BULLET CLUB内のゴタゴタはどう展開する?

BULLET CLUB内のゴタゴタはどう展開する?

G1 CLIMAX 31も既に半ばに差し掛かってきました。エントリーしている選手の中で最大勢力を誇るのがBULLET CLUBです。AB両ブロックに3人ずつの選手がエントリーしています。したがって、必然的に他のユニットに比べて同門対決も多くなってきます。その中でちょっとしたゴタゴタも見受けられます。

BULLET CLUBとHOUSE OF TORTURE

EVIL選手、ディック東郷選手、高橋裕二郎選手、SHO選手の4人が新たに結成したユニット内ユニットであるHOUSE OF TORTUREですが、今のところまとまった動きが見られません。HOUSE OF TORTUREがユニットらしい動きをしたのは、9月5日のメットライフドーム大会2日目、EVIL選手が鷹木選手のIWGP世界ヘビー級王座に挑戦した試合だけです。その次のシリーズからはG1 CLIMAXが開幕し、個人闘争が中心となったということも理由の一つでしょう。当初はEVIL&ディック東郷、高橋裕二郎&SHOという組み合わせでG1公式戦に登場するだろうということが予想されていました。EVIL選手は相変わらずディック東郷選手と共に入場し、試合後にはHOUSE OF TORTUREのTシャツを着ています。しかし、高橋裕二郎選手は全くHOUSE OF TORTUREぽくありません。高橋裕二郎選手はいつものようにピーターさんを伴い、いつものコスチュームを着用して入場しています。そして試合ではラフ攻撃を仕掛けることはありますが、試合結果に直接的に影響するような反則技を使っていません。基本的には真っ向勝負と言って良いでしょう。そしてSHO選手は試合が組まれていた9月18日と19日は試合後にHOUSE OF TORTUREのTシャツを着て退場しましたが、それ以降はセコンドにすらついていません。

これまでに実現したBULLET CLUBとHOUSE OF TORTUREの試合は、高橋裕二郎 vs KENTAとEVIL vs チェーズ・オーエンズの二試合です。高橋裕二郎選手とEVIL選手の試合は、最初にToo Sweetを高橋裕二郎選手が拒否したという場面がありましたが、試合後はノーサイドで検討をたたえていました。一方のEVIL選手とチェーズ・オーエンズ選手の試合は、EVIL選手がチェーズ・オーエンズ選手に対して”Lay Down!”「寝ろ!」と命令しました。そしてディック東郷選手がスポイラーズチョーカーで介入したり、急所攻撃をしたりといつもの試合展開で、最後はチェーズ・オーエンズ選手がかなり不満そうにしていました。試合後にはかろうじてToo Sweetをしましたが、チェーズ・オーエンズ選手は納得していない様子でした。

試合後のバックステージでは、チェーズ・オーエンズ選手がEVIL選手に対してやはり不満を露わにしていました。

オーエンズ「(※ゆっくりした足取りでコメントスペースにやって来て、フロアに腰を落とす)EVIL、どうやらおまえを高く見積もってたみたいだな。おまえが姑息なヤツだってことはわかってたけど、BULLET CLUB同士のシングルではクリーンファイトで挑んでくるはずだって思ってた。おまえも、オレがそう思ってるのをわかってたはずだ。でもおまえはやっぱり、いつも通りだったな。EVIL、結局のところ、おまえはディック東郷の手助けなしじゃ勝てないんだろ?」

このコメントで特に注目なのが、最後の「お前はディック東郷の手助けなしじゃ勝てないんだろ?」という部分です。ヒールユニットとしての常套手段であるセコンドの介入ですが、それを否定する発言です。いや、否定しているというよりは、EVIL選手の実力に疑問を呈していると言って良いでしょう。仮にEVIL派とジェイ・ホワイト派でBULLET CLUBが分裂することがあった場合、この意識が残っているならばチェーズ・オーエンズ選手がEVIL選手をリーダーと認めることはないでしょう。今回のちょっとした事件がBULLET CLUB分裂の直接的な原因となることはないでしょうが、分裂となった場合の選手の行動に影響を与えることにはなるかもしれません。

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タマ・トンガとジェイ・ホワイト

次のゴタゴタはタマ・トンガ選手とジェイ・ホワイト選手です。この2人のゴタゴタは次のツイートに端を発しています。

ジェイ・ホワイト「表立っていうのは初めてだが、バレットクラブ全体の状況についてだ。過去最強の面もあるが、そうでない面もある。残しておくのか切るのか、これから注意を払っていく」

タマ・トンガ「質問だが・・・まだお前の時代だと思っているのか?」

ここでジェイ・ホワイト選手は人員削減のことを言っています。これはHOUSE OF TORTUREのことを指して言っているのかどうかは不明ですが、日本を離れたままでいるジェイ・ホワイト選手が強権発動の意思を示したことが不快だということでしょう。そして9月24日のバックステージコメントで、タマ・トンガ選手がジェイ・ホワイト選手に対してかなり強い口調で語っています。

タマ・とんが「オレが誰で、どうやってこの業界で、このリングで、これだけ長い間生き残ってこれたのか、もう一度おまえらに教えてやるよ! オレはこの船のキャプテンだ! ジェイ・ホワイト、おまえ今どこにいるんだよ? おまえの大事なポジションがなくなっても困らないのか? もうおまえが必要ないって言うなら、このオレが奪い取ってやる」 (新日本プロレス公式サイトより)

そして、AUTUMN ATTACKではジェイ・ホワイト選手がBULLET CLUBに引き入れたクリス・ベイ選手が登場しました。AUTUMN ATTACKでの試合後にどのようなマイクアピールをしたかはわかりません。しかし、タマ・トンガ選手のコメントは非常に攻撃的です。

タマ・トンガ「お前とどんな軍団だって?俺たちがお前を引き入れた。よく覚えておけ。」

そして、タマ・トンガ選手の立ち位置を暗示するようなのが次のツイートです。

「奴は知っているのか?」「いや、知らないはずだ」

タマ・トンガ選手とEVIL選手が下の方を向いて話している写真と、リンク先のジェイ・ホワイト選手の写真とが絶妙な位置関係となっています。ここで言うheとはジェイ・ホワイト選手のことでしょう。タマ・トンガ選手とEVIL選手(もしくはHOUSE OF TORTURE)との間で何かしらの密約があるのか、何かを企んでいるのかを暗示しているような内容です。

次のG1公式戦ではタマ・トンガ vs EVILという試合が組まれています。ここで、この2人が対ジェイ・ホワイトという部分で繋がっているのか、この2人もやはりギクシャクしているのかが見えてくるかもしれません。

もしタマ・トンガ選手とジェイ・ホワイト選手が分裂するならば、アメリカで共闘している弟のヒクレオ選手はどう動くのかが注目ですが、おそらく分裂には至らないだろうと推測しています。これは日本とアメリカで行き来しづらいということを逆手に取った新日本流の戦略なのかもしれません。IWGP世界ヘビー級チャンピオンの鷹木選手とIWGP世界ヘビー級チャンピオン(偽)のオスプレイ選手との関係と似ています。現在は通常であればあり得ない状況が併存しうる状況と言ってもいいでしょう。EVIL選手を中心とするHOUSE OF TORTURE、タマ・トンガ選手を中心とするBULLET CLUB(日本)、そしてジェイ・ホワイト選手を中心とするBULLET CLUB(アメリカ)の対立構造が表面化したところですぐに決着をつけることはできません。このまま数ヶ月間かけて対立を煽っていき、最後は東京ドームで雌雄を決するという流れになっていくのではないでしょうか。その結果としてやはり分裂という可能性も否定できませんが、より結束を強め、引き続きそれぞれの地で勢力を拡大していくということになるように思います。

まずは10月3日の公式戦、そしてSTRONGで配信されるかもしれないジェイ・ホワイト選手の試合に注目です。

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