高橋裕二郎の原動力はNO LIMIT対決?

高橋裕二郎の原動力はNO LIMIT対決?

G1 CLIMAX 31が開幕しました。いきなりの大波乱での開幕です。史上初の三連覇を狙う飯伏選手が「最弱」のエントリー選手、高橋裕二郎選手に敗れるという誰もが予想しない展開からスタートしました。

裕二郎の勝利のカタチ

プロレス生活では裕二郎選手が台風の芽になる可能性があると予想していました。

Aブロックの台風の目は高橋裕二郎? – プロレス生活

そして、初日は裕二郎選手が飯伏選手に勝利するだろうという予想を立てていました。

G1 CLIMAX Aブロック初戦は大波乱も?- プロレス生活

勝敗の結果からすると的中したと言えるのですが、私の想像の上をいく展開で驚いています。裕二郎選手が台風の目になる理由、そして飯伏選手に勝利する試合展開とは全く異なっていたからです。プロレス生活ではSHO選手が裕二郎選手のセコンドにつき、介入がらみで勝利を拾うという新しい勝ちパターンを見せるのだろう、飯伏選手は初戦で対策を立てられない、予想外の展開になるからその術中にはまって裕二郎選手に足を掬われるだろうと予想していたのです。しかし、この日の裕二郎選手は違いました。試合は裕二郎選手が終始ペースを握った状態で展開しました。どのタイミングでSHO選手が入ってくるのかと待ち構えていましたが、なかなかそういう展開になりません。裕二郎選手が攻め続けていたからです。そう、最初からSHO選手の介入は企てられていなかったのです。裕二郎選手は一髪ローブローを放ちましたが、それ以外は正攻法で戦い抜きました。東京ピンプスを出しても2カウントで返されましたが、その後に見せたのが新技でした。裕二郎選手の勝利のためのピースはSHO選手ではなく、この新技でした。全く予想だにしていなかった試合展開、決着のカタチでした。

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裕二郎のG1にかける思い

裕二郎選手は昨年のG1 CLIMAX 30は出場することが目的でした。ずっと勝利に恵まれませんでしたが、かろうじて最後のジェフ・コブ戦で勝利を奪い、ようやく全敗を免れました。その戦績から、G1 CLIMAX 31へのエントリーは当落選上と見られていましたが、今回もかろうじてエントリーされました。20人のエントリー選手の中で20番目、そのような位置付けと見られても仕方の無い状況ではありました。しかしながら、裕二郎選手がその試合後のバックステージで語ったように、この勝利が今年のG1エントリーへの手形となったのでしょう。

そして今年のG1です。昨年と違うところは同じブロックに内藤選手がいるところでしょう。両者が袂を分かってから10年が経ちました。両者のシングルマッチは2014年のG1以来7年ぶりとなります。両者のシングルマッチの対戦成績は、NO LIMIT解散までは裕二郎選手の13勝0敗、解散後は裕二郎選手の5勝3敗、通算で裕二郎選手の18勝3敗と圧倒しています。しかしながら、最後のシングルマッチを行った2014年から現在までの間に両者の立場は完全に逆転してしまいました。

2020年のG1 CLIMAX 30公式戦、タイチ選手との試合中に「だから内藤とこんな差をつけられたんだろ?」という挑発を受けました。裕二郎選手にとって、トップ戦線をひた走る内藤選手と比較されることは屈辱的であり、触れられたくない部分でしょう。しかし、G1公式戦という注目を浴びる場で触れられたくない部分をぐりぐりと突かれたのでした。

G1開幕直前インタビューで、内藤選手は「意識する対戦相手は?」の問いに対して高木選手と飯伏選手の名前を挙げた後に、「あとは高橋裕二郎ですかね。まあ皆さま思っているほど俺は今の彼に対してあんまり興味はないですけどね。ま、内藤戦にかける思いはきっと強いでしょう。今の高橋裕二郎、全部ぶつけてこいよ」とコメントしています。とってつけたかのような挙げ方ですが、これは内藤選手なりの裕二郎選手に対する気持ちの表れでしょう。一方の裕二郎選手は真っ直ぐにその気持ちを吐露しています。同じ質問に対し、「単刀直入に言うよ。内藤チャン、やっぱオマエだよ。スゲェ久しぶりだよ。この時を待っていたよ、内藤チャン。オマエとはすごい、こうなんというか、ヒストリーがあるんだよ。この時を待っていたよ、内藤チャン。スゲェ楽しみだよ。待ってるぜ。なぁ、内藤チャンよ。」と答えています。裕二郎選手の表情からは喜びの表情が見て伺えます。本当に、心からこの対戦を待っていたのだということがわかります。両者の対戦は9月30日後楽園ホール大会、公式戦4試合目となります。裕二郎選手はこの試合を少なくとも内藤選手と同じ勝ち点で、願わくば内藤選手を勝ち点で上回っている状態で堂々と迎え撃ちたいところです。内藤ちゃん、俺もまだまだやれるんだよというところを見せつけ、去年の屈辱を晴らしたいところです。ますます裕二郎選手から目を離せなくなってきました。

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