IWGPタッグ3WAYマッチへの期待
- 2021.07.28
- 新日本プロレス
- IWGPタッグ, SANADA, YOSHI-HASHI, ザック・セイバー・ジュニア, タイチ, 内藤哲也, 後藤洋央紀

IWGPタッグ戦線が面白いことになってきました。タイチ&ザックと内藤&SANADAで争われてきたタッグ王座ですが、そこに後藤&YOSHI-HASHIが加わり、三つ巴の様相を呈してきました。
新日マットにおける3WAY戦
3WAYマッチはそれほど頻繁に行われるものではありません。私の記憶では、日本国内の団体では90年代にFMWが3WAYダンスという名称でシングルの3WAYマッチを行っていたように思います。新日本プロレスではいつ頃からこの形式が導入されたのかはよくわかりませんが、IWGPタッグでは2009年10月18日の4WAYマッチ形式で行なわれた「TNA世界タッグ王座& IWGPタッグ王座 フルメタルメイヘムマッチ」が最も古い記録だと思います。ただ、これはアメリカマットでの記録ですので、国内大会でいうと2010年1月4日のIWGPタッグの3WAYマッチが最も古い記録になるでしょうか。これ以降、それなりの頻度で3WAYマッチ、4WAYマッチでのIWGPタッグ選手権試合が開催されています。
新日マットにおける3WAYマッチには大きく2種類のルールがあります。参加チームが同時に戦う形式(トルネード形式)と、2組がリング上に上がり戦う形式です。今回、メットライフドーム大会で行われるIWGPタッグ選手権試合は後者の形式になるようです。一方、シングルの3WAYマッチ、4WAYマッチは同時に戦うのが基本です。シングルマッチでは2021年1月4日東京ドーム大会でのKOPW保持者決定戦(BUSHI vs チェーズ・オーエンズ vs バッドラック・ファレ vs 矢野通)や2021年2月28日大阪城ホール大会でのIWGPジュニアヘビー級王座決定戦(BUSHI vs エル・ファンタズモ vs エル・デスペラード)で行われているため、記憶にも新しいところだろうと思います。
一方、直近のタッグの3WAYマッチは2019年1月4日東京ドーム大会でのIWGPタッグ選手権試合(タマ・トンガ&タンガ・ロア vs EVIL&SANADA vs マット・ジャクソン&ニック・ジャクソン)になります。この時は通常の3WAYマッチのルールでしたので、リング上には基本的に2人の選手のみが上がっている状態です。
今回の3WAYマッチの見どころ
メットライフドーム大会でのIWGPタッグ選手権3WAYマッチは、相思相愛とも言えるタイチ&ザックと内藤&SANADAに後藤&YOSHI-HASHIが絡むという情勢です。この試合が組まれるきっかけは7月25日の東京ドーム大会でのバックステージのやりとりでした。
この動画からもよく伝わってきますが、濃いやりとりを交わしているタイチ&ザックと内藤&SANADAに対し、後藤&YOSHI-HASHIは両チームから少々邪険に扱われている状態です。三角関係になりきっておらず、むしろ横槍を入れている状態と言っても過言ではないでしょう。後藤&YOSHI-HASHIはNEVER6人タッグ選手権試合をタイチ&ザックと行うという条件でようやくその輪に入れてもらえました。
これから1ヶ月かけてそれぞれの対戦相手との前哨戦が組まれていくことでしょう。過去の3WAYマッチ、4WAYマッチと比べてもこの前哨戦の期間が長いというのが今回の特徴の一つでもあります。この期間中に3チームの関係性がどのように発展していくのでしょうか。特に内藤&SANADAからすると後藤&YOSH-HASHIは邪魔者でしかありません。前哨戦でもつっけんどんな態度を崩さずに適当にあしらっていくのか、それとも内藤&SANADAにも対後藤&YOSHI-HASHIで火がついてくるのか、今のところ見通しが立ちません。これまで後藤&YOSHI-HASHIのチームでIWGPタッグに挑戦したことはありましたが、戴冠には至っていません。両チームと比較しても存在感、チーム力ともに劣るでしょう。しかし、この両チームと前哨戦を行う中で、後藤&YOSHI-HASHIの存在感も高まってくるでしょうし、場合によっては両チームと肩を並べる存在になってくるかもしれません。そうなってくるとマンネリ化しがちなIWGPタッグ戦線が熱く盛り上がるに違いありません。
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