新日ロス大会RESURGENCEで棚橋弘至がUSヘビーに挑戦

新日ロス大会RESURGENCEで棚橋弘至がUSヘビーに挑戦

現地時間8月14日にロサンゼルスで開催される有観客興行RESURGENCEの追加カードが発表されました。NEVER無差別級選手権試合とのダブルメインイベントとして、ランス・アーチャー vs 棚橋弘至のIWGP USヘビー級選手権試合が決定しました。

ロス大会のサプライズ枠

棚橋選手は鷹木選手の持つIWGP世界ヘビー級王座に挑戦し、敗北をしました。それからわずか4日後にUSヘビー級のタイトル挑戦を表明したことになります。なんとも気の多い浮気者みたいに見えますが、新日本プロレスの方針としては棚橋選手のUSヘビー級王座挑戦の方が先に決定していたのでしょう。IWGP世界ヘビー級選手権試合に負けたからUSヘビーに挑戦するというわけではないと思います。というより、RESURGENCEの開催が決定した時には既に棚橋選手の出場は決定していたのでしょう。それは、RESURGENCE開催決定のPVからも明らかです。

この動画は棚橋選手の姿から始まっています。この後に紹介されるモクスリー選手やジェイ選手は実際に出場が発表されていますが、棚橋選手は映像だけでした。しかし、棚橋選手もRESURGENCEに出場することが暗示されているのではないかということが言われていました。ある意味では予見できたサプライズともいえます。

しかしながら、ここでもう1つ疑問が出てきます。公式にRESURGENCEへの出場が発表されていた選手は21人でした。そのため、(3WAYマッチなどがない限り)1人は確実にサプライズがあるだろうということが予想できました。しかしながら、棚橋選手はIWGP USヘビー級選手権試合としてチャンピオンのランス・アーチャー選手と戦います。アーチャー選手も発表されていた21人に入っていません。棚橋選手とアーチャー選手を加えると23人となり、やはり奇数になります。ということは、まだ別のサプライズ出場の選手がいるということになりますね。



棚橋選手がUSヘビーに挑戦する意味

棚橋選手がUSヘビーというのはピンと来ない方もいるかもしれません。しかし、棚橋選手がUSヘビー級王座を獲得することには大きな意味があります。それは、グランドスラムです。新日本プロレスでは、ジェイ・ホワイト選手がNEVER無差別級、IWGPヘビー級、IWGPインターコンチネンタル、IWGP USヘビー級の4つのシングルタイトルを獲得しています。

ホワイト新王者で史上初4冠制覇、棚橋弘至を破りNEVERのベルト奪取 – 2021年5月4日 日刊スポーツ

今回、棚橋選手がUSヘビーを獲得すると、ジェイ選手に次いで史上2人目の4冠制覇となるばかりでなく、IWGP U-30王座を含め史上初の5冠制覇となります。ジェイ選手と並ぶどころか、もはや他に誰も達成できないような実績となります。

ところで、KENTA選手は棚橋選手に対して次のように語っていました。

ほんで、あいつは過去の話も、なんかいろいろしてるよ。なんかしら、どうだったどうだったって。で、それは人間生きてりゃ、いい過去も悪かったこともいろいろあるよ。でも、大事なのは今じゃん。そのよかった過去、悪かった過去、全部ひっくるめて、それを含めてなんか、もっといい今で上書きしていくしかないじゃん、人生。ねえ? だから明日の名古屋は、そういう意味で、今現在の、現在地の、俺たちの現在地を確認するような、そんな闘いになるんじゃない? その上で絶対勝つけど(新日本プロレス公式サイトより)

KENTA選手の言うように、過去のことばかり語っていても仕方ありません。しかし、(そう言う時期はあったかもしれませんが)棚橋選手は過去の栄光にすがっているだけではありません。過去の栄光を土台にし、さらなる高みを目指しています。5冠制覇のその先には6冠目、すなわちIWGP世界ヘビー級王座が再び見えてきます。

また、棚橋選手がUSヘビー級王座に挑戦する意味がもう1つあります。現在のチャンピオンは元新日本プロレスとはいえ現在はAEWに所属しているランス・アーチャー選手です。長らくこの王座を保持してきたジョン・モクスリー選手も同様です。つまり、IWGPという名を冠するベルトがかなりの長期にわたって新日本プロレスから流出している状態です。しかも交流しているとはいえ他団体のAEWで4回にわたりタイトルマッチが行われたと言うことは、ある意味では屈辱的なこととも言えます。これを「正常化」、すなわちIWGPの名を冠するベルトを新日本プロレスに奪還するため、エースが立ち上がるのです。IWGP世界ヘビー級王者の鷹木選手から「さすがはエース」と称賛されたからには、エースらしい仕事、エースにしかできない大仕事をやってのけることが求められます。果たして棚橋選手はUSヘビー級王座を日本に持ち帰ることができるのでしょうか。

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