1.5でIWGP世界ヘビーに挑戦するとなれば何となく形になりそうな気もします。
また、追放されたジェイ選手がCHAOSに出戻りということにすれば、AEWにも参戦しやすくなります。ここにきてAEWのBest FriendがCHAOS入りしたということが生きてきます。
海野、成田の凱旋帰国
これはもともと予定されていた可能性もありますが、海野選手、成田選手を凱旋帰国させるということでも一つの話題を作ることができるでしょう。ただ、単に凱旋帰国するというだけではそれほど大きな話題にはなりません。海野選手、成田選手の凱旋帰国を目玉の一つにしようと思うと、そのプロセスにおいて大きな話題を作っておく必要があるでしょう。
ところで、オスプレイ選手不参戦の状態であっても偽IWGPベルト問題を解決する方法があります。それは、海野選手がオスプレイ選手とのリマッチを行い、このベルトを奪った上で凱旋帰国することです。海野選手は偽ベルトに関心を示していませんでしたが、オスプレイ選手に勝利した証ということでこのベルトを日本に持ち帰るということも十分に考えられる展開です。
RPWでは12月5日、12日、27日に大会が予定されています。入国後の隔離期間を考えるとリマッチは12日に行わなければなりません。急な展開となりますが、まだカードが発表されていないので可能性はゼロではありません。しかし、オスプレイ選手は12月4日にアイルランドのダブリンでOTTの大会に出場します。そして12月12日にはアメリカのイリノイ州でWarrior Wrestlingの大会に出場が発表されています。普通に考えれば12月12日に海野選手と対戦することは不可能です。しかしアメリカもさらに入国制限を強化すると、オスプレイ選手がそもそもアメリカに入国できなくなる可能性もあります。こちらもどのように展開するかは不透明な部分が残されています。
実際のところ、さまざまなパターンでカード編成を行なっているかもしれません。あるいは、コロナ禍ということでこのような社会情勢の急変ということも計算に入れ、プランA、プランBというのも予め考えられていた可能性もあります。いずれにせよ、こうした制限のある中でどのようなカードを提供してくれるか、新日本プロレスからの発表を楽しみに待ちたいと思います。
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