プロレスラーとしてデビューするには?プロレス団体の条件比較

プロレスラーになりたい。プロレスファンならば一度は夢見たことがあるのかもしれません。先日、DDTからある発表がありました。
それは、DDT10代プロジェクトというものです。10代に限定して練習生を募集するというのも異例であれば、入門テストもなしというものです。もちろん誰でもデビューできるかというとそうではないようで、何度かの昇進審査を経てからのデビューとなるようです。そこで、少し気になって他の団体に入門するにはどういう条件があるのかを調査してみました。なお、詳細情報が上がっていなかった団体(GLEAT)、小規模な団体・プロモーション、格闘技団体は調査の対象外としています。また、男子レスラーの入門に限定しています。
身長、年齢による入門可否
まず、努力によってはどうにもならない身長と年齢について比較してみます。これはメジャーな団体ほど限定する傾向にありました。
身長の制限がある団体
新日本プロレス 180センチ以上
全日本プロレス 175センチ以上
大日本プロレス 不問だが175センチ以上あれば書類審査通過
私の調べたところでは、身長制限を設けていたのは新日本と全日本だけです。大日本は175センチ以上あれば優遇するということでしょう。また、NOAHは特に身長制限がありませんでしたが、2020年の3人の合格者の身長はいずれも177センチでしたので、やはり175センチあたりが一つの基準だろうと思います。なお、新日本プロレスは年によって身長制限に変化があるようで、高橋ヒロム選手が入門した2009年、SHO選手が入門した2012年は身長制限がなかったようです。逆に2017年は185センチ以上となっています。
年齢で限定している団体
ほとんどの団体は年齢の限定をしています。私が調べた中ではHEAT-UPとKAIENTAI DOJOだけが年齢の指定をしていませんでした。
15歳以上 DDT
16歳以上 NOAH、ZERO 1、琉球ドラゴンプロレスリング
18歳以上 新日本、全日本、大日本、ドラゴンゲート、九州プロレス、みちのくプロレス、ダブプロレス
18歳まで DDTの10代プロジェクト
23歳まで 新日本、DDT
25歳まで 大日本
26歳まで 全日本、九州プロレス
28歳まで ドラゴンゲート
30歳まで ZERO 1
35歳まで 琉球ドラゴンプロレスリング
上限規定なし NOAH、みちのくプロレス、ダブプロレス
しかし、新日本プロレスの場合(おそらく他もそうでしょうが)スカウトしてきた選手やアマチュアで実績のある選手については年齢制限がありません。引退した北村選手は30歳を過ぎてから入門しています。
入門後の待遇
次に、入門後の待遇を比較しました。衣食住を保証されつつデビューに向けてトレーニングができる団体(A群とします)と、団体にお金を納めつつ練習を行う団体(こちらをB群とします)とに分かれます。もちろん前者の団体の方が門戸が狭いことは言うまでもありません。
A群の団体
新日本、NOAH、全日本、大日本、ZERO 1
B群の団体
九州プロレス(寮費が4万円)、ダブプロレス(1万円程度の道場使用料[頭割り]/月)、KAIENTAI DOJO(寮費が5万円)
その他詳細不明の団体
DDT(寮はある模様)、ドラゴンゲート(寮はある模様)、HEAT-UP(通いでトレーニング)
入門テスト
新日本はどういうテストを行うか公表していません。しかし、NOAHや全日本、大日本などは具体的な種目を公表しています。ここでは最も具体的に記載されている大日本プロレスのものを示したいと思います。
ヒンズースクワット 300回
ジャンピングスクワット 50回×4セット
空気椅子 1分
ライオンプッシュアップ 30回×5セット
腕立て伏せ 30回×5セット
逆立ち 1分
腹筋 100回
背筋 100回
三点倒立 1分
ブリッジ 1分
マット運動
NOAHではブリッジについての項目が多かったり、あるいはみちのくプロレスではテストに臨む態度まで見たりと団体によって特色はありますが、大日本プロレスの例はひとまずの目安となるかと思います。
練習生手当て
上で示したA群の団体であれば多かれ少なかれ練習生手当(すなわち給料)は出るかと思います。しかし、ここまで具体的に示しているのは大日本プロレスだけでした。なお、大日本プロレスでは、練習生手当として月額3万円が支給されるようです。デビュー後は月額12万円で、一定期間は8万円が給料として支払われるようです。これが多いか少ないかはわかりません。これが月給のベースで、ファイトマネーが別途支払われるのであればある程度の金額にはなるでしょうし、他団体に参戦した場合はそちらの団体からファイトマネーが支払われるでしょう。いずれにせよ。デビューまでは完全に寮生活で衣食住が保証されていますので、デビューに向けてじっくりとトレーニングすることができると思います。
入門の条件は団体によって様々なのがよくわかります。昭和の時代とは異なり、さまざまなレスラー、さまざまなプロレスが受容される世の中になってきたように思います。こうしていろんなタイプの選手を見られるのは現在のプロレスファンの特権かもしれませんね。
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