ゲイブリエル・キッドの現在地と今後の展望
- 2022.02.21
- 新日本プロレス
- ゲイブリエル・キッド

新日本プロレス公式サイトにゲイブ選手のロングインタビューが掲載されました。このインタビューからもゲイブ選手の新日愛、そして柴田選手へのリスペクトがひしひしと伝わってきます。今回はゲイブ選手のイギリスでの活躍を中心にまとめています。
LA道場入門までの道のり
ゲイブ選手は1997年4月27日生まれで現在24歳です。新日本プロレスのレスラーでは同学年に海野選手(4月17日)、成田選手(11月29日)が、1学年上だが同じ1997年生まれではマスター・ワト選手(3月13日)、中島佑斗選手(1月7日)がいます。しかし、ゲイブ選手が他の選手と違う点は、2011年に14歳でデビューしており既にキャリア10年以上ということです。
新日本プロレススマホサイトに掲載していた日記でゲイブ選手本人が明かしているように、デビュー当時はキッド・デンジャーというマスクマンだったそうです。しかしキッド・デンジャーとしてリングに上がったのは2011年から2013年にかけての数試合のみで、ゲイブ選手本人の手元にすらその写真が残っていないようです。マイケル・ジョージというリングネームを使っていたこともあるようですが、こちらの詳細は不明です。
私が確認した中で、ゲイブ選手がレスラーとして活動していたことが確認できる最も古い情報は次のツイートです。
“@GabrielKiddUK: Me and @moustachio_hop enter the OBW tag tournament tomorrow! #StasheDollarConnection” #letsgo
— moustachio (@moustachio_hop) June 29, 2013
ゲイブリエルキッド「明日、俺とマスタッショーはOBWタッグトーナメントに出るぜ。」(翻訳:フロ)
このOBWというのはOriginal British Wrestlingという団体です。現在は活動していないため詳細は不明ですが、イギリスのローカルなインディー団体だと思われます。ゾンビのように残されている団体のウェブサイトでは、5回の興行の記録が残されています。その最後の興行にて、ゲイブ選手とマスタッショー選手のタッグStash Doller Connectionがタッグトーナメントを制し、タッグチャンピオンになったようです。右の覆面レスラーがマスタッショー選手で、左はG-Dollar選手と紹介されていますが、これはどう見てもゲイブ選手ですね。おそらくこの時で16歳です。
試合の写真で確認できた最も古いものは、2016年11月25日のTCW(Tidal Championship Wrestling)でのジョゼフ・コナーズ選手とのシングルマッチで敗れた時のものです。19歳の時の試合になります。
#WCPW Champion Joseph Conners is about to end the career of Gabriel Kidd. This is going too far. pic.twitter.com/0PpZ02tMbK
— DEFIANT Wrestling (@DEFIANTwres) November 26, 2016
本格的にレスラーとして活動し始めたのが2014年ごろからです。そして2017年ごろからは年間で60試合以上、多い年は100試合近くこなしていたようです。LA道場入りする前にザック選手にシングルで勝利していることや3WAYでコーディー・ローズ選手から直接勝利していることはファンにもよく知られていることですが、その他にもLA道場入門以前に新日本関係のレスラーと絡んだ記録は以下のようなものです。
2016年10月7日 デスペラード選手とタッグで対戦して敗北。
2016年10月7日 デスペラード選手とタッグを組んで敗北。
2017年1月7日 ザック選手とシングルで対戦して敗北。
2017年4月29日 コーディー・ローズ選手に3WAYで直接勝利。(上述の試合)
2017年5月14日 ザック選手とシングルで対戦して勝利。(上述の試合)
2017年8月25日 ザック選手とシングルで対戦して敗北。
2017年2月2日 ファンタズモ選手とシングルで対戦して勝利。
2018年6月30日 タッグでジョシュ・アレキサンダー選手と対戦して敗北。
2019年6月19日 6人タッグでLA道場入り後のカール・フレドリックス選手、クラーク・コナーズ選手と対戦して勝利。
2019年9月1日 ヒクレオ選手とシングルで対戦して敗北。
ゲイブ選手はこのヒクレオ戦の翌日に日本へ発ち、9月3日に新日本プロレス入りしています。2018年の11月に一度LA道場でのトレーニングに参加した経験があります。その後、LA道場の正式な道場生になるため、イギリスに帰国してから必死に体を絞り、トレーニングを続けた結果、念願のLA道場入りを果たしたというわけです。
ヤングライオン卒業後のゲイブリエル・キッド
LA道場入りしたとはいえ、その直後に始まるコロナ禍によって長い期間を野毛道場で過ごすことになったことは周知の事実です。そして辻選手、上村選手ととしのぎを削り続けていたわけですが、2021年のどんたくシリーズ以降に姿を消すことになります。そして10月17日のSTRONGマットに再び姿を現した際、この欠場の理由を語りました。
この時にリング上でジョナサン・グレシャム選手との対戦を表明し、11月15日の興行でグレシャム選手との復帰戦を行なっています。2021年はグレシャム戦とこの後に続くエディ・キングストン選手との試合に敗れたものの、ヤングライオンを卒業します。そして2022年になると1月15日のSTRONGでフレッド・ロッサー選手とシングルマッチを行いますが、これにも敗れています。その後、イギリスのレボリューションプロレスリング(RPW)に戻り、1月29日に元世界ジュニア王者のフランシスコ・アキラ選手に勝利、そして1月30日にはWrestle Carnivalの興行で辻選手に勝利しています。さらに2月6日にはRPWのエース、リッキー・ナイト・ジュニア選手から勝利を奪うという大金星を挙げています。そしてこの日、オスプレイ選手の持つブリティッシュヘビー級王座への挑戦をアピールしています。
さらに、最近話題になったのはNOAHの清宮選手に喧嘩をふっかけたことです。
😂😂😂😂😂😂😂😂😂😂😂😂😂😂😂😂😂😂😂😂😂😂😂😂😂😂😂😂😂😂😂😂😂😂😂😂😂😂😂
You’ve signed your own death wish now. I’ll fly to Japan and slap you tomorrow you little rat @noah_kiyomiya
Keep that energy when I see you in person. pic.twitter.com/Wp3ZHQNlU9— Gabriel Kidd (@GabrielKidd_) February 13, 2022
さらに、海外メディアのインタビューではジェイ・ホワイト選手とやりたいとも答えています。
このように日本、アメリカ、イギリスで多方面に喧嘩をふっかけているゲイブ選手ですが、現在はアメリカにいます。2月17日のSTRONG興行に参戦し、クリストファー・ダニエルズとの試合を行なっています。また、2月24日にはアメリカで、2月26日にはメキシコのCMLLでの試合が発表されています。そして3月5日にはイギリスのKamikaze Proでマーク・ハスキンス選手とのシングルマッチが組まれており、まさに世界を股にかけての活躍です。
ゲイブ選手が目標とするブリティッシュヘビー級王座への挑戦が実現するとしたら、オスプレイ選手のスケジュールを考えると3月中は難しいでしょう。4月にRPWの興行が多く組まれていますので、そこで実現する可能性はあります。ただ、当面はあちらこちらの団体に出場しつつ、経験を積んでいくということになるでしょう。ライオンマークに誇りを持ちながら戦うイギリス人レスラーに今後とも注目していきたいと思います。
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