BULLET CLUB内の相関関係まとめ

BULLET CLUB内の相関関係まとめ

G1 CLIMAX 31公式戦も半ばを過ぎました。10月4日のBブロック公式戦での注目はオカダ vs SANADAというライバル対決でしたが、それと同じくらい注目されていたのがEVIL vs タマ・トンガでした。

現在のBULLET CLUBの関係性

まず状況を整理するために、現在のBULLET CLUBのメンバーの関係性をまとめると、おおよそ以下のようになるでしょうか。

HOUSE OF TORTURE(EVIL派)

ディック東郷(密接)、SHO、高橋裕二郎(?)

BULLET CLUB JAPAN(タマ・トンガ派)

邪道(密接)、タンガ・ロア(?)、KENTA(?)、チェーズ・オーエンズ(?)

BULLET CLUB USA(ジェイ・ホワイト派)

クリス・ベイ(密接)、外道(密接)、ヒクレオ(?)

中立派

バッドラック・ファレ、エル・ファンタズモ、石森太二

個人レベルでの対立構造

次に、個人レベルでどのような対立構造が露わになってきたかを示します。

EVIL – タマ・トンガ、チェーズ・オーエンズ

G1 CLIMAXの公式戦で、EVIL選手、タマ・トンガ選手、チェーズ・オーエンズ選手が同じグループになりました。タマ・トンガ選手とチェーズ・オーエンズ選手の試合は終始クリーンファイトでした。試合後にはチェーズ・オーエンズ選手は次のように語っています。

チェーズ「オレたちは兄弟同然だけど、どっちが強いかハッキリさせないといけないと言うのなら、迷わず闘う。タマ・トンガ、今日はおまえの方が強かった。でも何度も言うが、オレたちは常に闘う。TOO SWEET。そこに個人的な感情はない。チェーズ・オーエンズ、タマ・トンガ、BULLET CLUB IS 4 LIFE!」(新日本プロレス公式サイトより)

「オレたちは兄弟同然だ」という発言からも分かるように、互いに信頼する仲ということでしょう。一方、EVIL選手との試合はどちらも荒れました。

オーエンズ「(※ゆっくりした足取りでコメントスペースにやって来て、フロアに腰を落とす)EVIL、どうやらおまえを高く見積もってたみたいだな。おまえが姑息なヤツだってことはわかってたけど、BULLET CLUB同士のシングルではクリーンファイトで挑んでくるはずだって思ってた。おまえも、オレがそう思ってるのをわかってたはずだ。でもおまえはやっぱり、いつも通りだったな。EVIL、結局のところ、おまえはディック東郷の手助けなしじゃ勝てないんだろ?」(新日本プロレス公式サイトより)

タマ「クソ・・・オーケー・・・よし・・・。EVIL、約束したのに話が違うじゃねぇか。明日からもまだお前を信用していいのか、わからねぇな。自信がなくなった。」(新日本プロレス公式サイトより)

これらのコメントからも分かるように、タマ・トンガ選手、チェーズ・オーエンズ選手はEVIL選手を信用できないという状況になっています。タマ・トンガ選手のコメントで「約束したのに話が違う」というのは、おそらくクリーンファイトをするという約束だったのでしょう。もしくはEVIL選手がタマ・トンガ選手に勝ち点を譲るという話があったのかもしれません。それをSHO選手の暗転介入で試合を落とす結果になってしまったことに憤りを感じているようです。加えて、試合後には次のようなツイートを残していました。

タマ・トンガ – ジェイ・ホワイト

次の対立構造はタマ・トンガ選手とジェイ・ホワイト選手です。この詳細は一つ前の記事にも書きました。

BULLET CLUB内のゴタゴタはどう展開する? – プロレス生活

ジェイ・ホワイト選手がBULLET CLUBの人員整理を仄めかす発言をしたことに対して、タマ・トンガ選手がジェイ・ホワイト選手に対して辛辣な言葉で応酬しました。「まだお前の時代だと思っているのか?」「オレはこの船のキャプテンだ! ジェイ・ホワイト、おまえ今どこにいるんだよ? おまえの大事なポジションがなくなっても困らないのか? もうおまえが必要ないって言うなら、このオレが奪い取ってやる」といった具合です。そして、まだ配信はされていませんが、STRONGのAUTUMN ATTACK初日(9月25日)の試合後、ジェイ・ホワイト選手はどうやらこのようなことを語ったようです。

ジェイ・ホワイトは、BULLET CLUBの決定権は自分にある、他のヤツらはそのことよく覚えておけ、と断言した。(翻訳:フロ)

つまり、両者の対立ポイントはBULLET CLUBでの主導権をめぐる部分です。

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解決する問題、解決せざる問題

上記の2つの対立構造は少し質が異なっています。すなわち、解決可能かどうかということです。EVIL選手をめぐる問題は、信頼関係に関するものです。悪の軍団であればあるほど、互いの信頼関係が重要になってきます。そこにヒビが入ると修復がかなり困難になるでしょう。悪の道にも法があるわけで、それを蔑ろにしたEVIL選手らの行動は他のメンバーとの溝を深めることになったでしょう。そして、同じ悪の軍団であっても、観客が支持しているのはEVIL選手ではないということは明らかです。邪道選手がディック東郷選手を竹刀で殴打した際に上がった歓声がその証拠です。これには邪道選手も戸惑いを隠せていないようですが。


一方、タマ・トンガ選手とジェイ・ホワイト選手の対立は解決可能だと思います。事の発端はジェイ・ホワイト選手が勝手に人員整理を口にしたためです。来日せずにアメリカで好き勝手なことを言っていることがタマ・トンガ選手の癇に障ったという側面もあります。ただ、これはジェイ・ホワイト選手が来日し、タマ・トンガ選手と人員整理の意見が一致することがあればこの対立は消失するでしょう。

というのも、ジェイ・ホワイト選手が人員削減の念頭に置いていると見られるのがHOUSE OF TORTUREです。一方、当初はEVIL選手と密接だと思われていたタマ・トンガ選手ですが、両者の間には溝が生まれています。EVIL選手は信頼に値しないとなると、側近をまとめて追放するという流れになるのはごく自然な事のように思われます。

また、兄弟よりも強い絆で結ばれている邪道選手と外道選手が分裂することは決してないでしょう。何があってもタマ・トンガ選手とジェイ・ホワイト選手を和解させる方向にいくかと思います。ただ、おそらくWRESTLE KINGDOMあたりまでこのゴタゴタは継続するでしょう。最終的には東京ドームでHOUSE OF TORTUREの粛清マッチを行うことになるのではないでしょうか。あるいはタマ・トンガ派とジェイ・ホワイト派で戦い、その結果としてより結束が強まる(そしてHOUSE OF TORTUREを追放する)という展開もあるかもしれません。

そして、その場に欠かせないのがもう1人の主であるバッドラック・ファレ選手でしょう。ファレ選手は新日ニュージーランド道場を兼ねるファレ道場でプロレスコースのコーチを務めています。そういう事情もあり、来日が困難な状況となっています。しかし、現在のプロレスコースは12月13日までとなっています。つまり、入国後10日間の自主隔離期間があったとしても、ファレ道場でのプロレスコースが終わってから来日し東京ドームに参戦することが可能となります。東京ドームでEVIL選手、タマ・トンガ選手、ジェイ・ホワイト選手、そしてバッドラック・ファレ選手という役者が揃った状態で、BULLET CLUB抗争に終止符が打たれる、そんな展開を予想しています。BULLET CLUBの内紛は果たしてどんな結末を迎えるのでしょうか・・・?

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