Aブロックの台風の目は高橋裕二郎?

Aブロックの台風の目は高橋裕二郎?

G1 CLIMAXの全日程が発表になりました。開幕までにはまだしばらく時間がありますが、対戦カードを見ていると今からワクワクしてきます。それぞれのブロックに振り分けられたメンバーやその日程から、展開を予想して行きたいと思います。

高橋裕二郎のセコンドにはあの人?

全日程を通じ、Aブロックで鍵となるのは高橋裕二郎選手だと予想しています。2020年のG1ではジェフ・コブ選手に対する1勝のみ(8敗)で勝ち点供給係となってしまっていました。コロナ禍で外国人選手の参戦に制限があるとはいえ、本来であれば今年のG1からエントリー漏れしてもおかしくはありません。もしヘナーレ選手の首の怪我がなかったならば今年は裕二郎選手に代わりヘナーレ選手の初エントリーが実現したのかもしれません。そういう意味では裕二郎選手は運も味方につけたと言えるでしょう。しかしながら、それでも本間選手ではなく裕二郎選手だったのはなぜかということを考えると、1つ理由が浮かび上がってきます。それは裕二郎選手にプラスアルファの力と勝ちパターンが加わる可能性があるからです。

まず、ピーターさんがG1公式戦に帯同するということを自身のインスタライブで発表しました。2020年10月7日、広島でのG1公式戦後のバックステージで、裕二郎選手に勝利した石井選手はバックステージで次のように語っていました。

石井「(※余裕の表情で、両腕に巻いたテーピングをほどきながら)……やっぱ、入場が一番の見せ場のヤツから、入場取ったら、なんも残んねぇよ。実質、入場もあいつのメインってわけじゃねぇから。でも裕二郎、そんな落ち込むな。お前にはまだ、乱入って道が残ってんだ。立派な乱入職人になってくれ」(新日本プロレス公式サイトより)

この時はピーターさんの帯同がまだ叶わなかった時期でした。入場シーンだけであってもやはり選手にはそれぞれのリズムがあります。かつてR指定レスラーと呼ばれた裕二郎選手はピーターさんとの入場こそが試合に入っていくリズム作りに欠かせないピースなのでしょう。

とはいえ、ピーターさんがセコンドについたからといってリング上の展開に大きな影響を与えることはありません。裕二郎選手の気持ちの部分、そしてギリギリの場面でのあと一歩の力を出せるぐらいの違いでしょう。しかし、今年の裕二郎選手にはセコンドがもう1人つく可能性があります。それはSHO選手です。BULLET CLUBのHOUSE OF TORTUREとして、EVIL選手、ディック東郷選手、高橋裕二郎選手、SHO選手でユニット内ユニットを結成しました。当然ディック東郷選手はEVIL選手のセコンドに付くでしょう。そして、SHO選手が裕二郎選手のセコンドに付くとなってもごく自然な展開のように思われます。SHO選手がセコンドに付くことにより、新たな勝ちパターンを生み出すことができます。そして、その勝ちパターンで上位戦線をかき回していく気がしてなりません。SHO選手がセコンドに付くならば、それは去年の裕二郎選手に上積みされた部分であり、去年の成績(1勝8敗)を上回ってくる可能性が高くなります。

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裕二郎選手に足を掬われる選手は?

裕二郎選手が台風の目になるとはいえ、上位戦線に絡んでくることはないでしょう。他の選手からすると確実に勝ち点を奪いたい選手です。それは裏を返すと、裕二郎選手から勝ち点を奪えないということは勝ち上がりに黄信号が灯るとも言えます。

それでは、誰が裕二郎選手に足を掬われるのでしょうか?Aブロックは鷹木選手、内藤選手、飯伏選手が勝ち上がり候補の筆頭で、加えて初出場のタンガ・ロア選手が上位に食い込んでくるように思います。そして、裕二郎選手と初戦で対戦するのが飯伏選手、最終戦で対戦するのが鷹木選手です。どうもこの2人が裕二郎選手に足を掬われるのではないかと推測してしまいます。

初戦はどの選手も難しい戦いになるでしょうが、仮に裕二郎選手がSHO選手をセコンドにつけてきた場合、飯伏選手にとってはSHO選手がどのようなパターンで介入してくるかというデータがありません。思いもよらない方法で、思いもよらないタイミングでSHO選手が介入してきた場合、病み上がりの飯伏選手にはそれを跳ね返すことができないかもしれません。

そして最終戦の鷹木選手もまた裕二郎選手に足を掬われる可能性があると予想しています。鷹木選手はメットライフドーム大会のEVIL戦でSHO選手の介入を受けました。しかし、その時はBULLET CLUBの一員として、BULLET CLUBのパターンで介入をしてきました。しかし、SHO選手単独であればEVIL戦の時とは違うパターンで介入してくる可能性が高いです。おそらく鷹木選手は最終戦まで上位戦線に残っていることでしょう。しかしSHO選手の介入により最終戦を落とすことで、最終的にはブロック突破を逃す結果になってしまうと推測しています。鷹木選手はSHO選手のBULLET CLUB入りに対して非常に残念がっている様子を見せています。この結果を受けて鷹木選手のSHO選手に対する怒りが爆発し、翌シリーズのPOWER STRUGGLEのどこかでスペシャルシングルマッチが組まれるようなことになればSHO選手にとっても美味しい展開です。

タンガ・ロア選手がトップをギリギリで追う展開であれば、内藤選手も裕二郎選手に足を掬われるかもしれません。NO LIMIT対決となるこの対戦はファンからすると非常にエモーショナルな一戦となるわけですが、両者にはおそらくそのような感情はあまりないことでしょう。それよりも公式戦をいかに戦っていくかということが重要です。この対戦は公式戦中盤の4戦目になります。もしタンガ・ロア選手が2戦目の内藤選手との対戦に敗れていた場合、上位を争う上では不利な展開となっています。というのも、勝ち点で並んだ場合は直接対決の勝者が上になるという規定があるからです。プロレス生活ではタンガ・ロア選手の前半4試合は3勝1敗(負けは内藤選手に対して)と予想しています。そうすると、裕二郎選手はとにかく内藤選手を引き摺り下ろしてロア選手のサポートすることが大切になってきます。4戦目の内藤選手との試合は、SHO選手の介入も入りつつ、最終的には両者リングアウトに持ち込まれるのではないかと予想しています。それは内藤選手に勝ち点2を与えないことにつながります。それと同時に、それはNO LIMIT同士のエモーショナルな戦いを期待するファンをあざ笑う、今の裕二郎選手なりの魅せ方とも言えるでしょう。

Aブロックを勝ち上がるのは?

G1公式戦を一戦一戦シミュレーションしていってもどのみち予想は大きく外れてしまうのでそれはしませんが、勝ち上がりの最有力候補は内藤選手だと予想しています。鷹木選手は裕二郎選手に敗れて勝ち上がりの可能性がなくなり、セミとメインで飯伏選手、内藤選手の試合が組まれ、ここで勝ち上がりが決まることでしょう。おそらくその時最も勝ち上がりに近い選手の試合がメインに組まれると思いますので、セミファイナルで飯伏選手がKENTA選手に勝利し、メインの内藤 vs オーカーンの結果を待つ形になるのではないでしょうか。そしてロア選手のAブロック突破の可能性はほぼ無い状態ですが、仮にメインの試合が無効試合になったりしたらロア選手の勝ち上がりの可能性が出てくるような、本当にギリギリの状態で首の皮一枚残した状態になっていると予想しています(この辺りは私の願望かもしれませんが)。

まとめると、Aブロックのトップ争いを裕二郎選手(とSHO選手が)がかき回すものの、内藤選手が勝ち上がるという形です。そしてロア選手が最後まで上位戦線に踏みとどまり、このG1がロア選手の出世大会となるのではと期待しています。

こうした予想はプロレスの楽しみの一部だと思いますが、たいてい外れてしまいます。果たしてAブロックは予想通りに展開するのか、それとも予想を超えた展開になるのか、目が離せなくなりそうです。

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